長良川花火大会のあくる日、21号線を馬籠、そのさきの長野県の妻籠方面へと行く予定だったが、休日高速1000円の恩恵で大渋滞のため急遽明治村に変更してもらった。
開門の9時半に入村。連日の真夏日のために敬遠されているのか人影は少ない。それでなくとも、時代の先端を行くアミューズメントの多い中で、古色蒼然の明治村に、行こうという御仁は多くはないのかもしれない。
ところが、前期高齢者には、なんともノスタルジックで、大いなる癒しの場所となった。
東京駅 3両編成の列車。
なんとも広大な山間を拓いて築き上げた明治空間。木立、敷石、木造古建築、煉瓦塀、タイルの手術室、列強に負けない洋館、ベルサイユもかくやの舞踏会場、等々。この150年の近代の歴史が圧縮されていた。
帝国ホテルの概観 同レストラン
金沢監獄中央看守所・監房 第四高等学校物理化学教室廊下
三重県庁舎回廊 安田銀行会津支店入口
明治天皇・昭憲皇太后御料車
夏目漱石住宅 日本赤十字社中央病院病室
床屋 村営バス
炎天下、ペット飲料を飲み飲み、汗を拭き拭きの2時間だったが、改めて、ゆっくりと来て見たいと思ったのだった。日本が世界にデビューした一世紀前の必死の思いと行動を感じたい。
国とは何か。国づくりとは。日本人とは。
ここ数年の我が国の政治を振り返るにつけ、情けない。やるかたない思いに苛まれる。