処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

明治村

2010-08-28 11:43:11 | 出張

長良川花火大会のあくる日、21号線を馬籠、そのさきの長野県の妻籠方面へと行く予定だったが、休日高速1000円の恩恵で大渋滞のため急遽明治村に変更してもらった。

開門の9時半に入村。連日の真夏日のために敬遠されているのか人影は少ない。それでなくとも、時代の先端を行くアミューズメントの多い中で、古色蒼然の明治村に、行こうという御仁は多くはないのかもしれない。

     

ところが、前期高齢者には、なんともノスタルジックで、大いなる癒しの場所となった。

   
    東京駅                  両編成の列車。


なんとも広大な山間を拓いて築き上げた明治空間。木立、敷石、木造古建築、煉瓦塀、タイルの手術室、列強に負けない洋館、ベルサイユもかくやの舞踏会場、等々。この150年の近代の歴史が圧縮されていた。

   
   帝国ホテルの概観               同レストラン

    
   金沢監獄中央看守所・監房           第四高等学校物理化学教室廊下

   
  三重県庁舎回廊                    安田銀行会津支店入口


    
     明治天皇・昭憲皇太后御料車


  
  夏目漱石住宅                 日本赤十字社中央病院病室


  
  床屋                        村営バス


炎天下、ペット飲料を飲み飲み、汗を拭き拭きの2時間だったが、改めて、ゆっくりと来て見たいと思ったのだった。日本が世界にデビューした一世紀前の必死の思いと行動を感じたい。

国とは何か。国づくりとは。日本人とは。

ここ数年の我が国の政治を振り返るにつけ、情けない。やるかたない思いに苛まれる。







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警官の血

2010-08-25 16:54:15 | 
佐々木 譲 著、  新潮文庫




なるほど面白い。2007年日本冒険小説協会大賞。2008年 ”このミステリーがすごい” 第1位。

終戦直後から半世紀にわたる警察官親子の三代記。

警察小説によくあるドロドロの権力争いや救いようのない腐敗の暴露、酷薄のバイオレンス物とは一線を画しているところが、広く愛読された所以か。それは、一般市民の接点である ”駐在さん” を主人公にしたからに他ならない。

警察機構がカネをだして国立大学に行かせるほどのエリートでありながら、駐在勤務に励み、地域住民の生活を守る日常を描いているところが人気のひとつではないか。

どうだろう? 今の平均的日本人はどれだけ警察に正義と信頼と親近感を抱いているだろうか? 
その観点に立つと、この書は警察官とはこれほど正義感に燃え、市民に愛情を持ち、悪の根絶のために戦う集団であることを、改めて啓蒙あるいは宣伝している書であると言えなくもない。あるいは、あるべき姿を説いた叱声の書とも言える。

昨年のテレビ朝日の開局記念番組として放送された作品は、残念ながら、見損なった。キャストを眺めてみると、もう少し熟考してもよかったように思える。

放送局が、カネや太鼓で大宣伝したいのなら、その作品のキャス起用のトのアンケートから、視聴者に問いかけをしたらどうだろう。1年くらいかけて。キャスティングのプロが選ぶよりも、嵌る結果が出るかもしれない。開局半世紀のテレビ、視聴者の目は肥えているのだから。
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水沢駅点描

2010-08-20 17:24:10 | 出張

所用で岩手県の水沢に行くことになった。そう、小沢一郎氏の鉄壁の地盤。今は奥州市水沢区になる。

一ノ関から新幹線を東北本線に乗り換える。電車は2両編成。乗降はドアの横のボタンを押して開閉する。駅によっては、運転手のすぐ後ろのドアしか開かない。社内は、素朴な感じの高校生たちや観光旅行中のおばさんたちが目立つ。

    

新幹線で弁当を喰いそびれ、乗り換え駅では時間がなく、13時半に降り立って食事処を探したが、店はあっても時間外で「支度中」。参った。

       

到着する電車は1時間に1本程度。この時の降車客は、20人ほど。

       

改札口は、電車の発着時の前後だけ鎖が解かれる。ゆっくりの観光や写真撮影など、時間外に自由な出入りをするには至って窮屈ではある。もっとも、ローカル駅はどこも同様だが。

       

待合室には、自在鉤の付いた囲炉裏。「そうだ、次は冬に来よう!!」

唐突に思い立った。9月14日の代表選挙を占ってみよう。彼は出る。そして勝つ。総理ゆえ訴追は無い。総選挙で彼の党は負ける。新たな党を創る。この時、同時にガラガラポン!



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そうか、もう君はいないのか

2010-08-17 21:17:05 | 
      

ハードカバーを読み損なった。というより、廉価の文庫を待っていた、というのが真実かもしれない。

城山三郎の遺作というか、没後に発刊された容子夫人へのトリビュート。
メディアに紹介されたあまたのコピーやキャッチの通り、素晴らしいの一語に尽きる。

作家という種族に、このような妻を愛し家庭を大切に思い、サラリーマンの如き規則正しい生活をしてきた大家がいたことに、何より驚いた。


夫婦百態百様。わが人生、いい時にいい作品に巡り合った。人生万歳。合掌。
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花火大会

2010-08-14 17:25:19 | 四季
丁度一週間前、お誘いを戴いて長良川の「全国花火大会」に出かけた。

新幹線乗り換え名古屋駅の東海道線ホームは、浴衣姿の若者たちが一杯。言っちゃあ悪いが、「そのヘアスタイルに浴衣はねえだろ」風女の子がウジャウジャ。引っ張られている男の子たちも浴衣が結構多い。

川沿いのホテルの宴会場で、三々五々お弁当を戴くのだが、なにしろこの酷暑、ビールのうまい事。この後のトイレの心配が頭を掠めるが、冷えたビールにゃ勝てません。

   
      

7時を目途に土手に移動、そこは既に超満員の見物客が押し合いへしあいの状態。脇には煌煌と電灯をつけた屋台が並ぶ。

        

ここの花火の雄大さは、対岸の金華山が反響壁となって、音の迫り方が半端じゃないからとか。

      

  薄暮から始まるのが、なんともいい風情。

      

会場では、昭和の歌謡ショーごとき懐かしき歌の数々が、スピーカーから流れていたが、文字通り花火を通して昭和の歴史を振り返るのが、テーマだという。どうりで。
人工音は、単に騒音・雑音。無い方がいい。

      

何やら体に触るものあり、蚊と思いきや、花火の燃えかすがハラハラと降って来たのだった。真下で無風ということ。

     

フィナーレは300mの対岸を渡した仕掛けとスターマイン。

花火大会の良さは、終わった後の静寂と帰りを急ぐ見物客の喧騒。日本人独特の感性だろうか。

街の中心部まで数万の帰り客を速足で追い抜くこと40分。汗だくで飛び込んだ居酒屋「わらべうた」で呑んだキンキンに冷えたビール、それに鮎。久し振りのリフレッシュの一夜だった。 

この大会は、地元の岐阜新聞社・岐阜放送の主催でした。 ご苦労さまでした。                   

 

 
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遠景二題

2010-08-09 17:15:17 | 四季

我が家から西方を望むと、富士山がほんの頭の部分だけ見える。
「今日は見える」と家人はつぶやいているが、それは朝。
仕事を持つ身で帰宅は星の時刻。普段は夕方には家に居ることが無い。
それがこの日は何かの都合で在宅、で、夕陽に出っくわした。
茹だる熱暑と黄金の輝きに暫し呆然、ふと吾に返って撮ったのがこの遠景。


     

その方角から、南へ約90度の角度を変えて撮ったのが、下の花火の写真。約2時間後になるか。
18時に大会を知らせる花火の音が風に乗ってきた。
呑みながら待つうちに上がり始めた。
この時期、毎週土曜日は、どこかから音だけが伝わってくる。
今日は、遠いながらも輪が見える。
で、撮ったのがこの1枚。

バカチョンという語はもう死語だろうか。普通のデジカメで、慣れてなくともここまで撮れる。科学技術の進歩は素晴らしい。

      

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夏の戯れ

2010-08-05 23:37:37 | 
          

京都伏見の招徳酒造がつくる240ml入りの冷酒。

ネーミングと容器のデザインが奇抜。涼やかで可愛くて、これは多くの人に愛されるだろう。サラッと呑み易い。女性には人気が出そうだ。

杜氏が女性の大塚真帆さんというのも、そうした傾向と無関係ではなかろう。

米と米麹と水でつくる純米酒こそが日本の酒というのが蔵元のこだわり。
米は「五百万石」を特約農家で無農薬、水は名水百撰の第一「御香水」を地下70mから。
まさに手造りだ。5月22日発売。

ところによっては、スーパーなどでも入手出来るらしい。 甘辛度は+3。

愛らしく涼しげな小瓶を手に取られては?
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THE BEST OF HANK MOBLEY

2010-08-02 17:34:09 | ジャズ
CD club 7月新譜




3枚のアルバムから選んだベスト盤である。

ジャズ評論家のレナード・フェザーは、ハンク・モブレイを”テナーのミドル級チャンピオン”と評したという。ヘビー級ではない、ミドル級である。A級ではなくB級。重量級ではなく中量級。

本国アメリカより日本で圧倒的な人気を博した。日本にジャズの一時代をもたらしたアート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーのオリナル・メンバーとして来日したことが大きかった。

 1、Recard Bossa Nova
 2、Avila And Tequila
 3、Dance Of The Infidels
 4、Roll Call
 5、Falling in Love With Love
 6、Speak Low
 7、If I Should Lose You
 8、The Best Things In Life Are Free 
 9、No Room For Squares
10、Goin’ Out Of My Head

1曲目のリカード・ボサ・ノヴァは、イーディーー・ゴーメ(パット・ブーンのカミさんだったかな)が「ギフト」というタイトルで歌って大ヒット。専売公社(JAの前身)のCMで大いに受けた。一聴すれば、ああ、あれかとすぐ思い至る筈。
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