処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

大名倒産

2022-12-30 14:36:28 | 

著者 浅田 次郎

出版 徳間文庫(上下巻)

 

2023年の本の〆は浅田次郎。
著者の時代物の作品には、江戸時代或いは明治維新後も含め、武家社会の空洞化つまり制度の形骸化や本音と建て前の乖離、市井の混乱などを焦点にした作品が多い。著者が”繁文縟礼”と四語熟語で表現しているのがそれだ。この作品もその系列に連なる。

タイトルが表している通り面白いところに視点を当てたものである。徳川260年の天下太平の世で積み上がった借金が25万両。これをいかに処理するか。お殿様は家の格と権威で棒引きに出来るのか。そのドタバタを巡って何と七福神までが登場するのはご愛敬。

著者自身が面白がって書いているのが伝わって来る。その熱に引っ張られて一気に読んだ。

映画化が進んでいるようだ。そのシナリオは群像劇の三谷幸喜こそ相応しい。主人公の殿様のキャスティング(2,3の腹案あり)よりも七福神を誰にするか、これをイメージを膨らましながら決める作業は楽しい。勿論弁天は女優。エロ・グロ・ナンセンス・奇妙奇天烈。監督が果たして考える配役は?腕の見せ所になろう。

 

 

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箱根翡翠 ⅱ

2022-12-21 18:08:57 | 温泉

今年の温泉の〆。ここは2月にも利用している。接客のベタベタ感が無いのと宿泊客が大人であること足場がよいことが多用の理由。隣が同系列の箱根甲子園。両施設ともコロナ割引には与しない。
今回のディナーは懐石を選んだので、その紹介を中心にアップしてみたい。

ホテル内のレストラン『一游』

 

 

 

メニュー内容

『 師走  姫 』お献立

  

 

箸染 鮟肝豆腐 
    鱒子 雪輪大根 生姜 美味出汁

   蟹磯辺巻  
    寄長芋 茗荷 胡瓜 枸杞 黄真酢

椀 
   吉野仕立て 蕪すり流し 
    柚子真薯 滑子菜種 玉人参 山葵

   

造里
   本日のお造り あしらい一色

  

 

飲み物は生ビールの後に《 本日の日本酒飲み比べセット》

  

 [壱] 直虎 番外品 純米大吟醸 生原酒 (長野県)
     芳醇辛口 17度

 [弐] 純米 二兎 山田錦六十五(愛知県)
     やや辛口 16度

 [参] 久礼 辛口純米(高知県)
     どっしり辛口 15.5度

ブログ主の最も口に合ったのは[参]。ナチュラルで香りがほのか

 

煮物 
   丸大根 
    鴨丸 湯葉 梅人参 水菜 柚子 

  

 

焼物
   子河豚西京焼 秋鮭博多真藷 銀杏 菊蕪

  
  子河豚西京焼が絶品だったことは特筆しておこう。

 

食事
   白御飯 香の物 赤出汁

水菓子
   季節の水菓子

   

今年の温泉行は全17件、いずれも観光を兼ねての泊まり日程。北は福島県の新地。西は長野県の諏訪。南は伊豆の今井浜。変わり種は河口湖畔のピアノ・フェスティバルで辻井伸行のナマに触れた二泊。最も多く訪れたのが箱根。
いずれも自ら運転のドライブ旅。腰痛に付き合いながらの旅程は気疲れも激しい。次の運転免許証更新時までは続ける積りだが、果たしてどうなりましょうや。

 

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