■地球ゴージャス第11回公演「X day」
■出演
岸谷五朗、寺脇康文、中川晃教、陽月華、藤林美沙、森公美子
■ストーリ
誰にでもある運命を変えるその日。
実は気付かないうちに近づいてきているのです。皆さん自身のX dayも。
人生というパズルが軽妙かつ重厚に絡み合い、6人の男と女が繰り広げる
生きるための行進曲が緞帳と共に今、舞い上がる!
■感想 ☆☆☆☆☆!
ずっと見てみたかった地球ゴージャスさんの舞台。
なんと前から7列目のまん真ん中という思わず「今年の運をすべて
使い果たしたのでは?」と不安になるような席が取れたため、
夢のような2時間15分を過ごすことができました。
岸谷さん脚本、演出の今回の舞台。いかにも岸谷さんらしさ溢れる
ユーモアの数々が怒涛のように展開されて、絶えず笑いながら鑑賞しました。
けれど、笑いに走りすぎることなく、舞台ならでは、このメンバーならではの
かっこよさも追求されている舞台でした。元宝塚娘役トップスターに
ミュージカル俳優、オペラ歌手、と歌とダンスのプロたちが集まった今回の舞台。
オープニングと同時に、公演タイトル「X day」をテーマとしたアップテンポな
曲がかかり、6人が一斉に登場。スピーディーでパワフルなミュージカル
ナンバーを繰り広げられます。6人の迫力溢れる歌声と、切れ味鋭いダンスが
華やかでカッコよく、オープニングと同時に私のテンションも一気にかけあがり
ました。
オムニバス形式で登場人物ひとりひとりの物語が短く展開される前半。
登場人物はみな自分の人生に、大きな悩み悲しみを抱えている人ばかり。
自分の心の傷と向き合おうとして向き合えないでいる。
そんな人たちばかりです。彼らが抱える問題は解決することなく、
そしてその問題が何なのか具体的な説明がなされることもなく、
話は唐突に終わり、次の登場人物へバトンが渡されます。
最終幕。一軒のバーに集まる登場人物たちは、お互いが抱える悩み、
悲しみについて語り合ううちに、お互いがお互いに大きな影響を与え
あっていることに気付きます。彼らに訪れた唐突なX day。
そのX dayを乗り越えた彼らは、明日に向かって新たな一歩を踏み出します。
出演者全員、どの方ももれなくかっこよかったのですが、陽月さんの
美しさ、華やかさ、宝塚で培ってきた動きの美しさは格別!
舞台のどこにいても、目が彼女を追ってしまいます。
また、圧巻のボリュームで力強く歌い続ける森さん。
いつもはコメディエンヌぶりを発揮することが多い彼女が、今回は
大人のかっこいい女性を熱演。声の出し方、表情、何もかもが今までと
異なっていて、非常に新鮮でした。というか、歌声が!歌声がとにかく
かっこよくてかっこよくて。美しくて美しくて。
でもって絶妙の間で笑いを追及する岸谷さんと寺脇さん。
もはや彼らのやりとりはアドリブなのか、もともとの演出なのか
まったく分かりません。やりたい放題自由に動いているようにも見える。
けれど、アドリブだったとしても、観客の笑いがきちんと計算されていて、
とにかく安心してみることができました。
最後の最後まで笑って笑って泣いて笑って、と忙しかった舞台。
あんなにもユーモアたっぷりの演出なのに、きっちりと泣かされる。
最終幕、登場人物たち全員が集まって迎えた日がX day。
けれど、それぞれが過去にX dayを経験していて、それらのX dayの
共通点は「理不尽に訪れた喪失」。
人生において、喪失は不可避。そして、喪失はいつだって理不尽。
「ある日突然」訪れる。だからこそ、悲しみも喪失感も大きいん
だろうな、と思いながら見ました。
地球ゴージャス。とにかくかっこいいです。
ぜひまた福岡にやってきてほしいです。
■出演
岸谷五朗、寺脇康文、中川晃教、陽月華、藤林美沙、森公美子
■ストーリ
誰にでもある運命を変えるその日。
実は気付かないうちに近づいてきているのです。皆さん自身のX dayも。
人生というパズルが軽妙かつ重厚に絡み合い、6人の男と女が繰り広げる
生きるための行進曲が緞帳と共に今、舞い上がる!
■感想 ☆☆☆☆☆!
ずっと見てみたかった地球ゴージャスさんの舞台。
なんと前から7列目のまん真ん中という思わず「今年の運をすべて
使い果たしたのでは?」と不安になるような席が取れたため、
夢のような2時間15分を過ごすことができました。
岸谷さん脚本、演出の今回の舞台。いかにも岸谷さんらしさ溢れる
ユーモアの数々が怒涛のように展開されて、絶えず笑いながら鑑賞しました。
けれど、笑いに走りすぎることなく、舞台ならでは、このメンバーならではの
かっこよさも追求されている舞台でした。元宝塚娘役トップスターに
ミュージカル俳優、オペラ歌手、と歌とダンスのプロたちが集まった今回の舞台。
オープニングと同時に、公演タイトル「X day」をテーマとしたアップテンポな
曲がかかり、6人が一斉に登場。スピーディーでパワフルなミュージカル
ナンバーを繰り広げられます。6人の迫力溢れる歌声と、切れ味鋭いダンスが
華やかでカッコよく、オープニングと同時に私のテンションも一気にかけあがり
ました。
オムニバス形式で登場人物ひとりひとりの物語が短く展開される前半。
登場人物はみな自分の人生に、大きな悩み悲しみを抱えている人ばかり。
自分の心の傷と向き合おうとして向き合えないでいる。
そんな人たちばかりです。彼らが抱える問題は解決することなく、
そしてその問題が何なのか具体的な説明がなされることもなく、
話は唐突に終わり、次の登場人物へバトンが渡されます。
最終幕。一軒のバーに集まる登場人物たちは、お互いが抱える悩み、
悲しみについて語り合ううちに、お互いがお互いに大きな影響を与え
あっていることに気付きます。彼らに訪れた唐突なX day。
そのX dayを乗り越えた彼らは、明日に向かって新たな一歩を踏み出します。
出演者全員、どの方ももれなくかっこよかったのですが、陽月さんの
美しさ、華やかさ、宝塚で培ってきた動きの美しさは格別!
舞台のどこにいても、目が彼女を追ってしまいます。
また、圧巻のボリュームで力強く歌い続ける森さん。
いつもはコメディエンヌぶりを発揮することが多い彼女が、今回は
大人のかっこいい女性を熱演。声の出し方、表情、何もかもが今までと
異なっていて、非常に新鮮でした。というか、歌声が!歌声がとにかく
かっこよくてかっこよくて。美しくて美しくて。
でもって絶妙の間で笑いを追及する岸谷さんと寺脇さん。
もはや彼らのやりとりはアドリブなのか、もともとの演出なのか
まったく分かりません。やりたい放題自由に動いているようにも見える。
けれど、アドリブだったとしても、観客の笑いがきちんと計算されていて、
とにかく安心してみることができました。
最後の最後まで笑って笑って泣いて笑って、と忙しかった舞台。
あんなにもユーモアたっぷりの演出なのに、きっちりと泣かされる。
最終幕、登場人物たち全員が集まって迎えた日がX day。
けれど、それぞれが過去にX dayを経験していて、それらのX dayの
共通点は「理不尽に訪れた喪失」。
人生において、喪失は不可避。そして、喪失はいつだって理不尽。
「ある日突然」訪れる。だからこそ、悲しみも喪失感も大きいん
だろうな、と思いながら見ました。
地球ゴージャス。とにかくかっこいいです。
ぜひまた福岡にやってきてほしいです。