太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ラッピング文化

2018-01-08 08:34:00 | 日記
日本からみえたお客様に

「小分けの袋を入れてください」

と言われることが非常に多い。

お土産として人に渡すときに、何か袋に入れて渡したいということだと思うが

おもしろいことに、日本人以外の人に言われたことはなく、

日本人だけが、口をそろえたように小分けの袋にこだわるのである。



ハワイで、どこかのお土産だといってもらいものをするとき、シンプルな紙袋だったり、包装紙だったり、

自分でラッピングしたものをもらうことが多い。





日本で買い物をすると、頼むと無料でギフトラッピングをしてくれる店がある。

ギフト用でなくても、ギフトにできそうなぐらいおしゃれな袋に入れてくれる店も多い。

それに比べて、ハワイではそういうことはほぼない。

高価なブランドのお店か、日本企業の経営する店だけだ。

だから、きっと日本人は、自分でラッピングするということに慣れていないのかもしれない。

ここでは、誕生日もクリスマスも、ほとんど自分で材料を揃えてラッピングをするのが当たり前だ。

包装紙も紙袋も、リボンの種類も桁違いにあるし、

プレゼントに添えるカードの多種多様さには目を見張るものがある。

ラッピングのコツは二つ。


・なるべく派手にすること

・簡単に開けられること


丁寧に包装した紙をはがすと、また別の包装があって、なんていうのではなく、

たとえば、てっぺんにでっかいリボンがついている箱の蓋を

すっと持ち上げればすぐに開いて中身が取り出せる、なんていうのがいい。

なぜならアメリカ人はプレゼントをその場で開けて、相手の表情を見るのが何より楽しみだからだ。

いただきものをしたら、まずは仏壇にあげて、という育て方をされてきた日本人には理解しにくいかもしれない。


さらにアメリカ人は、プレゼントをするときに必ず自分の選んだ品を「褒める」。

「すっごくいいもの見つけたのよ」

「きっとあなた気に入ると思うわ」

「ものすごく美味しいから食べてみて」

贈り物をするときに「つまらないものですが」「お口汚しに」と言う育て方をされてきた日本人には、

これまた理解しにくかろう。

自分が書いた本などを献上するのに、「お目汚しですが」という言い方もあるが

口や目を汚すとは、またなんという謙遜の仕方だろうか。



そういう私は、あまり「つまらないものですが」と言ったことはない。

謙遜とはいえ、「つまらないもの」を人にあげるのは失礼だという気がしたからである。

でも褒めることはせず、「気に入ればいいんだけど」と言っていたように思う。










買い物をしている日本人の会話が聞こえてくることがある。

「あ、これ、○○さんがくれたのと同じやんか。おっさん、やっすいのくれたなァー」

人に物をあげるのは、実際気骨が折れるものである。












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