芸能人 ＩＮ ハワイ

職場にみえた日本人のお客様が、今年の正月はたくさん芸能人がハワイに来たのだと言った。

正月といえば芸能人がこぞってハワイに行き、芸能リポーターに囲まれていたのはバブルの頃の話だ。

その後、ハワイはもう飽きられたのか、それほど騒がなくなったような気がする。


ハワイに住んでいると芸能人によく会えるでしょう、とそのお客様が言う。

私は返事に困る。

７年近く住んでいて、会ったのは内田裕也さんと村上春樹さんだけで、

友人が働いている店で、シブがき隊のやックンが家族で来た、という話だけ聞いた。

そのお客様は昨日、ワイキキで芸能人に会ったそうだ。

「もう大感激しちゃってー」

「誰に会ったんですか」

「○○ＸＸ、信じられる？」

「○○ＸＸ？」

「△△＠＃（たぶんドラマ）に出てた・・・」

「？」

「ほら、もと＄＆＃だった・・・」

「・・・・・」

「じゃあ、ＸＸ＃＠は？彼も今来てるみたい」



もうさっぱーーーーーーり名前がわからない。

私の中で顔と名前が一致するのは、ＴＯＫＩＯまで。

嵐の人たちは、顔はわかるが名前が怪しい。

関ジャニを『せきジャ二』だとずっと思っていた私である。

東方シンキ（漢字がわからん）が日本人だとずっと思っていた私である。

ついでに、相撲の白鵬のことも日本人だとばかり思っていた。（これは夫に指摘されてわかった）

華原朋美以降は歌手もわからないし、ドラマでいえば「やまとなでしこ」の松嶋奈々子まで。

お笑いタレントでわかるのはナインティナインまで。

キムタクだって中年だもの。

ハワイで再放送をしている刑事ドラマに出ている渡瀬恒彦さんは最近どうしてるのかなあと思っていたら

鬼籍に入ったというではないか。



たぶん私は私が思うより芸能人に会っているような気がする。

ただ、会ってもそれが誰だかわからないというだけで。









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トイレ掃除で開運の真偽

日本に住んでいた時、トイレを毎日掃除すると開運すると本に書いてあったのを読み、

一念発起、トイレ掃除に励もうとしたことがある。

トイレの神様という歌が流行る、ずっと前の話である。

私が読んだ本によれば、掃除は毎日、しかも開運が目的の不純な動機でも効果ありだという。

さっそく私はせっせとトイレ掃除を始めたのであるが、

素手でやるとさらに効果があるという話を誰かから聞いた。

内側も外側も素手と雑巾できれいに磨くというのだ。

欲の皮がつっぱらかった私はゴム手袋を外したはいいが、便器を前にしてどうしても手が中に入らない。

汚物が入っているわけではない、これは台所のシンクみたいなものだと自分に言い聞かせ、

それでもなお逡巡している私を見て不審に思った夫が

「なにしてんの？」

と聞いた。トイレ掃除をしたいのだが手が中に入らない旨を伝えると、

「なんで？僕が掃除するときはそうしてるよ？」

そう言って、私の手から雑巾を取るとそれで便器の中を拭き始めた。

「シロはトイレブラシを使うけど、あのブラシのほうがずーっと汚いんじゃないかなあ」





今、ハワイの家のトイレを掃除するとき、時々そのことを思い出す。

あれ以来、私はトイレブラシを使わなくなったが、日本ではとうとう素手ではできなかった。

柔らかいスポンジで内側を洗い、お風呂場の排水溝の上でスポンジをよーーく洗う。

便座や便器の外側と床のタイルは、アルコールを染み込ませたペーパータオルで拭きあげる。

私はこれを素手でやっている。

この家のトイレの中に手を入れるのに、あれほどの勇気がいらないのは、日本とアメリカのトイレ事情の違いじゃなかろうかと思う。

日本のトイレは狭い個室になっていて、その狭い部屋全体がいかにもトイレだ（当然だけど）。

アメリカの家のトイレは開放的で、明るい広々とした場所に置かれたトイレはまるで家具のようにも見える。




このトイレ掃除。

毎日できたらすばらしい。

週に２、３回というところだけど、私にしては上出来だろう。

そういうわけで、

日本にいた時から、かれこれ１０年近く素手で（夫が）トイレ掃除をしてきた我が家。

息つくまもない大開運の嵐！！かと思いきや・・・・まあ、こんな毎日である。

おかげさまで健康で仕事も家もあって、今日明日を心配することなく楽しく生きていることに感謝している。

いろいろあって、ジェットコースターのようではあるけれど

なんだかんだといって、ちゃんと以前より心地よい場所におさまってゆく。

これを開運といわずして何という。

トイレ掃除は今後も素手でおこなってゆく所存である。












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