太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

なぜか、怖いもの

2020-07-07 09:46:58 | 日記
シアトルに、孫に会いに行っていたシュートメが
孫のルームメイトがコロナウィルスにかかったことがわかり、予定を繰り上げて3日前に帰ってきた。
シュートメは家で自粛しているが、マスクもせずに家中を歩いているので
私も夫も、義両親の家には行かないようにしていた。
昨日、孫のコロナ検査結果が陰性だとわかって、ほっと胸をなでおろしている。
が、シュートメはきっちり2週間は自粛しなくてはならない。




さて。

思い当たる理由もなく怖いものがないだろうか。
美大で会った人は、「ドックン、ドックン」という心臓の音のようなものを恐れていた。
その音を聞くと、冷や汗が出てくるのだという。


が異常に怖いという友人がいた。
生きている鳥だけでなく、絵に描かれた鳥も怖い。
一緒に、ガレの作品を観にいったとき、ガレ独特のトンボなどの虫に混ざって
ヒヨコみたいな小鳥がモチーフになったものがあり、その作品の前で
「ヒッ!!!!!」と言ったまま動けなくなった。
彼女は鳥肌が立った自分の腕を
「鳥みたい、鳥みたい、やだーーー!!」
と、必死にこすり続けていた。

ちょっと変わったところで、
皮付きのリンゴが怖いという人がいた。
リンゴは大好きだが、皮がついたままのリンゴをかじると想像しただけで
背中がぞわぞわするのだそうだ。
嫌い、ではなく、怖い。
その人は、リスが両手でドングリを持っている、というのも怖いらしい。
ドングリを持っていないリスは平気で、ドングリを持った途端、恐ろしくて見られない。
それがネズミであっても同じだというから、小動物が何かを手で持っているのが怖いのかも。


彼らは共通して、なぜそれがそんなに怖いのかはわからない。


私は、深い水の中が怖い。
泳げないから、というのもあるかもしれないが、それ以上に水の中が怖い。

マウイ島のモロキニでシュノーケルをしたとき、ボートで近くまで行ったら、
みんなボートから海に飛び込んで、モロキニまで泳いでいく。
足がすくんで飛び込めない私を見て、
10歳ぐらいだった甥が一緒に飛び込んでくれた。
飛び込んだ瞬間、360度エメラルドグリーンの水の中に沈んでいったときの
あの恐怖が忘れられない。
ライフジャケットにボディボード、ヌードルまで持っている私は溺れるわけがないのに。

私は毎週、ビーチに行っているけれど、遠浅の、完全に足が着く海じゃないと遊べない。
海水が、おへそより上にきたら、もうだめだ。
だから、シュノーケルは怖い。
必ずライフジャケットをつけて、夫の水着をしっかり握って、ようやく海に入れる。
それもへっぴり腰で、自分を元気づけつつ。

こんなに深い水が怖いのに、憧れだけはある。
ダイビングをしている映像を見ると、いいなあ、と思う。
私にもできそうなんだけどなあ、と思う。
でも、いざシュノーケルをするとなると、背中がぞわぞわしてしまう。
夫はハワイ島で真夜中にダイビングをして、部屋ぐらいの大きさのマンタを見たという。
夜の海だなんて聞いただけで恐ろしい。



こういう、理由もわからず怖いものは、輪廻しているどこかの人生で体験したことが
きっかけになっているのだという人もいる。
そうだとすると、私はいつか深い水の中でおぼれたのかもしれない。
鳥が怖い友人は、鳥に襲われて死んだかもしれない。
心臓の音が怖い人は、悲惨な死に方をしたときに心臓の音を聞いたのかもしれない。
じゃ、皮つきのリンゴや、ドングリを持ったリスは?
皮付きのリンゴをかじっているときに、ドングリを持ったリスのような生き物に襲われたのか・・・・・・
どうでもいいけど、なんだかとっても興味がある。