昨夜、義両親の家で一緒に夕食を食べた。
一緒に食べるときは持ち寄りで、シュートメがステーキを焼くというので、蒸したブロッコリーを持っていった。
「マヨネーズは?」
私がブロッコリーにマヨネーズをつけるのが好きなのを知っている夫が、キューピーマヨネーズをトレイに乗せた。
義両親の家にはアメリカのマヨネーズしかない。
あれは、だめだ。
ゆるいババロアみたいにふわふわしてて、酸味が足りない。
マヨネーズといったら、絶対にキューピーマヨネーズ。特にゆで卵をあえるのに、キューピーマヨネーズ以外は考えられない。
近所のスーパーで、キューピーマヨネーズが1000円ぐらいだったのが、日本食スーパーがその店を買収してから価格が下がり、600円ぐらいまでになった。
日本食スーパーに行けば、500円ぐらいで買える。
安くはないけど、キューピーマヨネーズは私のこだわりなのだ。
ブロッコリーをお皿にとりわけ、マヨネーズをかけている私を見てシュートメが言った。
「え。ブロッコリーにマヨネーズ?」
私はマヨネーズをかける手をとめて、シュートメの顔を見た。
「え。ではマヨネーズ以外の何を?」
というのは私の心の声で、代わりに夫が言った。
「うん、案外合うんだよ。マヨネーズ」
「あらそうなの、そうかもしれないわね」
今の今まで、ブロッコリーにはマヨネーズだと頭から信じて生きてきて、それはマヨネーズがある文化ならどこでも同じだと思っていた。
それが揺らいだ私は、Vikkiやジュディスにメールしてみた。
「蒸したブロッコリーに何つける?」
Vikki「ブロッコリー、あまり加熱しないかもなあ。加熱したのなら、ドレッシングかね」
ジュディス「加熱したやつ?そりゃドレッシングかレモンだよね」
そうだったんだ。
そういえば、夫と二人で食べるとき、夫は何もつけずに食べているし、義両親はレモンやライムを搾っている。
それに、こっちの人はVikkiみたいにブロッコリーを生で食べることのほうが多い。
生のブロッコリー。
私はこれが苦手である。茎の部分は固いし、緑の部分は口の中でぽそぽそと細かく崩れて、いつまでもモソモソして飲み込むタイミングがわからない。
カリフラワーもしかり。
野菜スティックの中に、セロリやニンジンに混ざって生のブロッコリーやカリフラワーがあると、私はそれに手を出さない。
食べ物や、食べ方の文化の違いは奥が深い。