横浜市の市長林文子氏がカジノ誘致に名乗りを上げた。市議会での答弁内容は、彼女の財政政策は、横浜市の財政を破綻させる事を予想させる「博打財政」である事が明確である。
まず、ギャンブル依存症の増加についての答弁であるが、「横浜市立大学の医学部に大きな役割を果たしてもらう」であった。依存症は大学医学部が治してくれるという非常識で無責任な回答である。
誘致するのは、カジノだけでなく、劇場や美術館、水族館などを含む統合型リゾート(IR)であるという。カジノ抜きのリゾートでは運営は成り立たないといい、カジノを主としたIRの増収効果は、現在の市の税収の15%に当たるという。子育てや医療など「安心安全な生活」を守るために決断したという。
ところでこれでは、横浜市の財政はカジノの収益に依存したものとするという事を意味する。安心安全な生活は「カジノ」に依存する事によってしか成り立たないものにすると言っているのだ。
しかしそれでは、「カジノ経営」が期待通りの結果を生まなかった場合、横浜市民の税金を無駄に費やす事になるうえに、市民の「安心安全な生活」も霧散霧消し、市民を「どつぼに嵌める」危険にさらす事を意味しているのである。横浜市長・林文子氏の財政政策はそれ自体が「一か八か(運を天に任せて冒険する事)」の博打財政政策にほかならない。市長としての資格を疑われるような思慮の浅い無責任そのものの決断である。
(2019年9月16日投稿)