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クラスター爆弾禁止条約に署名していない米国がウクライナに提供

2024-07-14 08:55:12 | 武器弾薬

 2023年7月7日米国防総省が、ウクライナに対し「クラスター爆弾」の提供を発表した。「クラスター爆弾」については、2010年8月1日に「禁止条約」が発効しているが、米国政府は未だに署名批准をしていなかった事を改めて気付かされた。「クラスター爆弾」は、第2次世界大戦でも米国政府軍は使用したが、その後ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガニスタン戦争、イラク戦争でも大量に使用した。1つの爆弾の中にたくさんの小爆弾を搭載し、空中で親爆弾の中から子爆弾を広範囲にばら撒き着弾爆発させる。一般市民に「巻き添え被害」をもたらす危険性が高かった。さらに、不発弾となった場合、対人地雷と同様の被害をもたらした。被害者の95%が民間人で、その大半が「子ども」であった。

 そのため、「対人地雷禁止条約」を成立させた「NGO」が中心となり、2010年8月1日に「クラスター爆弾禁止条約」の発効にこぎつけた。日本政府は当初米国政府に配慮して条約加盟に消極的であったが、08年に署名し、09年に批准を済ませている。

 米国政府は、上記のような「クラスター爆弾」を、「禁止条約」を無視して、ウクライナへの提供を発表したのである。核兵器の使用や共有とともに許せる事ではない。岸田政権は「クラスター爆弾禁止条約」締結国の責任として、米国政府のウクライナへの提供を思い止まるよう説得すべきであろう。

(2023年7月8日投稿)

 

 

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