東大名誉教授の島薗進氏による日本会議の正体は?青木理著『日本会議の正体』内の島薗氏の言葉を以下に紹介する。
「かつては危ない勢力と認識されていた者たちが、今や立派に見えてしまっている。…(背後や源流の生長の家創始者・谷口雅治信奉者など)新宗教の指導者たちは、市井の人々に心の安らぎを与える事はあっても、政治や思想の面はさほど強くありませんでした。ところが谷口雅治はとてもインテリ臭い人で、政治思想にも詳しい。だから信者にも勉強好きなものが多かったわけですが、世直し的な面も持っていて、戦前は天皇中心主義に深くコミットし、戦後も似たような立場を堅持した。学者や文化人の中にも類似の国体論的な考えを持っている人が以前から一定数はいた。黛敏郎や松村剛などはその代表ですが、実業家にもそういう人たちがいて、宗教団体が結集点(日本会議)をつくると吸い寄せられていく。…日本会議はかなり特殊な勢力です。神社本庁も含めてですが、かなり特殊で復古的な思想を持った人たちのあつまりです。…戦前もそうでしたが、停滞期において不安になった人々は、自分のアイデンティティーを支えてくれる宗教とナショナリズムに過剰に依拠するようになる。戦前の場合は国体論や天皇崇敬、皇道というようなものに集約されたわけです。(戦後再び停滞期で日本会議への共鳴拡大)神道指令を否定し、政教分離も踏みにじるわけだから、これは戦前回帰だと受け止められてもしかたがない。……」
青木氏は日本会議の政治思想の特徴を、自民族優越主義・天皇中心主義・国民主権の否定・過剰なまでの国家重視と人権の軽視・政教分離の否定・神社非宗教などとし、戦前の国家神道の論理と同じであるとしている。
(2022年9月2日投稿)
天皇文化国家って、必ず不敬罪から、治安維持法をはじめるもの。なんせ今でもこれで凝り固まって、頭に血が上っている連中だから・・・。