裏金賄賂にものを言わせて招致した五輪・パラ。元々国民は招致を望んではいなかったのだが、そこまでして招致しようとしたのか、というべき実態が明白となってきた。これにより、招致を望んでいたのは本当はどんな連中なのかという事が、安倍首相の「アンダーコントロール」発言に続いて、さらに明白になったといえる。
2020年東京五輪・パラ招致に絡む買収疑惑で、フランス司法当局から贈賄の疑いで捜査を受けているJOCの竹田恒和会長が、2019年3月19日、6月末の任期満了で会長を退任する、との意思を表明した。IOC委員も近く辞任するとの事である。
なんと彼は厚顔無恥も甚だしいのであろう。自分に都合の良い事は「自分の手柄」にしてしまい、自分に都合の悪い事は「他人に責任を転嫁」する。
早々に辞任すべきところを、責任を自覚しない事を示す「退任」を表明している事も「鉄面皮」の人格と言って良い。また、JOCについては「退任」するのに対して、IOCについては「辞任」するとしている、一貫性がない態度は、常識では理解できない事であり看過できない。主権者国民を軽視していると言って良い。両職ともに「辞任」すべきである。JOCや大会組織委員会は本人の意思に任せるという無責任な姿勢をとらず、進んで即時「辞任」を求めるべきである。そして、この件に関わった者すべてを洗い出し一掃すべきである。
さらに、フランス裁判所が汚職疑惑の捜査を本格化させた事が明らかになった事を受けて開いた今年1月の記者会見では、納得のいく説明をしなかった上に、質問も受けつけず7分で打ち切り、説明責任を果たしたとは言えない状況を自らがつくってきたにもかかわらず、今回の会見では、求めていないにもかかわらず、その釈明も進んで行い、「色々な方の意見で質疑には応じないと決まった。私としては、不本意な形で終わって誤解をお招きした事は大変残念だった」などと、後付けの都合の良い釈明を考え出して抜け抜けと並べ立て、自身の意思に基づくものではなかったとし、さも自身はそれに反対したかのように被害者のように、その責任から免れようとし、その責任を他人(周りの人間)に転嫁し、自身は納得のいく説明もせず口先だけの「誤解をお招きした」「不正な事はしていない」と罪と責任を免れるための「言い逃れ」発言をしている。「共謀共犯者が存在する」事をうかがわせる発言(口が滑ったと後悔しているか、独りで罪をかぶる事の憤懣から洗いざらいぶちまけようとしたのかは定かでないが)をしているのであるから共謀共犯者を洗い出すべきである。また、「潔白を証明すべく今後も努力していきたい」とも述べているが、これまで潔白を証明する努力などしてきていない事を自覚していない発言でもある。真に潔白を証明する努力をする意思を有しているのであれば、「現在、捜査中なので、影響ある事をお答えする事はできない」という発言をせず、その誠意を示すためには自ら進んで主権者国民に対し納得のゆく詳細な説明をするのがあるべき姿であろう。この発言も、自らの責任を認めず、何とかしてその罪を免れようとする意思の表れ以外の何物でもない。
最後に、このような体質は、いわゆる保身を第一とする狡猾な「貴族体質」といえるもので、竹田氏の今日の姿はその典型と言うべきもので、「自業自得」であるといえる。そして、安倍自公政権は、このような竹田氏の体質をこれまで利用してきたと言える。そして、主権者国民は、政権が同じように利用してきた「貴族体質」をもつ人物には、竹田氏のほかに「高円宮妃久子」氏が存在している事もここで合わせて思い出しておくべきである。彼女も極めて罪深い人物である。
(2019年3月21日投稿)