たまたま、BSプレミアムで放送するというのをテレビ欄で見て、あ、これって見たかった映画!と思い、じっくりみました、最後まで。
けっこう心に響きました。女性が一人で生きていくにはという、私自身にもとても現実的な問題に、主人公の一人、すーちゃんが抱えていくのです。家族と暮らしているさわ子さんも、未婚なので同じ悩みを抱えることになるでしょう。
とはいえ、私が先日、転んで膝を骨折したように、世の中、何が起こるかわからないのですし、将来の不安をあまりに大きくして生活しても、つまらないですもの。安倍総理の国づくりにはとっても賛同できませんが、きっといいことあるよ、とささやかな幸せを大切に今を生きていればいいんじゃないかな、と思います。
昔見た映画「かもめ食堂」のように、まったりゆっくりとした、日常の心の移ろいを丁寧に描写している、特にものすごい事件が起こるわけではないけれど、それなりに当人には深刻なことが起きて、時間が流れる、私のお気に入りのスタイルです。スカッとくるアクションなんか、私はいらない。暴力シーンも大嫌い。等身大の女性を主人公に、ほっこりする映画です。すーちゃんの不安には、大丈夫!と声をかけてあげたいです。
確かに、格差社会の中で、正社員の店長とはいえ、いつどうなるかわかりません。この前もドキュメンタリーで、もと会社経営者の極貧独居老人を見ました。まさか、自分がこんな老後を送るとは夢にも思わなかったって。独身女性だけではなく、すべての日本人に、その可能性があるのです。でも、私は、男性よりも女性の方が、まだ生き残れる可能性があると思いますよ。それは、コミュニケーション能力と柔軟性があるから。
映画にも出てきた、アルバイトに応募してきたスーツ姿の年齢制限ギリギリ36歳の男性。きっと、リストラで職を失って家族を養うために必死で応募してきたのでしょうけれど、「本当はこんなところ(カフェ)で働くような人間じゃない」とほざき、正社員になる道がないのなら時間の無駄だから履歴書を返せと騒いだ・・。
カフェのオーナーには、木野花さん、マネージャーが井浦新さん。
井浦新さんが、なんだか頼りない役をやっていました。
彼が鼻血出したあとで「すーちゃん」とキスするシーンがあったのですが、思わず、血の匂いがして嫌だろうな~、と思いましたよ。
すーちゃんとまいちゃんが偶然会った輸入食料品雑貨店、思わず{吉祥寺のカーニバル!」と叫んでしまいました。でも、ほかのシーンではどうも吉祥寺ではないみたいで、最後の方で、「学芸大学前」の駅が出てきました。あの「カーニバル」は大好きなお店です。そのちかくに、島津睦子先生のパン教室があり、2年間通っていましたから。もう15年以上前の話ですが・・。吉祥寺は、面白い街です。
映画、楽しみました。この映画の公式サイトはこちらです。私にとってはものすごく憧れるかっこいい女優3人(柴咲コウ、真木よう子、寺島しのぶ)が出ているんですから、サイコーです。