私と愛猫の終の住処への旅立ちのためには、今の家のいろんなものを整理しなくてはなりません。
さて、どうしたもんじゃろうか~??と悩むところです。もともと他人同士の夫の遺品は、正直、買取などで整理は喜んで!という具合ですが、親のものはどうしたらいいのか?
実は、アマチュア画家の父の絵のことなのです。
私が物心ついた時から父は絵を描いていました。そして、和紙の魅力に取りつかれ、その和紙作りの里、つまり紙漉き村の風景がなくなることをとても残念い思い、その風景を残したいということから、和紙を使った型紙で作る手法を紅型からヒントを得て、独自に作り上げたのが、彼の「型絵」でした。ところが、日本画のように絹地を使うわけではなく、染め物のように、生地を煮沸するわけでもなく、中途半端な手法だったために、父は永久だと思っていたのが、死後20年近く経ってシミが出てきてとても売れるものではなくなってしまったのです。
それでも、父の製作の苦労は分かっているし、最晩年の作品は、父が動けなくなって水洗いは途中から私がしたのでした。そんなことから、いくらシミが出ているからと言っても、廃棄処分にはできなくて、困っています。1枚しかないものに関しては、染みがあっても残すことにして、あとはひどいシミが出たものは捨てることにしました。
それでも、つらいですよ。なんでこんな目に合わなくてはならないのか、運命を呪います。
引っ越し先にも、持っていかなくてはならないようです。子どもがいない私が、です。しばらくの猶予です。私が亡くなった時に、一緒に処分されるのが大抵の運命だと思います。
そこまでしかできないのですが、もし、どなたか、父の絵に興味を持っていただけるのでしたら、ぜひ、電子書籍を購入していただけませんか?そして、電子書籍を販売してくれているトリトンクラブに連絡していただけませんか?父の絵を、手に取っていただければ、その温かみ、柔らかい雰囲気など、わかると思います。画集や電子書籍では味わえないものなのですが、もう、絶滅の危機に瀕しているのです。
子供だからといって、どうしてそこまでやらなくてはならないのか、私が父の個展に協力した時からずっと思っていることです。
とはいえ、自分には自己主張できる才能や作品がないから、しょうがないのです。
小笠原賢雄で検索してみてください。電子書籍があります。
絵は、人に観られないと存在価値がありません。私は引越しするのに、やはり父の絵を持っていかなくてはならないのでしょうか?残された者の苦悩を理解していただけると、うれしいです。
私の人生なのに、いつまでも父のために生きなくてはならないのが、本当に悔しいのです!