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こんな時代は長続きしないという一話   文科系

2017年10月04日 12時11分48秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 8月19日の中日新聞にこんな記事があった。東海東京証券会長・石田建昭氏が書いたコラムに。日米英社会が主導したきたこんな異常事態の世界などは、長続きする訳はないと考える。選挙の祭にこそ是非考えてみたいことだ。

 東証の取引高の60%は、ほとんど外資金融機関による高速取引絡みとあった。残りの内25%は、「デイトレーダーともいわれ、主にオンライン証券の機能を使う個人投資家の群」とあり、こちらは和製なのだそうだ。
 なんのことはない。東証取引高の85%が、マネーゲームなのである。ちなみにこの二つの投資家を取引所関係者は「ジョーズ」、つまり血に飢えた鮫と呼んでいるのだそうだ。

 実業の人々の命が懸かったような株を、意識して上げ「下げ」して儲けるということ自身が僕には何か随分邪なことに思えるのだが、これが典型的な新自由主義の遣り口というものなんだろう。というように、新自由主義の仕組みには、普通の常識では目に余るようなものがかなりあるようだ。
 例えば証券に掛ける保険では、その証券の持ち主でなくとも保険を掛けられる仕組みがある。
 ある家の持ち主でない人が、その家に保険を掛けることができたら、『燃えれば丸儲け、損もなし』ということから、『火事場泥棒奨励みたいなもんじゃないか』という人もいるのである。つまり、その証券の、例えばある会社株の、持ち主でない人がその株に保険を掛けることができたら、会社が潰れれば丸儲けという理屈なのだから。

 通貨危機というのも、随分阿漕なことができるもので、これには空売りという、僕に言わせれば阿漕な遣り口が絡んでいる。空売りとは、他人の証券などを大量に借りてこれを売り、この証券などを大幅に値下げさせえたときに大儲けできる仕組みである。
 人の命が懸かったような株を人為的に大幅に下げたときに儲かる仕組みって、果たしてこの人間社会で健全なものと言えるのだろうか。


 これら全て僕にはこんなようなものに見える。8時間労働制が無かった時代の10数時間労働のようなものと。この僕のような「健全な感覚」の人々が、「マネーゲーム規制」つまり「厳しい金融規制」を世界、国連に要求している現状である。過去の経済制度とは大きく異なって、金融グローバリゼーション規制は国連でしかできないのであるから。こういう動きに、日米など大国が反対し、中小国が賛成するのも普通だろうと思う。

 新自由主義とはやはり、生き馬の目を抜く世界、いや、生きた人間の目を抜く社会になってしまった。そして、このように10数時間労働などという生き馬の目を抜く事実、現実は常に先に進み、8時間労働制などの規制法などは後から追いついていくというのが、人間史の大変な悲しさである。こういう金融規制を後開発国などが国連に要求するのは自然なことだが、一国の法と違って国連に新法を作らせるのはとても難しい。米(英日)の政権がどこかで崩れていかないと、難しいことなのだろう。

 なお、これらの経済仕組みについては、社会の1%と99%階層間で、情報の非対称性が酷く、大部分の有権者が正しい判断など出来ないようになっていると、僕は見ている。ここで民主主義が単なる形式と堕して、政治に対して正しく機能していないとも。
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ハリルジャパン(116) 柴﨑「スペイン序盤の11人」に選出  文科系

2017年10月04日 10時31分56秒 | スポーツ
 去年の暮れ、クラブワールドカップでレアルから2得点を挙げ、先日のバルサ戦でも1得点。早くもスペイン1部チームの10番、トップ下に定着して前途洋々の柴崎が、このバルサ戦で足を踏まれて怪我をしたのは至極残念。それでも、この柴崎にこんなビッグ・ニュース。まずは、これ。GOALの記事である。

【 スペイン『アス』が、今季のリーガエスパニョーラ序盤戦のベストプレイヤーの一人に、ヘタフェMF柴崎岳の名前を挙げた。
『アス』は「ネイマールがパリ・サンジェルマンに去った後も、ラ・リーガの“スターシステム”は衰えていない。アセンシオをはじめ、複数選手が期待以上の活躍を見せている。彼らは1部リーグに新風を巻き込んだ。最初の1カ月におけるメン・オブ・ザ・マンスを、おさらいしよう」と記して、10選手を紹介している。
『アス』に選ばれたのはマルコ・アセンシオ(レアル・マドリー)、マキシ・ゴメス(セルタ)、ネルソン・セメド(バルセロナ)、パウリーニョ(バルセロナ)、トーマス・パーティー(アトレティコ・マドリー)、ロイク・レミー(ラス・パルマス)、エニス・バルディ(レバンテ)、ジョフレイ・コンドグビア(バレンシア)、カルロス・ソレール(バレンシア)、柴崎岳(ヘタフェ)である。】

 なお、ヘタフェのスポーツディレクターは、柴﨑の特徴、ここを買ったのだと、改めて述べている。
『もちろん、彼は非常に優れたテクニックの持ち主ですが、それが私の心を突き動かした最大の動機ではありません。目を見張った部分は、その明晰さです。ガクの最たる長所は、試合の流れを読めるところにあります。ほかの選手では見つけられない相手チームの穴に、決定的なパスを通すことができるのです。彼の緩急をつけられるプレーは、初めて見たときから目を引くものでした』

 そんな期待が膨らんでいただけに、彼が1得点したバルサ戦で故障したのは残念至極。戻ってくるのは、11月後半頃らしい。


(以下、先回のニュース、バルサから柴崎が上げた得点があまりにも鮮烈だったから、その場面を再掲する)

16日のヘタフェ・ホームで対バルサ戦があった。僕は、このゲームを観るためにこの日わざわざWOWOWに加入したのである。

 さて、39分に柴﨑のボレーシュート、これが今期バルサ4ゲーム目にして初めての失点となって、ヘタフェの1対0。後ろから中距離の高い放り込みにバルサ陣営ペナルティエリア正面から折り返されたヘタフェ・ボールに駆け寄ったのが柴﨑。そのまま左脚に軽く当てたシュートは、浮き気味にキーパー頭上を越えてから急激に落ちて、向かって左方向ゴール上方に見事に納まっていった。去年のレアル戦のように「柴﨑、もう一点!」と身を乗り出していたが、後半7分に柴﨑、残念、故障交代。

 さて、ゲームはその後2対1でバルサが勝ったのだが、ゲーム自身はヘタフェが押していたと観た。なんせ、前半のシュート数はヘタフェの8対3。その原因はこれ。ヘタフェというこのチーム、中盤での潰しが非常に上手いという今世界最先端の弱者の闘い方を身に付けている。ちょうど、先日8月31日の日豪戦の日本のようなやり方だ。なかでも前半の柴﨑は両チームナンバー1の走行距離を弾き出していた。柴﨑のこの走りがまた、相手からの好ボール奪取の起点になっていたから、彼の交代は本当に残念だった。事実、柴﨑が退いてわずか9分でバルサ初得点となったのである。
 このヘタフェ、このバルサとの闘い方で結構良い線いくと見たから、今後の柴﨑は大いに期待できる。
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金融世界支配の歴史、現状 ③   文科系

2017年10月04日 10時24分31秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
④CDS
 こんなサブプライム・ローン組込証券に格付け会社によって破綻直前までトリプルAの信用が付いていた。それにはこんな保険商品も掛けられていて、これが大宣伝されたことも関わっている。クレディット・デフォルト・スワップ(CDS)と呼ばれた保険商品である。
『企業ばかりではない。国家もそうである。ギリシャの金融危機が深刻化したのはギリシャ国債の空売りに加えて、新契約の裸のCDSの掛け金がどんどん上がってギリシャ政府が発行する新国債の利子率が急騰したためである。ドイツなどはその裸のCDSの取引を禁じているのだが、そういう取引を歓迎する金融センターが世界中にたくさん残っている』(前掲書「金融が乗っ取る世界経済」)  
『保険法だったら、隣の家に黙ってその家に火災保険をかけることは禁じられている。全く当然だ。放火罪奨励はとんでもないことだからである。しかし社債のCDSの場合、国によっては、そのとんでもないことがまかり通る』(同上書)
 この「裸のCDS」ゆえにこんなことが起こる。A社の社債を持っていない人がこの社債に莫大な保険を掛け、安い掛け金のA社債を無数に買い集め始める。すると、その会社を潰すことになっていくのである。安い掛け率の保険が買い占められたら、新たな社債を発行しようにも利子率が高くないと誰もこれを買ってくれない。よってこの会社はもう、会社存続のための新たな借金もできなくなる理屈だ。CDSを「大量破壊兵器」と語ったのが有名な投資家ジョージ・ソロスだ。
『ゼネラル・モータースなどの倒産を考えよ。その社債の持ち主の多くにとって、GMの再編より、倒産した場合の儲けの方が大きかった。人の生命がかかった保険の持ち主に、同時にその人を打ちのめす免許を持たせるようなものだ』(前掲書)
「(会社再建よりも)打ちのめした方が儲かる」CDSの実際が、投資銀行リーマン・ブラザースの倒産でも示された。倒産時のリーマン社債発行残高は1559億ドル。その社債へのCDS発行銀行の債務総額は4000億ドルだった。

⑤金融は、国家さえ乗っ取る
 以下長く、岩波新書、進藤榮一著「アジア力の世紀」(2013年6月刊)を引用して、国際金融が諸国家、世界政治を動かすその凄まじいまでの大きさを示す。
『金融危機が海を越えて伝播する構造は、07年夏にフランス最大手銀行BNPパリバのローン凍結ショックが、米国サブプライム・ローン危機の発端となって、08年9月のリーマン・ショックにつながったことにも象徴される。
 BNPパリバは、傘下のファンドを通じて、米国金融機関の発行する低所得者向けサブプライム・ローンを大量に購入し、そのローンが支払不能に陥り、解約を凍結した。そのニュースが金融市場を駆け巡って市場は混乱し、08年9月15日、全米4位の投資銀行リーマンプラザーズ社が破綻、金融危機が勃発した。(中略)
 その間、欧州の金融機関が、米国製の証券化商品を大量に買い込んでいることが明らかになり、欧州金融機関の信認が揺らぎ始めたのだった。そして09年10月、ギリシャ政府の債務残高隠しの発覚をきっかけに、ユーロの信認が一挙に失われて、危機は欧州の大手金融機関に及んだ。
 EUは03年、ユーロ加盟の条件として、財政赤字がGDP比3%以内、政府債務残高がGDP比60%以内にあることを定めていた。ギリシャは、ユーロ圏に加盟するために、紛飾決算まがいの手法を使って、財政赤字も累積債務も実態より低く報告していたことが判明した。その報告書に、ゴールドマンサックス社が関与していた。かつて87年夏に始まるアジア通貨危機の陰で、米国のヘッジファンドが暗躍していたように、ギリシャ危機の背後に、米国のファンドと財務省が暗躍していると噂された。米国が金融危機回避のため、欧州に仕掛けた危機だとも、時に位置付けられる。 (中略)  
 米国発金融危機が、リーマン・ショックを経て欧州債務危機へと転形し拡大したのである。危機はギリシャからアイルランド、ポルトガル、スペイン、イタリアへ波及した。メディアはそれら諸国の頭文字を取って、豚を連想させる「PIIGS(ビッグス)」と呼び、EUとユーロの脆弱さを侮蔑気味に指摘して、EUの分裂・解体を予測した』
 このギリシャ危機をユーロ瓦解に繋げるべく、ここからさらにドイツマルクの空売りにまで折を見ては度々結びつけてきたゴールドマン、アメリカ財務省などの大仕掛け! その凄まじさには身震いが出る。そして著者は、この100年に1度のリーマンショックが、「1929年世界大恐慌から世界大戦へ」とならなかった今回の事情までをこう説明している。「大欧州」と「新興国市場」がショックアブソーバーとして働いたからだ、と。
 世界の賃金から小金や国家資金までを奪うことによって、世界の有効需要をとことん小さくしてきたのに、その分、物を作る供給の側を金融支配・その巨大化に任せることによって膨大にしたところに、現代世界の諸不幸の源があると言える。金融ギャンブル中心の世界とは、結局そういう暴力的世界なのだと。


 第2節 「100年に1度の経済危機」

 サブプライムローン組み込み証券問題が、誰の目にも明らかになったのは08年春のベア・スターンズ破綻だろう。ここが、アメリカ5大投資銀行のひとつだからだ。が、ここに至る徴候は既に1年以上前から現れていた。06年12月にはサブプライムローンを手がけていた米中小ローンの経営破綻が相次いでいたのだし、07年3月13日住宅ローン大手のニューセンチュリー・フィナンシャルが上場廃止になった。6月22日には、ベア・スターンズが傘下ヘッジファンド2社の救済に奔走したが果たせないという事件が起こった。
 そして08年9月15日に、5大投資銀行の第3位リーマン・ブラザースが破綻すると、その同じ日に、第4位のメリル・リンチをバンク・オブ・アメリカが買収すると発表された。翌16日には、AIGの倒産があった。アメリカ最大の保険会社であり、CDSなど金融商品の保険だけを扱ってきた会社であって、政府等が即座に8000億ドルの融資枠を設定したものだ。ただしこの額は1ヶ月で使い切ってしまい、以降も追加支援に走らざるを得なくなる。そして、これらの結末。1、2位の投資銀行も9月21日に銀行持ち株会社に転換するにいたった。ゴールドマンとモルガンがそれぞれの銀行に吸収されたのである。

 東洋経済新報社の「現代世界経済をとらえる VER5」では、5大投資銀行の破綻の後をこう書いている。
『リーマン・ブラザース破綻の翌日、保険最大手のAIGがアメリカ政府管理に置かれ救済されたのは、あまりにも膨大なCDSの破壊的影響への危惧からであった。一世を風靡したアメリカ型投資銀行ビジネスモデルの終焉が語られているが、健全に規制された金融モデルへの移行か、巻き返しのための変身なのか、ウォール街の戦略、西欧金融機関との競争を含めて、注視していく必要がある』
 政府に補償してもらって、「巻き返しのための変身」?新自由主義者たちが非難してきた社会主義政策だ!
 こういうものが爆発して、さて世界はどうなったか。前掲書「金融が乗っ取る世界経済」には、こう描かれている。約1000兆円の資産が世界から消え、どこが負債を抱えているかに相互不信に陥って、大不況が続いてきたと。そして、この後遺症は今はどうなっているのか。こんな重大なものが、数学者・藤原正彦氏も述べてきたように必ず大破綻すると証明されたも同様のそれが現実に破綻した時(第1章第2節の最後の引用を参照)、マスコミで世界的追跡調査や反省などが正しくなされたようには到底見えないのである。ネズミ講的自転車操業が途絶えたことによって世界無数のサブプライム家庭を殺した投資銀行幹部たちは、個人資産を速逃げさせたはず。対するに、たった一軒のローンが払えなくなった人々はその人生を殺されたにも等しいのである。


 第3節 破綻の構造

「100年に1度の危機」という破綻は、10年近く経った今初めて、その性質が一定分かってくるもの。何よりも世界10大銀行の移り変わりにこれが現れる。2010年と今とで、世界の10大銀行国籍がこう入れ替わった。英3米2の合わせて5行から各1の2行へと減った分、中国が0から3・5へと増えた(0・5とは、10大銀行に出たり入ったりしている所の意)。他は、フランス、日本の各2ほどと、ドイツの1行と、ほぼ変わらない。つまり、この数の順番で国に金があるということだ。こういった金がおこなう世界一般企業支配やデリバティブによる世界小金持ちからの搾取も、英米の現状を見れば既に限界と観るべきだろう。没落しつつある大国が金融によって対外収支を強引に改善しようと足掻いて来ただけとも見うるのである。その結末が、世界的な中産階級没落、失業者・不安定労働者の激増というその上に、世界の小金を奪い取って長期デフレを招いたというのでは、世界の人々の幸せを攪乱しただけと言える。現行株価などは、世界的なマイナス金利や公的資金投入で懸命に支え上げているに過ぎず、マネーゲームに費やされる莫大な金融資産に呼応する有効需要など、世界のどこにも見られなくなってしまった。であるならば、今の世界経済体制では、職などは増えようがないということだろう。「資本主義は終わった」というマクロ経済学者が増えているのは、こういう事情からである。


(あと2回ほどは続きます。全体の目次は以下の通り)


第1章  金融グローバリゼーションの生成と発展
第1節 その生成
第2節 民間資金の世界席巻と通貨危機
第3節 アジア通貨危機の発端、タイの例

第2章 金融グローバリぜーションの破綻
第1節 金融が世界を乗っ取った
①その一般企業支配
②デリバティブ、金融派生商品
③サブプライムローン組込証券
④CDS
⑤金融は、国家さえ乗っ取る
第2節 「100年に1度の経済危機」
第3節 破綻の構造

第3章 金融グローバリゼーションの改革
第1節 国際機関などの対応
第2節 各国などの対応や議論
第3節 平和に生きて行ける世界を目指して
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内田樹さんのツイッターより らくせき

2017年10月04日 09時59分05秒 | Weblog
「月刊日本」のインタビューだん。「月刊日本」は「対米自立派右翼」というポジションの雑誌です。僕もたしかに「対米自立派右翼」ですけど、共産党や社民党の応援をしていますし、立憲民主党も支持しています。さらに天皇主義者でもあります。でも、言うことは一貫してますよ。

名無しさんは、どちらですか?

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