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ベネズエラ宣戦にはこんな障害も  文科系

2019年04月03日 00時49分57秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 日本マスコミと違って、世界のしかるべき一角では、表記のようなニュースが大きな話題になっている。当然だろう、戦争が起こりそうな地域に歯止めを掛けること抜きには、世界平和はあり得ない。逆に、「当分、戦争は無くならないさ」と語る人に限って、不法すぎる戦争にも鷹揚な態度になるものだ。無くならないと語りつつ、実はご自分も無くならないように振る舞っておられるのである。この無意識が実は怖い。

 一つは、ロシアがこの3月に大型輸送機で軍隊をベネズエラに派遣したが、それとともに、ロシア外務大臣を通してアメリカに一歩も引かぬという重大警告を発したというニュースがある。例えば、こんなふうな。
『3月20日、ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務次官はローマでエイブラムス(ボルトン安保担当補佐官の代理人のようなベネズエラ特使)に会い、ニコラス・マドゥロ大統領を倒して、アメリカの茶番傀儡、フアン・グアイド大統領で置き換えるための、ベネズエラにおける、いかなるアメリカの直接軍事介入も、モスクワは容認しないと、彼にきっぱり警告した。フィニアン・カニンガムがStrategic Culture Foundationのコラムに書いた通り、「ローマでの会談は「率直で」「重大だ」と描写されているが、それは「激論」を意味する外交上の婉曲表現だ。」
 リャブコフ外務次官は会談後「我々はワシントンが我々の優先事項、我々のやり方や警告に真摯に対処するよう期待している」と述べた』

 今ひとつ、この様なアメリカ発ニュースも存在する。
『最近のアメリカ下院聴聞会で、専門家証人の一人は、イラクの倍の大きさの国に対する侵略は、ベネズエラ軍の3倍にのぼる100,000人から150,000人のアメリカ兵が必要かも知れないと証言した。ジャングルも多い。もっぱら、アメリカの安全保障と何の関係もない「獲物」のために。大統領が、そのようなばかな動きをすれば、彼は、民主党内に、むしろ素早く変節する現在の戦争応援団を見いだすことになるかもしれない。トランプが態度を変え、これ以上の政権転覆戦争はしないという彼の公約に戻ってくれるよう願おう』

 文中『もっぱら、アメリカの安全保障と何の関係もない「獲物」のために』とあるのは、ボルトン安保担当補佐官があからさまに語ったように、世界一の埋蔵量を誇るベネズエラ原油のことだ。物貿易大赤字によって恥も外聞もかなぐり捨てて保護主義へと斜陽著しいアメリカが、いくら世界原油独占価格支配体制を渇望していても、植民地時代ならいざ知らず、今時、そんな理由で戦争が出来るものだろうか。そんな戦争を敢行して、後のアメリカが一体どう世界で立ち行けるというのだろう。
 ごく最近も「嘘の理由でっち上げ開戦」のイラク戦争は国連総会でも反対され有志国でしかできなかったが、イスラム国や難民などその後遺症に世界がいまだに追いまくられている。つまり、平和とか民主主義とかにかかわるアメリカの信用が、すっかり地に墜ちてしまった。「民主主義の敵、マドゥロは認めない!」など、アメリカはどの口で叫んでいるのかと、世界中が理解しているのである。

 今回のロシアの決意は非常に固いようで、この重大決意による軍隊派遣の方が遙かに筋が通っているのである。これこそ国連で認められた集団安保体制というものだろう。僕がこう語ったからといって、一般にロシアを支持するということではないのは当然だ。僕はプーチンがトランプと同等に嫌いである。ただし、嫌いな国のある外交策が正しい場合など、世界史上いくらでもあったのではないか。
コメント (19)
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