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サッカー「攻守の切替を速く」の意味  文科系

2022年06月10日 16時12分22秒 | スポーツ

 このエントリーは、昨日の「ブラジル戦評価」の続きである。

 サッカーを観ていて、表記の意味が分かれば現代サッカーをより深く理解できるということから、これを書くものだ。先回のブラジル戦を前にした森保監督も、この事を最大限重視していたのだから。あのゲームも結局、これが最も上手く行かなかったから負けたというのが正しい反省になる。
『(ボールを)奪った瞬間、攻撃に移る時にどれだけ相手のプレッシャーをかいくぐっていけるかを、チームとして共有しながら戦っていきたい。守備から攻撃に移る時のプレス回避は、世界の強豪と戦う時、そこで食われるか回避できるかで試合の結果が違ってきたという過去の歴史があると思います

 イングランドリーグ、リバプールとマンチェスター・シティとが世界の頂点近くに居るというのも、実は上記の「奪った瞬間、攻撃に移る時にどれだけ相手のプレッシャーをかいくぐっていけるか」が上手いことによるものだ。その理屈はこういうことと、現在リバプール監督ユルゲン・クロップがドルトムント時代に述べている。
『身方が相手陣地内に攻め入っていて、その身方ボールを相手が奪って前に出てきた瞬間、その相手に組織的に詰めて相手ボールが奪えれば、ゲーム中最大の得点チャンスが生じるものだ。なぜなら、この瞬間こそ相手陣地にゲーム中最も大きな隙ができるからだ』
 ドイツ人クロップが標記解説のことをゲーゲンプレス(相手カウンターに、身方が前に出てカウンター守備を仕掛けるという意味)と名付けたのも、マンCの監督グァルディオラがバルセロナの監督だった頃「敵陣でボールを奪われたら数秒以内でこれを取り返して攻撃に転じよ。それができなかったら、帰陣してブロック守備に入れ」という戦術を用いたのも、同じことなのである。二人の監督はこのことからさらに、これをできやすくするための選手配置をしつつ敵陣に攻めていくといういろんなやり方を考え出している。ポジショナルプレーなど、選手の位置取りを厳密に要求しながら攻めていくやり方を高度化したのも、そういうことなのである。

 日本のブラジル戦は、そういうボール奪取・ショートカウンターが上手く行かなかったということだ。森保監督が上で語っているそのことが、ブラジル戦の敗因と言えるのである。ちなみに、今年フランクフルトでELに優勝した鎌田も、ブラジル戦後に同じことを語っている。「ボール奪取・ショートカウンターをもっと鍛えないといけない」
 ちなみに、日本でこれが上手いチームが、先ず川崎。マリノスのボール奪取からの攻撃にも大変な鋭さが観られる。ここの前監督ポステコグルーがスコットランド・セルティックへ出世していったのも、この戦術が買われたからのことだった。そして事実、この元豪州代表監督ポステコグルーはスコットランド・レンジャースから久々に優勝をもぎ取って見せたのだった。

 

10日代表のガーナ戦後の追記  このゲームには、(元)川崎選手が最高5人出ていた。後ろから、谷口、(板倉)、山根、三笘、(田中)だ。なお、この( )は途中出場を意味する。そして、三笘が1得点1アシスト、山根が先制得点を成し遂げて、4対1の勝利。ショートカウンター得点法全盛の今なら、やはり川崎のポジショナルプレーは大きいのではないか。特に、三笘、田中、守田、山根、谷口は先発に使うべきだ。旗手が使えるならば、これもまた左サイドバックに使うことができる。オーストラリア戦のあとだったか、田中とともに中盤を固めた守田は、師匠である中村憲剛にこんな事を語っていた。「まるで後出しジャンケンのようにプレーできた」。これは、相手のその都度の動きが読み切れて、先手先手とプレーできたという意味なのだろう。

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