
この集会のあった翌日、小牧基地で麻生総理を迎えの「イラク派遣隊旗返還式」があり、同じ時間帯にイラク訴訟全国弁護団連絡会議が記者会見をひらき、『イラクからの空自撤退に対する声明』を発表。撤退を受けた新たなたたかいへの決意を表明しました。
24日には政府は、海上自衛隊の護衛艦をソマリア周辺海域に派遣する方針を固めたとのこと。
こうした動きを抑えていくためにも、「みんなで勝ちとった違憲判決」の力を有効に生かしていく努力を続けなければならないと思います。
以下、集会のもよう、「声明」の内容について簡単にお伝えします。
〓23日:全国から仲間が集いあらたなスタートにむけて思いを共有〓
名古屋高裁違憲判決”紙芝居”に始まった集会は、熊本から札幌まで、全国各地で裁判をたたかってきた、あるいはたたかっているメンバーによるリレートーク、西谷文和さんのイラク報告、内藤功弁護士・天木直人さん・憲法学者小林武さんをはじめ、名古屋訴訟弁護団・名古屋訴訟の会のメンバーからの提言など、充実したプログラムが目白押し。
市民平和訴訟および違憲判決の意義や今後の課題、また、平和を実現していくための大きな「しるべ」としての名古屋高裁判決の生かし方などについて学び、思いをあらたにしました。
違憲判決の出た4月17日以来およそ240日のあいだに、名古屋訴訟の原告・弁護団のみなさんを各地に招いて催された「報告会」は270回を数えたとのこと。集会参加者の多彩な顔ぶれからは、そうした広がりの手ごたえも実感でき、空自撤退完了記念日の名にふさわしい、感動的なつどいとなりました。
★至宝のような「提言」のなかから、わずかですがエッセンスを。
・裁判所の違憲判決・国会の追及・世論と運動の3つが合流して平和を求める動きが展開することが、軍事力に対する真の民主的コントロールとなる。
・名古屋高裁判決は4年間余りの努力と、恵庭・長沼など、長く粘り強いたたかいの積み重ねのうえに得られた成果。この成果を生かしていく努力をたゆみなく続けることが、やがて大きな地下水脈となって世の中を動かすことになる。
・人権と平和が一体のものであるということを深いところでつかみ、9条の規範と一体となって平和的生存権があるという、日本国憲法だけがもつ構造を明確にしたということが、名古屋高裁判決の最大の意義。
・この判決を導いたのは、学説ではなく訴訟運動を進め、支えてきた市民の動きであり、その動きが平和的生存権をつくってきた。「平和に生きる」ということを原点にして人権をつくっていく歩みを続け、歴史を前に進めていかねばならない。
・これまでの平和訴訟は組織が進めてきたという側面があったが、イラク訴訟は市民が主役となって担い、一人ひとりの思いと言葉が訴訟の内実をつくりあげ、違憲判決を勝ちとった。
・そうした力を、民主主義をしんじつ市民の手にとり戻すたたかいにも生かしていくべき。たとえば、国会での議論をうながし、国や政策の虚偽性をあばいていくさいにも、平和的生存権はわたしたちが依拠すべき大きな力をもっている。
・自衛隊派兵が違憲と判断されたことは、わたしたちの加害性が認定されたということ。部隊が撤退してもイラクの復興は遠く、加害が許されたわけでもない。
・真の復興支援をすること、高裁判決を生かしながら今後の派兵の動きを止めていくことなど、今後は加害者としての責任を果たしていかねばならない。
〓24日:全国弁護団連絡会議が名古屋で会見を開き「声明」を発表〓
活動開始以来、のべ3600人の隊員を動員して821回の飛行を行ない、のべ4万6500人の人員(うち3万人以上が米軍兵士)と物資673トンを輸送したC130輸送機。多国籍軍の要請で、首都バグダッドと南部アリとを結ぶ「定期便」(米軍からは「タクシー」と呼ばれていた)を新たにつくり、今年に入って週1回運航していたことも明らかにされ、空字の活動が、米軍の指揮下で兵員輸送の一角を担ってきた実態が浮き彫りになりました。
憲法を明らかに逸脱したそれらの活動に完全な終止符が打たれたことを受けて、24日、全国弁護団連絡会議が名古屋で会見を開き、「声明」を発表しました。
「声明」の骨子は以下のとおりです。
1.イラク侵略は、イラクの国土や人々に甚大な被害を与え、イラクへの自衛隊派兵は、日本国憲法の平和主義と戦後史に深い傷を残した。
アメリカが仕掛けた侵略戦争に、日本政府が「人道復興支援」の名のもと、その実態を国会にも国民にも明らかにすることなく加担し、5年間も派兵し続けたことにたいして怒りをこめて抗議する。
2.イラク訴訟は、全国で11地裁・14訴訟(原告数5700名・代理人数800名)という、戦後最大の憲法訴訟に発展。敗訴判決の中にも前進の芽を見出し、着実な積み上げによって4月17日の名古屋高裁の違憲判決を勝ち取った。
3.多国籍軍兵士の輸送活動を憲法9条1項に違反するとし、前文の平和的生存権を、すべての基本的人権の基礎にある「基底的権利」であると位置づけ、「裁判所に法的措置の発動を請求しうる」とした名古屋高裁判決は、平和と人権の不可分な関係を明らかにし、国民が政府の戦争政策に反対してたたかう強力な法的論拠を与えた。
4.名古屋違憲判決は、平和を願う多くの市民に勇気と大きな希望を与え、国内外における市民のたたかいや憲法を守り活かす運動に生かされ、イラクからの自衛隊撤退を実現した。
5.自衛隊の撤収が実現したいま、以下のことを確認し、さらなるたたかいの決意を表明する。
(1)自衛隊の海外派兵に対する違憲判断を下した唯一の高裁判決の意義と、全国各地の訴訟の経験を、あらゆる機会に訴えていく。
(2)係属中の裁判の勝利のために全力をあげる。
(3)確定した名古屋高裁判決を武器に、「情報保全隊の国民監視活動差止訴訟」「自衛隊員の人権訴訟」「基地住民訴訟」など、平和的生存権の見地から新たな闘いを展開する。
(4)イラク戦争・侵略の違法性の議論と検証、違法な戦争に加担した自衛隊の活動実態に関する徹底した情報開示と検証を求めていく。
(5)イラクの市民に対して、軍事によらない支援など、戦争加害国の国民としての責任を果たしていく。
(6)日本は「アフガン戦争」に海上自衛隊によるインド洋給油で「参戦」をしているが、本土派兵や海外派兵恒久法の制定の動きを抑制し、政府が再び過ちをくり返さぬよう全力をあげる。
(7)政府は竹内行夫元外務事務次官を最高裁裁判官に任命したが、これが三権分立の原理に反する任命であることを厳しく批判し、きたる国民審査で不信任票を投ずるよう国民に訴える。
★この集会の感想を主催者の一人近藤ゆり子さんが 「勝ち取った判決を皆でかみしめたから12月23日は平和記念日」と有名サラダ記念日をもじって表現していた。
★報告に当たっては「しなやかな平和のつばさ-武力は無力!平和に生きよう笑顔のネット♪メールマガジン 2008年12月25日号を参照しました。(まもる)
24日には政府は、海上自衛隊の護衛艦をソマリア周辺海域に派遣する方針を固めたとのこと。
こうした動きを抑えていくためにも、「みんなで勝ちとった違憲判決」の力を有効に生かしていく努力を続けなければならないと思います。
以下、集会のもよう、「声明」の内容について簡単にお伝えします。
〓23日:全国から仲間が集いあらたなスタートにむけて思いを共有〓
名古屋高裁違憲判決”紙芝居”に始まった集会は、熊本から札幌まで、全国各地で裁判をたたかってきた、あるいはたたかっているメンバーによるリレートーク、西谷文和さんのイラク報告、内藤功弁護士・天木直人さん・憲法学者小林武さんをはじめ、名古屋訴訟弁護団・名古屋訴訟の会のメンバーからの提言など、充実したプログラムが目白押し。
市民平和訴訟および違憲判決の意義や今後の課題、また、平和を実現していくための大きな「しるべ」としての名古屋高裁判決の生かし方などについて学び、思いをあらたにしました。
違憲判決の出た4月17日以来およそ240日のあいだに、名古屋訴訟の原告・弁護団のみなさんを各地に招いて催された「報告会」は270回を数えたとのこと。集会参加者の多彩な顔ぶれからは、そうした広がりの手ごたえも実感でき、空自撤退完了記念日の名にふさわしい、感動的なつどいとなりました。
★至宝のような「提言」のなかから、わずかですがエッセンスを。
・裁判所の違憲判決・国会の追及・世論と運動の3つが合流して平和を求める動きが展開することが、軍事力に対する真の民主的コントロールとなる。
・名古屋高裁判決は4年間余りの努力と、恵庭・長沼など、長く粘り強いたたかいの積み重ねのうえに得られた成果。この成果を生かしていく努力をたゆみなく続けることが、やがて大きな地下水脈となって世の中を動かすことになる。
・人権と平和が一体のものであるということを深いところでつかみ、9条の規範と一体となって平和的生存権があるという、日本国憲法だけがもつ構造を明確にしたということが、名古屋高裁判決の最大の意義。
・この判決を導いたのは、学説ではなく訴訟運動を進め、支えてきた市民の動きであり、その動きが平和的生存権をつくってきた。「平和に生きる」ということを原点にして人権をつくっていく歩みを続け、歴史を前に進めていかねばならない。
・これまでの平和訴訟は組織が進めてきたという側面があったが、イラク訴訟は市民が主役となって担い、一人ひとりの思いと言葉が訴訟の内実をつくりあげ、違憲判決を勝ちとった。
・そうした力を、民主主義をしんじつ市民の手にとり戻すたたかいにも生かしていくべき。たとえば、国会での議論をうながし、国や政策の虚偽性をあばいていくさいにも、平和的生存権はわたしたちが依拠すべき大きな力をもっている。
・自衛隊派兵が違憲と判断されたことは、わたしたちの加害性が認定されたということ。部隊が撤退してもイラクの復興は遠く、加害が許されたわけでもない。
・真の復興支援をすること、高裁判決を生かしながら今後の派兵の動きを止めていくことなど、今後は加害者としての責任を果たしていかねばならない。
〓24日:全国弁護団連絡会議が名古屋で会見を開き「声明」を発表〓
活動開始以来、のべ3600人の隊員を動員して821回の飛行を行ない、のべ4万6500人の人員(うち3万人以上が米軍兵士)と物資673トンを輸送したC130輸送機。多国籍軍の要請で、首都バグダッドと南部アリとを結ぶ「定期便」(米軍からは「タクシー」と呼ばれていた)を新たにつくり、今年に入って週1回運航していたことも明らかにされ、空字の活動が、米軍の指揮下で兵員輸送の一角を担ってきた実態が浮き彫りになりました。
憲法を明らかに逸脱したそれらの活動に完全な終止符が打たれたことを受けて、24日、全国弁護団連絡会議が名古屋で会見を開き、「声明」を発表しました。
「声明」の骨子は以下のとおりです。
1.イラク侵略は、イラクの国土や人々に甚大な被害を与え、イラクへの自衛隊派兵は、日本国憲法の平和主義と戦後史に深い傷を残した。
アメリカが仕掛けた侵略戦争に、日本政府が「人道復興支援」の名のもと、その実態を国会にも国民にも明らかにすることなく加担し、5年間も派兵し続けたことにたいして怒りをこめて抗議する。
2.イラク訴訟は、全国で11地裁・14訴訟(原告数5700名・代理人数800名)という、戦後最大の憲法訴訟に発展。敗訴判決の中にも前進の芽を見出し、着実な積み上げによって4月17日の名古屋高裁の違憲判決を勝ち取った。
3.多国籍軍兵士の輸送活動を憲法9条1項に違反するとし、前文の平和的生存権を、すべての基本的人権の基礎にある「基底的権利」であると位置づけ、「裁判所に法的措置の発動を請求しうる」とした名古屋高裁判決は、平和と人権の不可分な関係を明らかにし、国民が政府の戦争政策に反対してたたかう強力な法的論拠を与えた。
4.名古屋違憲判決は、平和を願う多くの市民に勇気と大きな希望を与え、国内外における市民のたたかいや憲法を守り活かす運動に生かされ、イラクからの自衛隊撤退を実現した。
5.自衛隊の撤収が実現したいま、以下のことを確認し、さらなるたたかいの決意を表明する。
(1)自衛隊の海外派兵に対する違憲判断を下した唯一の高裁判決の意義と、全国各地の訴訟の経験を、あらゆる機会に訴えていく。
(2)係属中の裁判の勝利のために全力をあげる。
(3)確定した名古屋高裁判決を武器に、「情報保全隊の国民監視活動差止訴訟」「自衛隊員の人権訴訟」「基地住民訴訟」など、平和的生存権の見地から新たな闘いを展開する。
(4)イラク戦争・侵略の違法性の議論と検証、違法な戦争に加担した自衛隊の活動実態に関する徹底した情報開示と検証を求めていく。
(5)イラクの市民に対して、軍事によらない支援など、戦争加害国の国民としての責任を果たしていく。
(6)日本は「アフガン戦争」に海上自衛隊によるインド洋給油で「参戦」をしているが、本土派兵や海外派兵恒久法の制定の動きを抑制し、政府が再び過ちをくり返さぬよう全力をあげる。
(7)政府は竹内行夫元外務事務次官を最高裁裁判官に任命したが、これが三権分立の原理に反する任命であることを厳しく批判し、きたる国民審査で不信任票を投ずるよう国民に訴える。
★この集会の感想を主催者の一人近藤ゆり子さんが 「勝ち取った判決を皆でかみしめたから12月23日は平和記念日」と有名サラダ記念日をもじって表現していた。
★報告に当たっては「しなやかな平和のつばさ-武力は無力!平和に生きよう笑顔のネット♪メールマガジン 2008年12月25日号を参照しました。(まもる)
薄くなって、白髪まじりで、でも、脂でコテコテに固まった後頭部が大量集結。
勿論、全員が敬老パス組でしょう。
護憲派をよく象徴した写真だと思いますよ。
‥この爺様達って、ソマリアの海賊が日本の憲法を本気で気にしていると思っているんだろうか?
お返事ありがとう。
それにしても、なかなか悪意満々の記事ですね。こういうのを送る気になる人って、どういう方なのだろうかといろいろ思いをめぐらしました。
わざわざのぞいて、わざわざ悪意に満ちたコメントを書く。世の中不景気で若い人なら仕事で疲れているだろうに。
でも、この文面は若い人だ。職業的なサイト・ウォッチャ-と見ましたね。こんな暇があったら、自分の畑でも耕しなさい。
右の陣営は、こういう方を雇う金があるんだ。こんなに暇を持て余している。
少なくとも、このUnknownさんと区別してほしい方には、そうしてほしい。でないと、同じになっちゃいますから。
と、こう書くと今度は、このUnknownさんがペンネームをいろいろ使い分けて書いてくるか。それでも個人名があったほうが良いと思う。この人、僕のペンネームを使ったりしてね。そしたらすぐに「僕でない」と書いてやる。