九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

改めて道路、最新問題点ダイジェスト   文科系

2008年03月12日 18時12分58秒 | 国内政治・経済・社会問題
道路特定財源・暫定税率問題が大詰めを迎えている。去年12月からこの問題を扱ってきた僕として、現在までに分かった問題点の総まとめをしてみたいと思い立った。僕の知識ではなく、去年12月以来の毎日新聞スクラップ・ダイジェストだとお考えあれ。

 半世紀もの、莫大な「聖域」収支!

国庫大赤字の中で全ての政府支出が近年聖域なしの削減対象になってきたのに、道路だけは暫定税という収入源を設定して、特例的支出対象とされてきた。暫定期間も1954年からと半世紀にもおよび、金額も莫大だ。
たとえば、07年までの道路整備5カ年計画では38兆円となっており、そのうち07年単年度見込みで道路特定財源税収見込み(括弧内は暫定税分)は、国3.4兆円(1.7兆円)、地方2.2兆円(1兆円)である。
08年度からの10カ年計画では76兆円と言われていたものが、現在は59兆円に縮み、さらに小さくなる見込みだ。逆を言えば、国民に知られたらこんな大判振る舞いはできないものだったということだろう。

  ねじれ国会が、「不明朗な財布」開く!

万年与党のもとでこれまで自動的に「暫定」が延長されてきて、ずっと隠されてきた使途、内容の一部が初めて明らかになった。ねじれ国会によって「自動延長」の道が無くなったので、与党が野党の質問に答えざるをえなくなったからだし、民主党が実にねばり強く質問を重ねてきたからである。08年からの道路整備10カ年中期計画は、細野澄夫民主党議員が2ヶ月追求してやっと資料提出にまでこぎつけたものである。
そこから数々の不明朗支出が発見されて、道路特定財源が文字通り「大伏魔殿」だと判明してきた。
財務省もこの使途は全く知らされておらず、その意味でも国交省が秘密裏に、勝手に使える「聖域の金」、「自由かつ不明朗な財布」だったと国民は知ることができた。

  道路中期計画自体がいい加減!

道路整備計画自身も極めていい加減な、恣意的なものであると判明した。計画の基礎数字自身がいい加減なものだったのである。
道路交通量の将来予測推計を02年の古い資料で行なっていた。さらに、新しい資料だけでなくこの古い資料でさえはじめは隠し続けていたのである。これらの秘密主義は今や、将来交通量を多く見せ、費用対効果を水増しするねらいであったとも判明している。例えば、高速道路網の費用対効果でいえば、187区間のうちに68区間が1を切る可能性があると言われ始めた。1を切れば本来とうてい作ることができない道路なのである。
このように不要な道路をいっぱい造ったり、不明朗な使途が無数にあったり、資料が実質非公開だったりするのは全て、昔ながらの膨大な暫定税を維持し続けるためなのであった。


  「大伏魔殿」の諸様相

こういう「大伏魔殿」の正体は、以下のようなものだ。50もの国交省官僚天下り先の存在。多岐にわたる、目的外の、莫大な、不明朗な浪費。トラック協会で判明したような自民党政治献金、自民党道路族の存在などである。

目的外もしくは不明朗な支出は以下である。
50の天下り先を作って、国交省から1261人も天下っている。そのうち常勤役員170人のうち128人が元国交省職員である。最高年収は2100万円で、9つ掛け持ち所属という猛者までが存在する。すでに冬柴国交相が「50の国交省所管の道路財源関連団体を数年で半減する」と国会答弁しているが、不要な天下り団体がいかに多かったかということを認めたということだ。
道路財源からトラック協会へ行った交付金が1200億円も余っている。この団体から自民党に献金が行ったのだが、裏献金はなかったのか?
河川整備、橋梁、砂防ダム。
11戸で28億円という米軍住宅移転費用、東京都地下鉄副都心線建設、年20億円の国交省公務員宿舎、駐車場、乗用車1461台買い入れも初めはこの数値をゴマカシていたということ。
3冊1億円のデタラメ資料集。50の関連法人に06年度673億円の支出。合い見積もりなしの随意契約ばかりという業務発注。


さて、これでも僕らはガソリン暫定税をリットル25円も払い続けなければならないのか?
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政治改革の絶好機!「特別会計見直しが必須」  文科系

2008年03月11日 13時29分05秒 | 国内政治・経済・社会問題
本日の毎日新聞社説にまたまた時宜を得た、良い記事が載りました。上の題名後半括弧部分は、その社説見出をそのままとって付けたものです。

僕、文科系は我ながら、どうも毎日新聞の宣伝員のようになってきちゃったかなとも考えますが、「骨のあるものは骨がある」と、やはり言いたいのです。

まず出だしがよいが、そこから、抜粋だけで紹介したい。
「 総額で3140億円の道路特定財源が98年度から07年度までの間に、河川整備に転用されていたことが明らかになった。
 国土交通省所管の財団法人である公共用地補償機構が03年~07年度に約2100万円を職員旅行に充てていたこともわかった。国交省のOBの天下っている国際建設技術協会が3冊で1億円もの調査報告書を作成したことも細野豪志民主党衆院議員が明らかにした。
(中略)
 国交省は道路整備特別会計から河川整備への転用も道路のためであれば許されるとの見解だ。しかし、この間、河川予算が削減されてきたことを考えれば、便利な財布として使われてきたと言わざるを得ない。
職員旅行への出費に至っては、やめてすむ問題ではない。返還が当然だ。
 なぜ、こうした問題のあることが平気で行われてきたのか。
 道路整備が進んでいるにもかかわらず、暫定税率が温存され5兆円を超える特別会計の構造が手付かずだからだ。道路特定財源問題ではそこにメスを入れなければならない。
(中略)
 半世紀にも及ぶ道路優遇政策の中で、道路整備は強固な利権になっている。こうしたあしきしがらみや慣習を打破するには、全道路整備事業の見直しが欠かせない。同時に、特会もいったん解体するなど、過去への決別が必要である」


野党よ、心ある国民よ、以上のようなことが目の前、この3月の国会焦点になっていて、これをなんとかできなかったら、政治不信が増すばかりのはずだ! これが何よりも、万年与党や官僚権力の金城湯池でもあるはずのものだ。しかも、この重大問題で国会が止まってもいる。それだけ国民の目が、政治に向いているときでもあるということだ。
どんな主張も脇に置いて、今こそこの問題での1点突破全面展開に野党、心ある国民は努めるべきではないか。こういう構造的問題絡みのガソリン代金が下がるだけでも、政治の力を人は大きく知ることになるだろう。僕は言いたい。
「今、他の何も要らない。どんな正義の言葉も、語らなくて良い。ましてや、己の正しさで差別化を図るだけのような政治的言辞は、今や有害であるだけだ。ここだけでの協力、共闘、前進が、計り知れぬ価値を持つと思う。政党は、ここで己への国民の失われた信頼を取り戻せ!」
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道路特定財源から、「3冊で1億円の資料」のこと  文科系

2008年03月10日 19時03分31秒 | 国内政治・経済・社会問題
道路特定財源から1億円で同じ本たった3冊だけの資料が作られて、国交省に眠っているとは、既に皆さんご存じだろう。毎日新聞にその解説が書かれていたから、報告したい。

何度もここで繰り返させていただいたように、「道路特定財源はむちゃくちゃな使われ方をしている」ということと、「こんな馬鹿げた資料たった3冊で、1億円」ということとは、全く意義が違うということで読んでいただきたい。前者はいわば抽象的な悪であって「推定無罪」の前には万人に対する説得力は薄いが、後者は「実証された悪」、万人が認めるべきものということであって、この違いは途方もなく大きいと、僕は思う。

毎日新聞の記事は3面の3分の1ほどを使った、専門編集委員、山田孝男氏の作である。まず、
「延々1100ページの同じ報告書が3冊。コピ-を見たが、英文資料を自動翻訳機にかけたと思われる変な日本語が目立つ。便利だが信頼性に欠けるインターネット上の百科事典『ウィキペディア』や世界銀行のデータの丸写しが大半だという」

「無用な調査を国交省が国建協(国際建設技術協会)に発注し、高をくくった国建協がパソコンで手抜き本を3部作った。1億円の実態は国建協が受け入れている国交省OB3人を含む人件費ーーー細野(豪志・民主党衆院議員)はそう判断し、先月21日、他のムダ遣いと合わせて衆院予算委で追及、国交相・冬柴鉄三は『徹底して調べ、得た結論は果敢に実行したい』と答えた」

「(冬柴は後にさらに)『道路財源から1件500万円以上収入を得ている50公益法人を数年で半減』『問題ある2法人は解散』『国建協への発注打ち切り』と発表した」

「デタラメ本に1億円が支払われ、処罰も賠償もない。『次は発注しない』ですめば警察はいらない」

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せんたく議連? ネット虫

2008年03月09日 11時47分59秒 | 国内政治・経済・社会問題
★話題になった「せんたく議連」について田畑光永 (ジャーナリスト)が「リベラル21」に次のように書いている、まったく同感であるので紹介したい。
************************************************************************
 「せんたく議連」なるものが3月2日に発足した。日本を「洗濯する」のと「選択する」のとを引っ掛けた命名だそうだが、なんとこれに自民、民主、公明、国民新の各党から合わせて107人もの議員が参加したという。
 超党派の議員連盟そのものは珍しくない。政党所属議員の政治活動は政党の枠に縛られるものだが、特定の問題に関心を持つ議員が「日中友好議連」といったふうに党派を越えて活動するための組織を作ることは昔からあった。
 しかし、この「せんたく議連」はちょっと様子がちがう。「洗濯」とか「選択」とか言っても抽象的で、それにどんな意味を託すかは人それぞれでさまざまであろう。もともとは北川正恭前三重県知事らが結成した「地域・生活者起点で日本を洗濯(選択)する国民連合(せんたく)」というものがあり、それと連携して「マニフェスト(政権公約)」の定着を目指すのだそうであるが、いまひとつ分からない。
 共同代表の民主党・野田佳彦氏は「次期衆院選を歴史的な政権選択の選挙にするのが大目的」と強調したそうだが、衆院選は常に政権選択の選挙であったわけで、これまでも政権公約はどの党も掲げてきた。それに「マニフェスト」という片仮名文字をつけるようになったのは比較的最近のことだが、それによって選挙がなにか変わったかといえば、特段の変化は見えない。
 だから「マニフェスト」が定着すれば、「歴史的な政権選択の選挙」になるという論理がぴんと来ないのだが、それに100人を越える議員が参加したというのは考えるに値する問題である。自民党からの参加者は51人、その中には共同代表の河村元文科相をはじめ多数の閣僚経験者が含まれているし、民主党からの47人の中には岡田、前原といった党代表経験者の顔も見える。

 そういう人達がなにか共通の政治目標があるわけではない議連に加わるというのは、どう考えたらいいのか。それはやはり今の政界に渦巻くフラストレーションのしからしむるところという以外にないのではないか。じつは明確な対立軸もないのに、政権の取り合いという次元で対立を演出している政界、さらにはっきり言ってしまえば、かたや小沢一郎という人物の権勢欲とそれにぶら下がっていれば権力に近づけると計算する人たち、かたや既得権益を渡すものかと身を硬くする人たちとの間の対立に振り回される政界がフラストレーションの元であろう。
 大連立などという選挙民、つまり国民を馬鹿にした話がなかなか消えないのは、対立が擬似対立であることをなによりも物語る。たまたま昨年の参院選に自民党が安倍晋三というピエロを立てて臨んだために「ねじれ国会」が誕生し、「対立」が現実味を帯びたのだが、しょせん擬似は擬似である。
 そこから生まれた「せんたく議連」である。これが「政界再編の起爆剤になる可能性を秘めている」(『産経』)と見るか、「国会の形骸化に拍車」(『東京』)と見るか、見方はいろいろあろうが、どんな形にもせよ擬似対立の殻を破って、政治を液状化、流動化するのに役立つならば悪くない。望むらくはこの107人がそれぞれの党を離れて、しかも新党などを作らずそれぞれが無所属議員となることだ。そうなれば議会の運営は「一寸先は闇」となり、議論は真剣なものとなるだろう。そういう議会を見たい。
 それにしてもこの議連に共産、社民両党からの参加者がいないことは当然といえば当然だが、同時にこの両党の存在感の稀薄さをあらためて感じさせる。自民、民主に対して対立軸を提示すべき両党がここまで稀薄なのはやはり異常だ。それは国民のせいなのか、それとも両党のせいなのか。
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田中宇さんのブログより  落石

2008年03月08日 17時05分49秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
田中さんのブログを読んでいたら、こんなことが書いてあいりました。

   

私が自分なりに国際政治を何年か分析してきて思うことは
「近代の国際政治の根幹にあるものは、
資本の論理と、帝国の論理(もしくは国家の理論)との
対立・矛盾・暗闘ではないか」ということだ。
キャピタリズムとナショナリズムの相克といってもよい。

帝国・国家の論理、ナショナリズムの側では、
最重要のことは、自分の国が発展することである。
他の国々との関係は自国を発展させるために利用・搾取するものであり、
自国に脅威となる他国は何とかして潰そうする。
(国家の中には大国に搾取される一方の小国も多い。
「国家の論理」より「帝国の論理」と呼ぶ方がふさわしい)

半面、資本の論理、キャピタリズムの側では、
最重要のことは儲け・利潤の最大化である。
国内の投資先より外国の投資先の方が儲かるなら、
資本を外国に移転して儲けようとする。
帝国の論理に基づくなら、脅威として潰すべき他国でも、
資本の論理に基づくと、自国より利回り(成長率)が
高い好ましい外国投資先だという、論理の対峙・相克が往々にして起きる。

帝国の論理に基づき国家を政治的に動かす支配層と、
資本の論理に基づき経済的に動かす大資本家とは、
往々にして重なりあう勢力である。
帝国と資本の対立というより、支配層内の内部葛藤というべきかもしれない。
ただ欧米の場合、大資本家にはユダヤ人が多く、
彼らは超国家的なネットワークで動いている。
その意味では資本と帝国の相克は、ユダヤとナショナリズムとの相克と見ることもできる。


   

この観点は、帝国主義は資本家と国家の癒着である、
というものの見方を一歩、進めた点で、面白いと思います。
現在、進行中のグローバリゼーションが、今後、
どんな展開を見せるのか?
一つの観点を提供してくれると思います。

グローバリゼーションはヘーゲルのいう「世界精神」かも。

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番外編 「トロントだより」  文科系

2008年03月08日 00時10分04秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 カナダに四十日ばかり、連れ合いとともに観光および滞在をすることになった。入国十日ほどは観光、以降はカナダ最大都市・トロント中心部に入り込み、ブロワー・ヤング交差点という繁華街から二百メートルほどの所に一ヶ月の予定でワンルームを借りて住んでいる。家具付き、自炊式だ。
 二百五十万大都市の名古屋で言えば東新町交差点からちょっと入った辺りというおもむきの十二階ビルの五階なのだが、日本とは全く感じが違う。まず、ビルを出て行くときに必ず数匹の黒いリスに出会う。冬眠に備えるために食い溜め真っ最中といったところ。ビル周辺などの巨木群の中に住んでいるのだろう。冬が厳しいから猫もカラスもいない天国ということかななどとも考えてみたが、それにしても自然を意識して残しているようで、緑いっぱいかつ公園も多かったりして、周辺が美しいのである。土地の広さの問題かななどと考えていた。

 さて、環境はこんなに綺麗なのに、「乞食?」が多い。百メートルほど出たところの大通りショッピング兼グルメ街に、ちょうど名古屋の広小路に当たるような所を百メートルも歩けば、必ず見かける。綺麗な身なりだったり、本を読んでいる知識人風の人とか、大きなリュックを脇に置いてヒッチハイクのようにやっているうら若い女性など、「普通の人」が多いのに驚いた。それと分かるのは、小銭の入った帽子のようなものを真ん前に置き、必ず目を合わせてきてほほえみかけ、同時に何か物乞いらしい言葉を堂々と話しかけてくるからだ。みるからにそれらしい人のほうは、こんなに堂々としていないことも多い。リカーショップでワインを買って出たその唯一の狭い出口のすぐ脇に座り込んでいて、呼びかけて来た頑丈そうな「壮年」にも出会った。「お前、そんなに酒呑めるんなら、ちったー分けてくれや」と言われているようで、気が咎めるような心境になって通り過ぎたものだ。「この『風習』は何なんだろう」と連れ合いと討論になった。「厳しい冬はまさに死活問題というのが社会的コンセンサス」とか、「西洋にはノーブレスオブリージ、『貴族は施すべし』とでもいう昔からの習慣があると聞くが、その裏返しも綿々と残って来て、ここに定着しているんだろうか」などと言いあっていただけだったが。

 繁華街には食べ物屋が多い。「横浜中華街」のような所ではないはずなのに軒並みである。ビストロ、カッフェ、トラットーリア、ピザハウス。「サイゴン・シスターズ」と看板にあるのはベトナム料理、韓国語混じりの「SUSHI」店、あるいはインド料理店、これらもアパートから二百メートルも行かない所に全て存在する。その半径の内に食べ物店がまず半分近いのではないか。そして、それらの店には三、四時にはもうビールと僕の一食分ほどの「つまみ」をやっている人々がいる。ちなみにカナダへ来てからの僕ら夫婦は、食べ物屋ではまず一人前しか決して注文しない。大抵はそれで十分である。メイン料理が大きくてポテトチップスなどの「添え物」がどっさりだし、別皿でパンも付いてきたりするからだ。ところが、脇を見るとそれぞれ二皿目を注文しているカップルなども多い。こう見るとカナダの人々はまず僕らの四倍、日本人平均の三倍は食べているのではないか。いやほんとに。これなら食べ物屋が日本の三倍あっても良いはずで流行るわけだと妙な納得をした次第。
 がしかしそう考えたとき今度はいらぬ心配が二つ、一つは太りすぎ、今ひとつはエンゲル係数である。雪国は一般に大きい人が多いが、ここの大きさは並ではない。まず飛行機のエコノミー席には腰が収まらないだろうという方々もちらほらだ。既に救急車一回が四万円ほどの有料と聞いたが、今後の医療費が心配になった。エンゲル係数に関しては、こんなことを考えていた。食物関連産業によって他の産業がかなり押さえつけられているのではないかな、物価は日本と同じ感じなのにこれだけ食いしん坊なんだから。食物国内自給率が高いとすれば景気には良いことだけど、アメリカ農業に押されているのなら凄い貿易赤字になるんじゃないかな。とすると、食物自給率の動向はどうなんだろう、これがカナダの最大問題だなどなどと。
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改憲議員同盟、九条の会に対抗策     まもる

2008年03月07日 22時33分53秒 | 国内政治・経済・社会問題
★安倍さんが辞任したので、改憲論などがやや後退した。しかし改憲の議員連盟が復活し下記の記事の様に九条の会を目の敵に熱気を帯びてきたようです。
*****************************************************************
2008年3月5日(水)の「しんぶん赤旗」より

「改憲同盟 自・民で新体制役員に両党幹事長ら」
“政府を代表して” 官房長官が発言

 自民、民主、公明、国民新各党などの改憲派議員でつくる「新憲法制定議員同盟」(会長・中曽根康弘元首相)は四日、国会内で総会を開きました。民主党幹部を新たに役員に加え、改憲策動を推進する新体制を発足させました。

 自民党からは安倍晋三前首相、伊吹文明幹事長、谷垣禎一政調会長らが新たに顧問に就任、民主党からも鳩山由紀夫幹事長が顧問、前原誠司副代表が副会長に就きました。二〇〇八年度予算案の衆院強行通過をめぐって「対立」姿勢をみせる自民、民主両党が、九条改憲という国のあり方の根本問題で基本的に同方向であることを示すものです。

 あいさつで中曽根会長は「憲法問題がいま冷えている最中に、なお国会議員の中には根強い憲法改正への意欲が充満している」とし、「超党派で最大公約数を求めながら国家像を決めていく大事業だ」と強調しました。これまでなかった民主党幹部の参加で、改憲機運を盛り上げる狙いを示しました。

 閣僚では町村信孝官房長官が参加し、「(中曽根氏から)内閣を代表して出てこいというご命令をいただき、これは天の声だとして私は喜んで参加した」などと発言。憲法改定を目標とする議員同盟の副会長に名を連ね、改憲の呼びかけの先頭に立つ立場を鮮明にし、憲法尊重擁護義務(憲法九九条)に公然と違反する行動に出ました。

 また、鳩山邦夫法相、高村正彦外相、額賀福志郎財務相らが役員に名を連ねています。

 総会では当面の活動方針として(1)衆参両院の憲法審査会始動へ働きかけをさらに強める(2)民主、公明両党の議員を中心に会員の増強を進める(3)「九条の会」に対抗していくため地方の拠点づくりを進める、ことを確認。五月一日には「新憲法制定推進大会」(仮称)を憲政記念館で開催することを決めました。


  
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官僚サボタージュの実例  文科系

2008年03月06日 11時52分54秒 | 国内政治・経済・社会問題
本日の毎日新聞「記者の目」は興味深かった。田中成之という政治部記者の「目」なのだが、暫定税率問題審議の基礎になるべき「道路整備中期計画」の資料提出に関わって、官僚たちがいかにサボタージュを行ってきたかが学べるからだ。
万年与党の下で強行されてきた官僚たちの諸習慣がいかに酷いものだったかが証明されるとともに、こういう習慣がねじれ国会の下ではもう通用しないということなのだろう。面白い情勢である

民主党の馬淵澄夫議員が官僚の逃げ道を絶つべく自らも調査を重ねつつ、最後にまともな資料を認めさせるまでに、2ヶ月強を要したという。例の「最新資料を隠して、02年の古い資料で交通量をいかに多く見せていたか」という結末を見るに至ったものである。

まず、この07年資料をなかなか出さない。後で分かることだが、07年の資料では02年のよりも交通量が大幅に下落するからだ。それどころか、官僚たちは02年の資料提出でおおいにサボタージュを働いたのである。こんなやりとりがあったらしい。

「馬淵氏は02年推計の基礎資料を求めたが、国交省は『3年の保存期間が過ぎて廃棄した』と返答した。基礎資料の文書名を確認しようと、保存期間が長い『文書管理簿』を要求すると『見当たらない』とまたもや拒否された。
馬淵氏は調査を続け、国交省が外注した調査事業リストや公益法人のホームページから、関連業務の契約を示す記述をようやく発見した。『この資料はあるはずだ』との追及に国交省も”観念”して再推計を提出した。最初の資料請求から2ヶ月強が過ぎていた。
『質問準備のほとんどは、役所に資料を出させることに費やしている』と馬淵氏は憤った(中略)
ここまで手間をかけた材料を手に馬淵氏が予算委で追及すると、冬柴国交相は『(再推計は)山ほどある資料の一つ』と切り捨てた。予算編成の基礎データを軽視し、隠し、追及されると開き直る。ねじれ以前の国会審議では、通用したかもしれないが、こんなことをいつまで続けるつもりなのか」



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イラクの悲惨な現状             へそ曲がり

2008年03月05日 22時03分30秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
◎体力回復のため入院された「へそ曲がりさん」から投稿の依頼がありフロッピーを預かりましたので機会を見て紹介します。 (管理人)

******************************************************************** 
 ☆イラク 米軍がもたらした子どもたちの悲惨☆(週刊金曜日 2月8日号 国際短信より)

 ユニセフ(国際連合児童基金)このほど発表した調査結果によれば、米軍の侵略によって、イラクの子どもたちは多くの困難に直面している。
 それによると、200万人の子どもたちが栄養失調や病気、学習の途絶といった悲惨な環境に直面。実に5分間で1人の子どもが、戦争の犠牲になって殺されている。 
 しかも負傷しても医療サービスが崩壊してまともな手当てが受けられず、死ぬまで放置される例も多発している。
 一方、国際的人道救援団体・オックスファムなどの調査では、米軍の空爆によって水道設備が破壊され、国民の70%が清潔な飲料水を入手するのが困難となっており、それが原因で伝染病などが発生した場合、抵抗力のない子どもたちが真っ先に犠牲になるケースが多発。
 さらに米軍が使用する放射能を撒き散らす劣化ウラン弾や化学兵器が国内の居住環境の悪化をもたらし、ガンなどの病気や先天的障害に苦しむ新生児を数多く生み出す結果となっている。
 同時に懸念されているのは子どもたちがほとんどまともな教育を受けられない点だ。イラクの心理学協会の昨年の発表では、調査した1,000人の児童のうち、実に92%が戦争や治安悪化などで学校に通えず、学習の機会が奪われている。
 かつて中東随一の工業力を誇ったイラクは、今後数世代にわたって巨大な人材の空白が生じるのは確実だ。

★ますます凶暴化する米軍の住民虐殺★

侵略が開始されて5年を迎えようとしているイラクでは、米軍の無差別住民虐殺がさらにエスカレートしている。1月10日にはバグダッド南部の村アラブ・ジャブルに対し、F16戦闘爆撃機のみならずB1戦略爆撃機までも動員し、約10分間で合計38発、21トンもの爆弾を投下した。
 米軍側は「アルカイダが40か所に潜んでいたので、武装集団数10人を殺した」と発表しているが、現地の情報では、死者の大部分が女性と子どもたちで、家族10人が皆殺しにされた例もあるという。
 現地住民は、瓦礫の山と化した住宅地での国際的な救援活動を要請すると共に、この大量虐殺に何の抗議もしない「親米政権」に抗議の声を上げている。
 もともと同村は米軍が昨年12月、「「アルカイダを一掃した」と宣言し、一時避難していた住民が戻ってきた経緯がある。
 ところが3週間ほどで「40か所」もの「アルカイダの隠れ家」ができたということになり、しかも住民の犠牲を承知で大規模空爆を行なったのは、改めて米軍のデタラメぶりと残忍性を示す結果となった。
 なお、米軍を中心とした多国籍軍がイラクで昨年実施した空爆は1447回で、前年の6倍以上にも達し一般住民の死者も激増。この背景には、兵士の死者を出したくないブッシュセス件が、交戦を避けて空爆に頼らざるを得ない事情がある。
 
  





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シドニー滞在記(7) 多人種国と言語  文科系

2008年03月05日 11時00分22秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
                  
 シドニー滞在旅行で最も強烈な印象を与えられたのが、その国際化である。まず、多少とも親しくなった人々を例にとってみよう。最初の居住地で知り合ったテイクアウト食品の経営者兼店員さんがアラブ系の若者。次のホームステー家主がイギリス帰化人と日本人妻とのお嬢さん。お向かいのランニング仲間がニュージーランドからの帰化人で、奥さんがフィリピン人。一日ツアーのガイドで後に相互に訪問しあったマーク君がイギリスの大学を出て来豪し、帰化二年の二十九歳。日本語教師をしている連れ合いの教え子で、シティー中華街の安くて美味しい「飲茶」に案内してくれたことを機縁にメール交換などのおつきあいが始まったYちゃんが、十七歳の広東からの留学生。名古屋市北区から来豪され、帰化十五年ほどという四十代の元日本人ご夫婦とも、パーティーで親しく語り合う機会もあった。

 国民構成がこうだからここの外国語教育はもの凄い。現在フランス語が筆頭で、二番目の日本語、ドイツ語でも七割近くの中学、高校で選択できるという。他にも中国語、韓国語、イタリア語、ベトナム語、アラビヤ語、ロシア語、チェコ語、ラテン語なども教えているという。高校までほとんど英語しかない日本人としては口をあんぐりというようなものだ。こんな環境で考えたのは当然、言語のこと、まず「漢字」のことである。
 日本人をその昔、初めに文明人らしくしたのが中国人だとつくづく再認識した。彼らとは漢字である程度の会話ができるのである。英単語の意味を漢字に直せる限りの会話は通じることが多くて嬉しかったし、相互の地名の発音は通じなくても漢字で書けばすぐに伝わった。漢文が好きだった僕の「五月五日は日本では『男の子』の節句だが、これは楚の屈原の誕生日だと言われている」という話とか、僕が中国の歴代諸国家、王朝の名前を順になんとか書き上げられたこととかは、Yちゃんにはほめてもらえた。白楽天が楊貴妃を歌った長恨歌も半分くらい暗唱できるので、共通の話題として花が咲いたものだ。
 逆に、天皇がいるのだから日本は昔のままの帝国主義国家なのだと信じ込んでいる節があったYちゃんに、今は違うとも信じてもらえた。この時、日本とのサッカー試合で騒いだ中国人の圧倒的多数がこう信じていたのではないだろうか、それも無理はないななどと、考え込んでしまったものだ。この誤解を解くのはなんせ難しかったから。彼女から、税金をかなり使うらしい昔ながらの特別な一族がマスコミにいつも華やかに登場しているという事実をあれこれ指摘された時、民主主義国家としてはやはり難しい説明にならざるをえなかったのである。こんなことから始まって、「中国は古代日本の先生だったんだよ」と僕が心から伝えた時、Yちゃんが「ありがとう」と顔をほころばせたものだが、きっとこれは彼女の今後の生き方を通じて大きな日中友好に繋がってくれるのだろう。そしてつくづくと考え込んでいたことがある。漢字伝来以降の日本人は元来、今流行のバイリンガルなのだと。
 ちなみに加藤周一のこんな言葉を思い出す。「夏目漱石、森鴎外は漢文の素養の他にそれぞれ英語、ドイツ語の感性も加えて文章を書いた」と。三つの言語に通じるということは単にその言葉を読み書きできるというだけではなく、万物、世界について三つの感じ方を持つということだ、とも。これらの言葉を今やっと僕も本当に分かるような気がした。なんせ、全く違った国で生まれ育った十七歳のしかも初対面の女の子と一日付き合って、ある漢字が持つ感覚、意味を共有しているという発見がいっぱいあったのだから。

 次いで英語のことだ。最近まで長く家庭教師をしていた経験から得た単語だけで、結構会話は通じる。だから、英和・和英辞典付き電子手帳持参なら、買い物や街角にもまー不安なく出かけることもできる。ところで、十数年前名古屋から来てオーストラリア人に帰化されコンピューター関連の仕事をされているある方がこんな話をしてくれたけれど、本当に聞くべき話だと思った。「現地人でも簡単な単語が書けない人、しっかりした英文というものがない人は意外に多いものです。日本の英文法教育は大したものですよ。中学三年間のそれをしっかり身につけていれば、半年もこっちにいたらある種の現地人よりもしっかりした文章が書ける。コンピューターの難しい仕様書などは文法がないと分かりませんしね」。最近の速攻実用主義英語風潮に抵抗を感じていた僕は、すぐになるほどと思ったものだ。辞書を脇に置いてかなり時間はかかるのだが、できたばかりのこちらの友人たちと結構複雑なテーマの会話でもなんとかメール交換できているのだから。中学生の家庭教師を続けてきたおかげだとつくづく感じたものだ。「読み書きこそ高等な言葉の土台」ということなのだろう。読み書きはできても聞けない、喋れないという日本人の古い英語教育が間違いというわけではないということでもあろうか。負け惜しみでなく、現在はそう思える。

 さて、Yちゃんとのことで劇画のような後日談が生じた。ここまで書いたあとの昨日、僕宛に長い返信メールがあった。期末テストで二週間ぶりの返信だが、不得意だった日本語が劇的に向上したと言う。すぐに連れ合いに確認したが、主任の先生も名指しで驚かれていたほどの成績を取ったらしい。若さの力にちょっと震えたので、メールの一部を翻訳する。
「お二人は私をとても喜ばせてくれた。そして、親切、丁寧に日本語を教えてくれた。だから私の日本語がすごく進歩した。この進歩は全てお二人の援助のお陰なのだ。(中略)私は日本に行ってお宅を訪問するとお約束する。そして、もし中国に来られるならその時は知らせて欲しい。大歓迎したい。(後略)」
なにかと話題になる隣国・日本からの旅人への「青い感傷」を差し引いてさえ、嬉しいメールだった。ずっとメールを交換し続け、一人っ子の彼女の広東の家庭がもし迎えてくれるならば、近い内に必ず訪問しようと心に決めた。
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遠そうで近い地獄。 後期高齢者医療制度とは? まもる

2008年03月04日 20時23分14秒 | 国内政治・経済・社会問題
後期高齢者医療制度というものが慌てて実施されようとしている。病院の待合室でもその話でもちきりである。一体どんな制度なのか知りたいものだ。週刊誌には下記のように書かれてあったが、要領を得ない。


「75歳以上の「後期高齢者」全員が加入する公的医療保険制度。2006年の通常国会に提出された医療制度改革関連法案に盛り込まれ、2008年度から新たな独立型の健康保険としてスタートする。保険料は原則として加入者全員から徴収する。保険料徴収は市町村が行い、財政運営は全市町村が加入する都道府県単位の広域連合が担当する仕組み。財政は、本人保険料1割▽税金約5割▽74歳以下が加入する各健康保険からの支援金約4割−の比率で負担する。保険料は広域連合ごとに決定するが、厚生労働省の試算では2008年度の制度発足時には月額6200円程度(全国平均)になる見通し。配偶者や子供の扶養家族となっているため保険料を払ってこなかった人は、激変緩和措置として2年間半額になる。」

 誰か教えてくれませんか、9条も大事だがこちらの方が切実だ。
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公共とは?   落石

2008年03月03日 10時31分29秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
ある先生がこんな話をしてくれました。

ドイツでは雪の朝、早起きで家の前の雪かきをする。
家の前の道で、他の人が転べば、
その家の人が責任を取らねばならない。
これが公共。


うーん?納得できそうで出来ない。
どこか違っているようにな感じが・・・

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補給艦の再出動 へそ曲がり

2008年03月02日 15時22分07秒 | 国内政治・経済・社会問題
★補給艦の再出動★(週刊金曜日 ジャーナリスト 三宅 勝久氏の投稿)

 新テロ特措法の強引な成立で、インド洋周辺での給油活動が再開する。佐世保基地から補給艦「おうみ」が、横須賀基地から護衛艦「むらさめ」がそれぞれ任務に就く。
「国益」「国際社会における地位向上」「日米同盟」と叫ぶ与党議員だが、隊員の死亡や部隊の不祥事など足元の問題には触れようとしない。
 防衛省によれば、テロ特措法とイラク特措法で派遣された自衛官のうち、在職中の死亡者は35人。うち16人が自殺だ。海上自衛隊は自殺8人、「事故・不明」「病死」が各6人の計20人にのぼる。
 2002年5月に心臓発作で死亡した佐世保基地所属の護衛艦「さわかぜ」の曹長(51歳)は1ヶ月間で140時間もの残業をしていたことが判明している。
 昨年7月には、派遣中だった同基地所属の「きりさめ」で50歳代の曹長が自殺した。背景は不明だ。
 横須賀基地では昨年12月14日深夜、第1護衛隊群の旗艦「しらね」(艦長・松岡秀樹一佐)で火災が発生した。火元は火の気のない戦闘指揮所(CIC)で、損害は推定数百億円。  
 海上幕僚監部は「調査中」というが、不審火の疑いは捨てきれない。同基地では過去に「うみぎり」でいじめを背景とする不審火事件が発生している。
 また同基地では、05年に潜水艦隊で薬物乱用が明らかになったほか、護衛艦隊旗艦「たちかぜ」(除籍、当時の艦長は越智修司1佐)のCICでは暴力・恐喝事件によって隊員が自殺した。強姦・強盗など市民の被害も続出。
 身内の不始末も解決できないまま、自衛隊はどんな「国益」を追及するというのか。 
 
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ガザ地区から中東大戦争? 文科系

2008年03月02日 14時36分39秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
本日の毎日6面に小さな記事ですが、重大なことが載っています。まず見出。
「イスラエル軍、ガザ地区に侵攻 パレスチナ側死者70人超」

内容はこういうものです。まず、書き出し
「イスラエル軍は1日未明、パレスチナ自治区ガザ地区北部ジャバリヤ付近へ侵攻。武装勢力と激しい戦闘になった」

「一方、武装勢力によるロケット弾攻撃も連日続いており、一部はガザの北部に位置するイスラエル南部の主要都市アシュケロンにも着弾している」

国際問題評論家の田中宇氏は、ご自分のサイトで以前から「中東大戦争近し」と警鐘を鳴らしていて、今回の侵攻も予告されていました。そして、こんな最新ニュースを配信しています。3月1日付けのものです。

【エジプトは、イスラエルとガザのハマスとの交渉仲裁のため、エジプトの諜報相がイスラエルを訪問する予定になっていたが、イスラエルがガザを侵攻しそうなので、2月28日に訪問のキャンセルを発表した。アメリカはレバノン沖(イスラエル沖)の地中海に軍艦3隻を派遣すると発表した。レバノン情勢の混乱に対応するためと発表されているが、レバノンより先にガザが開戦しそうで、イスラエルのガザ侵攻を海上から監視するのが真の目的だろう。
 これらの状況から、イスラエル軍のガザ侵攻は数日以内に始まると予測される。イスラエルのバラク国防相は、ガザ侵攻は今や現実策となっていると表明し、国防次官(Matan Vilnai)は「ガザからのミサイル発射が止まない以上、イスラエル軍は全力でガザ侵攻せざるを得ない」「(ガザの人々は)ホロコースト(shoah)を経験することになる」と発言した。これを聞いてハマスは「やはりイスラエルは新しいナチスだったのだ」と反論した。】


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シドニー滞在記(6) 「外猫」と遊ぶ 文科系 

2008年03月02日 00時16分28秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 「外猫」と遊ぶ                    
                                     
 シドニー滞在旅行が五十日近く過ぎたが、珍奇な癖を持った猫と同居している。当然英語しか分からないから「外猫」である。それで余計に珍奇に見え、猫をほとんど知らない僕だし、愛猫家から見たら「当ったり前」のことを大仰過ぎると見えても許されたい。

 ドスン、バーンという音で目が覚めた。夜中の二時である。僕ら夫婦の寝室の扉が鳴っている。驚いて近づくと、間違いなく閉めた扉のドアノブが外れて、既に内側に二センチほど半開きになっている。開けてみるとそこには雌猫ミンがちょこんと座って、僕を見上げている。いくら棒状とは言え僕の顎の高さほどもあるノブに何度も飛びついて彼女が開けた? ミンは何事もなかったようにゆうゆうと部屋に入ってくると、寝ぼけ眼のまま横になった僕の左首と肩と枕と敷布団とが造る窪みに体をはめ込んでくる。目が僕の左耳辺り、肩を首の付け根の上に置いて、丸めた背中全体が首筋から肩端にかけてと、ぴったり隙間無く僕に密着してもう優れた職人技さながら。やがていびきが聞こえたから彼女は寝入り始めたらしいが、こんな初体験の真っ最中では僕の方は眠れない。
 四十代の独身女性家主が初めて不在となった夜の話だ。翌日家主にたずねると、これら全てが普通のこと、冬にはまた、「布団にもぐり込んで来る添い寝スタイル」もあるとのことだった。

 次は初対面のころの体験である。僕が「前に立つと」彼女がある姿勢を取ることに幾度か気づいた。高い所に「飛びかかる戦闘態勢」に近い。ある日何をするのか見てやろうというわけで、僕は立ったままじっとしてみる。
 するといきなり僕に飛びついてきたのだ。僕の左胸、左腹に、それぞれ前足、後足の爪を引っ掛けて(これが時にとても痛い)、左肩に胸をひっ掛ける姿勢になった。すぐに家主に尋ねると、「撫でてもらうスタイル」とのこと。教えられたお手本通りに飛びついた瞬間ミンの後脚を僕の左手ですくうようにしてやると爪をたてられにくく、肩に乗せて撫でてやると僕の左顔面をなめ続けるのだ。やがて撫でる・舐めるの「機微」にも通じてきて、この猫に愛情らしきものが湧いてきた自分にちょっと驚いた。

 最後の話はミンの真骨頂であり、日本でも体験者は少ないだろう。その次第はあとで解説するとして、まずはもう口をあんぐりさせ続けた僕の体験である。
 平日日中家にいるのは僕一人とミン一匹。いつも何かちょっかいを出してみる。その日何気なく辺りにあった縫いぐるみ鼠を一匹つまみ上げた。二十日鼠より遥かにちっちゃな振ると音を出す代物、色も様々な奴から一匹を。瞬間、脇にいたミンの姿が豹変したのである。眼光二つながら僕の指先を凝視し、臨戦態勢を全身にみなぎらせている。鼠をちょっと動かしたその一瞬、視線も態勢もがばっと即応という一触即発状況にある。僕はすぐに猟犬を思い出して、四メートルほど鼠を投げてみる。脱兎のごとくとはまさにこのこと。が、その後が、幻滅だった。匂いを嗅ぐと、ぷいっと横を向いて戻ってくる。こんなはずはないと五つ六つの縫いぐるみ全てを試してみた。驚いたことに、白い奴一つだけをソファに座った僕の足元にもってきたのである。匂いを嗅いでも戦闘態勢を崩さぬままにガバッっと口にくわえ、おもむろに意気揚々と。
 あとはもうさながら狩場である。僕が投げる。狂ったようにすっ飛んで、急ブレーキでがばっとくわえあげ、意気揚々のご帰還。壁や戸棚に額がぶち当たってもなんのその。一メートル半近い台の上、隙間のある台の下、遥か遠くキッチンの端っこ、もう狂ったような往復に微塵の疲れも飽きも見せない。僕はただただ口をアングリ開けて、猫を褒め、撫でては白い鼠を投げ続けるだけだった。

 帰宅を待って家主にたずねると、こんな回答が返ってきた。バーミーズ(「ビルマ出身の」の意らしい)というこの種類は別名ドッグ・キャットと呼ばれ、投げた物を取ってくる特技の他にも、主人への際立った忠誠心など犬に似た特徴で知られていると。この猫に限っては、家出して行方不明なんてことは全くありえないだろうなどと、そんなことを考えたものだ。そう言えばミンが家の敷地の外に居るのは見たことはなかったな。
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