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八十路ランナーの手記(433) 膀胱癌患者の手記③  文科系

2022年06月04日 11時53分14秒 | #闘病

 26~29日まで入院した経尿路内視鏡的削除手術後の診断結果・今後方針が、26日に削除手術をした傷口からの血が混じった尿がほぼ納まってきた昨日3日に、出た。

 診断結果は、尿路上皮癌(膀胱癌)が筋肉層に浸潤した「第2期〉第3期」、「悪性度G1~3では、G2〉G3」というものだった。「第2期〉第3期」というのは、「MRI画像では第2期だが、今回削除できなかった部分まで切ってみないと分からない」ということ。こうして、5年生存率は4~6割ということになる。転移などの状況から2年で死ぬこともあるということになるのだが、まー仕方ない。

 今後方針の方は、膀胱全摘手術、化学療法、放射線療法ということで、これらは、今回の病院の親病院である名古屋市立大学病院で行われ、13日月曜日がその第1回診断日となった。この13日以降の推移は、先ず2~3回抗がん剤治療期間2~3か月、その後に手術になるのではないかと言われた。
 手術後の尿路には、尿管を直接外に出すか、腸の一部を使って外部への導管を作るかの二つの道があって、いずれもストーマという体外尿袋を装備することになる。後者は腸をもいじるから泌尿器科で最も大きい手術になって麻酔のダメージも大きく、最近話題のロボット(ダヴィンチ)手術だと手術時間がさらに長くなるということのようだ。前者の尿管排出口法はダメージが少ないので高齢者向けと言えるが、血管が少ない尿管の出口をメインテナンスする必要が生じるらしい。今回これらを自分で選べるかどうかが分からないのだが、まーそういう道があるということを頭に入れておく。

 ちなみに、ネットで膀胱癌の症例、手術などの資料集めをしてみても、宣伝ものなどが多すぎて実に玉石混淆。以下が最も良かった。『「国立がんセンター」、「膀胱癌」、「治療法」』である。

 同年齢の友人女性につい最近胃癌のダヴィンチ手術をした人が居るし、同じく白血病で抗がん剤をやってきた方もいるから、それぞれその後の悩み、経過などをすぐにお聴きしたいと目論んでいる。また、ラン友の友人にストーマを付けてテニスをやっている人が居るとも聴いたから、その運動程度、悩みなども聴けることになる。

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「安い日本」が、お嫌いですか?  文科系

2022年06月03日 11時24分05秒 | 国内政治・経済・社会問題

 今朝の新聞では、自民党の財政健全化推進本部の会合が大荒れと報道されていた。「骨太の方針」にむけてまとめている提言案のこんな部分に批判が集中したというのだ。
「過去30年間のわが国の経済成長は主要先進国の中で最低レベル」
「初任給は30年前とあまり変わらず、国際的には人件費で見ても『安い日本』になりつつある」

 当然のことながら、この提言をアベノミクス批判と観た安倍派の反論論拠もこういうものである。
「自国通貨建ての国債を発行できる国なら、インフレになるまで赤字を気にせず財政拡大できる」。これは、MMT理論と呼ばれてきたものの骨子なのだが、この問題はこの文面の「インフレになるまで」。その時までに起こりうることを何も考えていないから、アベノミクス反省無しの借金だらけ「積極財政派」でいられることにある。それも、官製株バブル以外には経済成長無しの積極財政派って一体何?というようなもんだ。

 日銀券をどんどん刷って、年金基金などの国家資金なども総揚げにして高くした「バブル株価」に国際的な空売りが掛からないという保証がどこにあるのか。現に、これまでの世界では「この通貨は現実価格よりも高い」と少しでも観られたら、通貨戦争の対象・暴落という憂き目に遭ってきたはずだ。アジア通貨危機の震源地であったタイ・バーツなどは、「バブルが無くてさえ、起こりえた」との事後研究発表さえ成されているほどである。有名なノーベル賞経済学者スティグリッツの研究成果議論がこれだった。
 これへの反論としてはもちろんこういうものがありうるだろう。「日本・円に空売りをかけたら、かけた国、世界も大変な返り血を浴びる」。「日本国は、他と違って大変な資産があるのだから・・・」。が、一例アメリカなどは、GDPの4倍の借金があると元会計検査委員長から報告されるなど、日本よりも遙かに借金が多くて困り抜いて来たのである。「窮鼠猫を噛む」。人類史上、大国によるこんな行動は常に起こったこととは、歴史学者なら誰でも認めるところだろう。

 ちなみに「安い日本」は事実ではないか。日本の給料の安さは、世界が既に知っていることである。そういうなけなしの金をさらに株価につぎ込めと岸田が言っている現在だが、それも人為的株バブルそのものではないのか。リーマンショックも、それが起こってみるまでは、誰も「(サブプライム)バブル」とは言わなかった。これこそ「インフレになるまでは」、という意味なのだろう。

 

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書評 「嫌われた監督」(文藝春秋社)  文科系

2022年06月02日 00時34分13秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

 この評判の本2090円也を、本日書店で買ってきて、すぐに全12章500ページ弱の半分ほどを読んでしまった(2日追記 本日完読により、末尾に追加記述あり)。『20~21年の「週刊文春」に連載された落合博満・中日監督時代』を単行本に書き直したこの内容は、予想通りのもので、ちょっと良い小説以上に面白いこと、面白いこと! すぐに書評を書く気になった。

 あらかじめ見当を付けていた内容は、こういうもの。
 中日球団としても歴史的まれにあれだけ鮮やかな実績を上げた監督が「嫌われ」、辞めさせられたのは、こういうことに決まっている。「勝つ野球」と「興業としての人気ある野球」とで、よく起こる矛盾があって、球団が後者を取ったから前者を追求した落合が辞めることになった、と。そしてまさにこの予想通りの内容だったのである。こういう問題性を、あるスポーツ新聞新米記者が落合就任の2004年度に感じ取り始めていたからこそ、この本が書けたとも分かるのである。
  こうしてこの本はまた、野球に勝つには何が必要かこそ分かるものである。このことを1人1人の当時の選手ら12人を例にとって八年間にわたって追跡、分析、解明していく、そういう内容になっている。

 プロ野球はスポーツかエンタテインメントなのか? これが球団赤字問題が絡んだ集客上結局エンタテインメントの方に傾いてきたというのが、落合が嫌われた理由なのだろう。そして、野球のこの「スポーツ離れ」を危惧しているとも読めるものである。

 2007年に日本シリーズ制覇までの準備期間に当たる4~6年の3年間、その第1~3章のそれぞれ、川崎憲次郎、森野将彦、福留孝介はすべて面白かった。
 川崎では、野球界功労者とも言えるこの栄光の人物に引退の花道を作ってやる結果になった道程を通して、自分の選手への要求、遇し方というものをチームに示して見せたわけだし、立浪に換えて守りの中心に育てるべく森野をいかに鍛えていったかは、まさに鬼気迫る描写力である。福留という天才が、「人間」落合ではなく「打撃指導者・落合」と付き合ってきたのだと書いている下りも、またとても面白かった。

 最後の感想だが、野球界はサッカー界とは大変に違うと思ったところだ。サッカー界でエンタテインメントとか、この本で言うところの「ロマン」とかを第一に追求したら、そのチームはたちまち「降格」するにちがいないのである。日本プロ野球界は12球団しかないから、「相互扶助組織」のようになっているのではないか。そうでないと営業として生きていけない世の中になった?

 

 2日の追加分

「強いチームをつくらなくてはいけません。それと同時にファンを大事にしなくてはいけません」、「(落合は)メディアを、ひいてはファンを軽んじている」。これらが球団幹部の落合に対する遠慮がちな不満の声であった。それにしても、これだけの実績を残した監督が、どうして退団になったのか。8年間Bクラス陥落なし、リーグ優勝4回でそのうち日本シリーズ優勝1回。それも、退団が決まったこの11年も、15勝3敗2分という終盤戦の猛烈な追い込みによって、他を圧倒する強さを見せたその真っ最中の退団発表だった。プロ野球って、強すぎる球団があると客が減るのかな? そういうファンを大事にするって、どういうことなんだろう。今のアメリカのように「フライボール革命」をおこす? するとこれは、「低め球も含めたすくい上げ打法」になって、落合が強さの敵として嫌う、波があって不安定な野球そのものではないのか?

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