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たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

心の置き所がない

2021年06月04日 17時50分45秒 | 日記
 梅田芸術劇場で『モーツァルト』に出演中の和音美桜さんの優しいブログ。

https://ameblo.jp/miou-kazune/entry-12677443148.html

 和音さんが書かれているように、わたしたちは昨年2月からの、全く想定していなかった状況に、抱えなくてもいい想いを知らず知らずのうちに抱え込んでしまい、自分の自覚以上に心も体も疲れてしまっているのかもしれません。

 電車の中の広告スペースがあいています。沿線には経済的に恵まれた市民層が住んでいると言われて賃貸の家賃も高い路線に乗ると、信じられないほどにスキスキです。以前には考えられなかったこと。たまに電車に乗ると驚きしかありません。これだけ社会は厳しくなっているのだという現実が自分に迫ってくるような思いがします。6月に入り、昨年度(2020年1月-12月)の所得に対する健康保険料・年金保険料・住民税が確定したところでさらに社会は混乱していくでしょう。使えるはずの権利を使うための書類はおそいし申請主義、わたし4月末契約終了に対する書類がいまだ届きません、でも義務の方はもれなく素早くやってきます、少しでもおくれるとあっという間に延滞金。阪神淡路大震災のあとも同じことが実は起きていたと何かで読んだことがありますが、この状況下で、社会的弱者にはなれない、社会のセーフティネットのどこにもひっかからない、ひっかかることができずに苦しんでいる中間層がたくさんいるはずです。少しでも多くとがんばって稼いでしまったが為に負担が増えすぎて苦しい状況になっている方々は可視化されない、されにくい。社会的弱者ではないので、所得があったが為に利用できるセーフティネットはない、そういった層が実は一番大変。毎日起きている事故はその現実を物語っているのではないでしょうか。エライ人たちは電車に乗らないから知りませんよね、広告スペースがスカスカになっていることに。ワクチンが本当に必要なものであるならばですが、ワクチンが中間層にも行き渡れば全てOKではない、たぶん社会の仕組みが今ものすごいスピードで日々変わっているのでしょう、簡単には元に戻れない、元がよかったわけではない、さりとて変わっていく社会がさらに良くなっていくという希望はもてない、子どもに借金させる国がよくなっていくとはわたしには思えません。


 月組公演ポスター、「限りを知り 命を知れ」

 ウエクミ先生の、一生懸命生きなくてどうするぞ!というメッセージのようにきこえます。たまきちとさくらちゃんの退団公演、友の会で土日のみ抽選に申し込んで、3,500円の席、一回だけ当選。その時には居場所を確保していたいという願いを込めての日曜日観劇予定、資格も年齢制限もとっぱらわれていると、同世代とわたしより上の世代が殺到していると知りました。面接に呼ばれたとしてもこれでOK全て薔薇色ではない、世界がコロナから回復しないときびしい、それはわたしだけではない。かすかな「ノゾミ」を信じるしかない。





 宙組の公演ポスターも素敵。よーくみるとキキちゃんと潤花ちゃんの腕が真風さんに絡んでいます。二人で真風さんをめぐって争うの? ショーは客席降りと乾杯できないかわりに、ペンライト使うとか。なるほど、考えましたね。東京宝塚劇場で観たいです。





劇場には夢と希望がある。夢と希望に会いたいので劇場に行く、そのためには「ノゾミ」を信じて踏ん張っていくしかありません。すり減りから回復していくにはすり減ったのと同じ時間が必要だそうですがそんなわけにはいかないので踏ん張っていくしかありません。

2009年『新春滝沢革命』帝国劇場(5)

2021年06月04日 07時44分27秒 | ミュージカル・舞台・映画
2009年『新春滝沢革命』帝国劇場(4)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/e67b43d53d2b6026c92ecfec542b991c

(公演プログラムより)

「月から送られて来たかぐや。その願いは月の世界へ帰ること。

 さあ、ヒメとお前の命を賭け、この竹斬って斬って斬りまくれ。

 私の役目はこの命を犠牲にしてでも ヒデアキに革命を成し遂げてもらう事。

 きっと迎えに行く。さ、今は月の海へ。」

「気持ちを通い合わせ、人間同士というレベルで触れ合っていきたい-

 2008年を振り返って-滝沢秀明

 昨年、自分の中でテーマとして掲げていた言葉は「命」でした。ドラマにしても舞台にしても、”生きる”ということや、その中で生まれ、それを支える”人間同士の絆”について考えさせられる機会が多く、改めて「命」というものを見つめ直した一年でした。いろいろな仕事の場で様々な人たちと出会い、絆を深めながら生きたわけですが、そうする中で「命」という本質的なテーマにきちんと向き合うことができたのがうれしかったし、得るものも大きかったと思います。あたりまえのことかもしれませんが、人はひとつの出会いやそこで生まれた絆を大切にするだけではなく、そこからより新しい絆へと結びつきを深めていくことができるわけでしょう。たとえば、僕の舞台に出てくれているジャニーズJr.の子たちにしても、昨年『滝沢演舞場08』をやることになって集まってもらったとき、前回の公演の頃よりもひとまわり大きく成長していることを実感したんですね。その姿を目の当たりにして、僕もいい刺激を受けて触発されてきましたし、「これまでとは違う新たな絆を結べそうだな」と確信できたんです。そんなふうにして、一度できた絆に甘んじるのではなく、常に緊張感を持って周りにいる人たちと結びつきを深め、新たな絆を作り続けていくこと-これはとても大切なことですし、2008年で終わらせるのではなく、今後もずっと心がけていかなければならないテーマだと思います。大げさな言い方をすれば、その積み重ねが人生なのかもしれませんね。

 それからもうひとつ、2008年を振り返って感じるのは、「人生を歩む速度や歩調が変わってきたな」ということです。今にして思うと、十代の頃は勢いにまかせて毎日すごいスピードで突っ走っていたという気がします。その勢いやスピードは当時の自分にとってすごく大切だったわけですが、あまりに早く走りすぎて、見るべきものを見通したり、なおざりにしてきたように思えるんです。具体的に言うと、自分が「こうしたい!」という思いだけを貫ぬこうとして、周りの意見に耳を傾けようとしてしませんでした。一度思い込んだら絶対に譲らない・・・つまり、勝ち気で頑固だったわけです。でも、ここ数年、周りの意見をちゃんと聞く大切さを感じるようになってきました。自分の考えとはまったく違うように思えることでも、頭から否定するのではなく、一度それを受け止め、ゆっくり考えてから判断するようになってきました。そういう意味で、以前よりも落ち着いたペースで歩み、物事をじっくり見つめる姿勢になったと感じています。これは年齢的なこともあるでしょうが、何よりも舞台の座長をやらせていただいることが大きく影響していると思います。座長というのは、自分の考えを押し通すだけでは務まりません。常にカンパニー全体を見て、出演者の気持ちのケアをする配慮が求められます。『滝沢演舞場08』の際も、常に全体への目配りを忘れず、「どうしたらみんなが納得できる形で進めることができるか」「いかにしていいチームワークを保つことができるか」と意識し続けていました。稽古期間も含めると、数カ月にわたる長いつきあいになるわけですから、出演者全員にできるだけ気分よくすごしてほしいし、「この舞台に関わることができてよかった」と思ってもらいたいんです。仕事ではあっても、それを超えたところで気持ちを通い合わせ、人間同士というレベルで触れ合っていきたい-その願いは、今後も座長をやらせていただく限りずっと変わらないと思います。」