行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

米国債のデフォルト??

2013-10-09 18:03:13 | Weblog

米国には政府は防衛と警察だけやれば良いという夜警国家族がいる。共和党の中の茶党一派がその典型で、こうした超保守派が米国議会を混乱に陥れている。まして、オバマ大統領が公約した医療保険制度には絶対反対で、予算を通そうとしない。暫定予算に加え17日に期限の迫る連邦政府の債務上限問題引き上げについても議会の交渉が膠着状態に陥っており、このままでは国債の利息が払えないデフォルトに陥る危険が濃厚となった。

超保守派は国に頼らず、アメリカンドリームを追い求めるという西部開拓以来の伝統で勇ましいが、2000万人いる貧困層には目を向けず、いかなる社会保障でも大きな政府につながるとして反対する。大統領選挙で「国民に保険加入を義務付け、保険料の支払いが困難な中・低所得者には補助金を支給することにより、保険加入率を94パーセント程度まで高める」というオバマケアを公約して当選した事実も無視をする。

予算がとおらず、政府活動が縮小せざるを得なくなっても小さい政府で結構となる。世界経済が混乱状態になっても自分たちは困らないと無頓着だ。米国は大国だから、自給自足で充分やっていけると思い込んでいる。かつて1920年、ウイルソン米大統領の提唱で国際連盟ができたとき、議会の反対で肝心の米国が加盟しなかったことがあった。大国故に米国が内向きになる危険性が大きく歴史は繰り返すのだろうか、共和党の中の良識派に期待する以外ない。

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