行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

世界の子供9人に1人が児童労働

2013-10-25 21:42:35 | Weblog

国際労働機関(ILO)の児童労働撤廃国際計画(IPEC)は9月23日に、「児童労働に対する取り組みにおける進展の記録:2000~2012年の世界の推計と趨勢」と題する報告書を発表した。この報告書によると、世界全体で児童労働は急速に減少しており、2000年の推計2億4600万人と比較して3分の1少ない1億6800万人となっている。しかし、これは全世界の子どもの人口(5~17歳)の10.6%にあたり、今でもおよそ9人に1人が十分な教育を受けられないまま児童労働を余儀なくされていることになる。

圧倒的に多いのは農作業で、豪州のような先進国でも就学年齢に達したのを親が忘れて就労させていた例もあるが、途上国では農業での児童労働が多く、私も国際労働財団に奉職したとき、ネパールで子供の就学の重要性を親に理解してもらい私設学校に入れる活動をした経験がある。一方、インドのように採石所での児童労働は過酷で厳しい、現金収入が伴うので、親に子供の収入補償をしつつ説得をし、何とか私設学校に入れ、大変だった記憶がある。

最悪はアフリカの子供の兵士だ。何も知らない子供を地雷原で先行させるような事例も聞くが、戦争をなくさないかぎり、子供の強制徴兵はなくならない。
日本の児童労働といえば、ドラマ「おしん」を思い出すが、現代は子供の虐待が問題となっている。辛い思いをして子供を働かせている途上国の親が聞いたら驚くだろう。

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