聖堂内の入り口の上に
”パンをくわえたカラス”が
木の上に止まっているレリーフがあり
その下には洞窟の前で聖パウロと
聖アントニウスが抱きあっている。
これは カトリック教会に伝わる聖人カレンダー
9月2日に登場する「カラスのパン」の場面。
228-341年ごろの話で
パウロは エジプトのデバイスに生まれた。
ローマ皇帝デキウスの迫害下に
異教徒である姉の夫の密告を逃れるため
荒れ野に身を隠した。
パウロは洞くつの中で祈りと苦行の生活を送り
60年もの間、誰にも会うことがなかった。
その間 彼のもとに毎日
一羽のカラスがパンを運んだという。
113歳になったときに 修道生活の父と呼ばれる
聖アントニウスから見つけ出されたといわれている。
このように ヤスナ・グラ修道院では
“カラス” が崇められている。
正門口の広場にもあるモザイクのカラス
カラスといえば
日本サッカーチームのシンボルマークとして
“ヤタガラス” が採用されており
今回のW杯ロシア大会でも 「勝利に輝く」
「ボールをゴールに導く」神様として
ご利益があったのでは・・・。