ベレンの塔は 高さ約35mの6層からなり
正式にはリスボンの守護聖人に
ちなんで「サン・ヴィセンテの砦」という。
白い石灰岩を用い
上部はポルトガルの城を
下部はカラベラ船をモチーフにしたマヌエル様式で
塔の姿は貴婦人や公女の名に例えられるが
地下には水牢があって残酷な面も備えていた。
〇堡塁部分(2層)
1層目「地下牢」:最下層に位置し、
潮の干満さを利用した水牢で時間帯や天候により
海水が入り込む仕組みになっている。
当時、政治犯が多数投獄され幽閉生活を送っていたと。
2層目「砲台」:四方を見張るいくつもの大砲が置かれたスペース。
現在は模型を展示。
〇地上部分(4層構造)
1層目「役人の間」:王によって任命された塔を
統括する役人の部屋
屋外にテラス(突き出た部分)があり
哨兵台が数個設置されている
聖母マリア像もこのテラスに立つ。
2層目「国王の間」:王の居室、3面に渡る外壁に
張り巡らせたアーケード状の
柱廊はレリーフが美しい。
テージョ川全体が見渡せる。
3層目「謁見の間」: 王家一族が使者や家来たちの
謁見を受けた公式の部屋。
4層目「礼拝堂」 :航海の無事を祈った部屋。
天井にはマヌエル様式が施されている。
5層目「テラス 」 :屋上。テージョ川からの
侵入者を見張る櫓としての機能。