アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

「これまでの科学的知見から」?

2014年05月20日 | 生活
ほんとはこういう記事を書くのはシュミじゃないのですが、今とても気になっているので書きます。

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最初見たのはMixiニュース(時事通信社)で、
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東京電力福島第1原発事故を受け、福島県が当時18歳以下の子どもだった人を対象に実施している甲状腺検査で3月末現在、50人が甲状腺がんと確定したことが19日、分かった。前回発表(2013年12月末時点)から17人増加した。また、がんの疑いがあるとされたのは39人だった。

 福島市で同日開かれた有識者による「県民健康調査」検討委員会で県が明らかにした。検討委は原発事故との関係について、「これまでの知見からは、因果関係があるとは考えにくい」と説明している。
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これだけ。それって、50人ってのが多いのか少ないのか、それを見るためにまず必要な分母すら書いてないってんだからひどい記事だね。

それで、ほかの新聞(たとえば毎日新聞)を見に行くと、さすがに分母がわかって、「約30万」だそうだけれども、それが相場より多いんだか少ないんだか、知らないとさっぱりわからないことに変わりはない。

それで、ちょちょっとぐぐってみると、
チェルノブイリ原発事故と小児の甲状腺がん(日本臨床検査薬協会)
というのが載ってた。これによると「一般に小児の甲状腺がんの発生は100万人当たり1~3人といわれていますが、原発事故の2~3年後から急な増加が見られます。」えぇー、100万人当たりって、そりゃー、30万人中50人じゃどうするのよ。

というか、「急な増加が見られます」のチェルノブイリグラフよりさらに多いじゃないですか(と、直接比べていいのかどうかはわからないけど、とにかくただごとではない)。

でも毎日新聞の記事だと、「同検討会は「年齢や居住地による相関関係がみられず、チェルノブイリ事故では4、5年後の増加が確認されていることから、被ばくの影響とは考えにくい」との見解を示した。」というんだけど、この見解とやらの根拠がさっぱり理解できない。特に後半部分は、チェルノブイリでは4,5年後がピークだったかもしれないけど、2,3年後から急に増加してたんだし、だから今、「急な増加」してるから「被ばくの影響とは考えにくい」とはならない。前半については知らないけど(中身のデータが出されてないんだからわかるはずがない)。

それで、もう少し詳しく載ってるところはないのかと思って調べたけど、朝日とかも似た程度。原発が相当嫌いらしくていつもしつこく追いかけている東京新聞ですらこれくらいしか載ってない。不思議なことに、東京新聞だけ他紙より一日早く報じているんだけど、その後続の記事は見当たらない。

一番詳しかったのは福島民報だけど、これでいろいろと詳しくなった分、ちっとも「大丈夫」感は漂ってなくて、見出し
「放射線影響考えにくい 甲状腺がん50人確定で県民健康調査検討委」
の虚勢がむなしい。

> 検討委の星北斗座長(県医師会常任理事)は「これまでの科学的知見から、現時点では
> 放射線の影響は考えにくい」との見解をあらためて示した。

その「知見」の中身が知りたい…探したけどでてこない

この発生率はたいしたことない(誤差!!)という意味なのか、
放射線の影響ではないことがわかるという意味なのか、
それ以外の原因によるものだということがわかるという意味なのか

気になって眠れな~い(ねるけど)

もっと気になるのは…

こんなインパクトのある数字(←大本営発表でも)が出ているのに、
ほとんど誰も騒いでないことです。

騒いでなくて、「放射線影響考えにくい」という見解だけおとなしく載せて、ツッコミなし。
これからの成り行き注目です。

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コメント (3)
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