カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

作品その72・先客万来

2018-11-07 20:42:25 | 見習い錬金術師の作品
たかあきは『土塊』と『まがい火鼠の毛皮』を材料に『太古の発光桜』を錬成しました。用途は秘密です。

 師匠が作った発光桜は秋に咲くのでちょうど花盛りの頃、師匠が留守の間に季節外れの花見でもしようかと用意をしていたら根切り屋が湧いてお弁当を貪りつつこの花いくらだと尋ねてきたので、絡繰り犬に頼んでお引き取り願ったら今度は以前訪ねてきた師匠の親戚だという少女が暫く厄介になると居座った。
 僕が一体何をしたというんだ。
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骨董品に関する物語・指ロザリオ

2018-11-07 18:42:01 | 突発お題

 何度練習してもうまく歌えず聖歌隊の皆に迷惑をかけたと落ち込む僕に、神父様は指輪型のロザリオを指にはめ、ゆっくりと回して見せてくれながら、神への祈りは何度でも繰り返されますが、それは元の場所に戻ったのではなく祈りの分だけ高みに上ったことを意味します、いずれにしろ、人間が神の国に至る方法はそれだけしかないのですと仰った。
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