たかあきは西域の僻地に辿り着きました。名所は城址公園、名物は飴菓子だそうです。
あらかじめ聞かされてはいたが目的地は見渡す限りの草原が広がるばかりで、少し前まで沢山の天幕が並んでいたとは思えない。山羊の乳で作られたという飴を口に含んだまま案内人が轡を取る小柄で逞しい馬に跨って思うのは、季節によって王都を含む居住地を移動する草原の民の厳しい生活についてだった。
あらかじめ聞かされてはいたが目的地は見渡す限りの草原が広がるばかりで、少し前まで沢山の天幕が並んでいたとは思えない。山羊の乳で作られたという飴を口に含んだまま案内人が轡を取る小柄で逞しい馬に跨って思うのは、季節によって王都を含む居住地を移動する草原の民の厳しい生活についてだった。