資産家の家に生まれた従兄が異常なほど骨董蒐集に拘る様になったのは家族五人を事故で亡くしてからだ。従兄の骨董趣味に対して口さがない親戚もいるが、葬式が終わった家で砕け散った六客のカップを前にハンプティダンプティの詩を繰り返し呟いていた奴の姿は俺だけが知っている。
資産家の家に生まれた従兄が異常なほど骨董蒐集に拘る様になったのは家族五人を事故で亡くしてからだ。従兄の骨董趣味に対して口さがない親戚もいるが、葬式が終わった家で砕け散った六客のカップを前にハンプティダンプティの詩を繰り返し呟いていた奴の姿は俺だけが知っている。