カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

旅路その66・邪神に非ず(多分)

2019-09-09 21:07:39 | 旅人の記録
たかあきは真昼の荘園に辿り着きました。名所は神殿、名物は貝料理だそうです。
 
 自前の荘園で暮らしている叔父が祀る神殿は太古の書物から見付けたという異形の神を独自に祀ったものだが、何故か遠方からも巡礼者が絶えない。おかげで神殿の通りは巡礼者を当て込んだ土産物屋や屋台などで溢れ返り、領主一族秘伝の黒いソースをかけた焼き貝の香ばしい香りが辺り一面に漂っている。
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骨董品に関する物語・真紅のベルベットの祈祷書

2019-09-09 20:14:01 | 突発お題

 少女の持つ祈祷書は塗装が剥げ表紙が取れかかっていたので、少女の父親は誕生日に立派な祈祷書を贈った。少女は喜んでみせたが相変わらず祈祷書は古いままで父親にその理由を尋ねられると、だって勿体ないし、普段使いってそういうものでしょうと言われて頭を抱えることになった。
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