最高気温29、1度。
「泥と汗にまみれたカラダを早く洗いたい!泥まみれの服も洗いたい!」
20時の断水解除が待ち遠しい・・・。
電気は17時30分頃、約17時間振りに復活しました。
それにしても・・・・。昨夜は、わが身に迫りくる大増水に心の底から恐怖を感じてました。
昨夜21時頃。泥水が我が家の2階(住居部分)を浸すまで、あと2メーター。
「うわわっ・・」
1階艇庫のマイバイクは、もう水に浸かってしまった・・・。なんてこった。
そして、2階に上げきれなかった残りの荷物も・・・。僕の背中に悪寒がはしりました。
最悪の事態にそなえ登山ザックに荷物をまとめてると隣人が、
「一緒に上の岡本さん家に避難しよう。他の人達も避難してるよ」とさそってくれました。
「すぐ行きます」とこたえた僕は、荷物をつくり終えてから岡本さんの家へ。
だ・け・ど・あきらめがわるい僕は、岡本さん家の玄関先で
「もう少し、様子を見て最後の最後に避難させて下さい」と言ってきびすを返しました。
また家に戻った僕は、ベランダから足元の暗い水面をにらんだ。
予報では、23時には四万十も暴風圏を出るのだけど・・・。
しかし、風雨はいぜん激しく猛り狂い僕のココロをくじきにくる。
そして、ふいに部屋の灯りが消えた。断続的に停電しはじめたのです。
「フ××ク!」。ライトを手元に登山ザックの荷物を最終確認。
「ここまでか・・・。覚悟を決めねば、ならないか。チクショウ!チクショウ!」
ココロに、悔しさ、無念さ、がつぎつぎにあふれました。
22時過ぎ。ようやく雨の勢いが少しづつ弱くなってきました。
「頼む!このまま、もう止んでくれ!」
願いが届いたのか?風は相変わらず強いけど、雨足は弱くなってきた。
「ふーっ、よしよし。もう、降るなよ、お願い!」
増水もようやく止まりだしました。
泥水は、2階の住居のベランダまで、あと1、5メーターに迫っていました。
「やれやれ・・・」
夜中。
泥水が少しづつ引き出すと、僕はライト片手にカヤックに乗りこみました。
お尻の下は我が家の庭。うーん、それはそれは、とても奇妙な体験です。
カヤックに乗り、1階の倉庫から流れだした道具類を回収。
夜明け前、雑然と荷物がちらかった部屋で泥にまみれたまま眠りに落ちました。
翌7日早朝。
まだ泥水が残る中、泥にまみれつつ近所の様子を見にいってきました。
多数の家、そして学校や郵便局までもが泥水に浸かっていた。
あらためてその惨状にビックリです(通常の増水では、学校や郵便局が浸かる事はありえない)。
国道は流木の塊にふさがれていて、あちこちで通行止め。
「タイヘンな事になった・・・」
四万十市全体では300棟以上が床上、床下浸水となりました。
建物の大きな被害も30件程あるらしい。
わが村(川登)付近では、平水より15メーター程水位が上がりました。
これは実に42年振りの大増水なのだそうです。
泥掃除と荷物の片付けに取りかかかった。
スコップで泥をすくい、庭や道に散乱したゴミを道端に集めました。
電気と水がまだ復旧しないので、なかなかはかどらず・・・。
人の暮らしと川が元に戻るまでは、まだ相当な時間がかかりそうです。
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