4月27日、東京・大田区総合体育館
【WBA世界スーパーフェザー級王座統一戦】
スーパー王者の内山高志(36才/ワタナベ)が
暫定王者で同級1位のジェスレル・コラレス(24才
パナマ)に2回2分59秒KO負け。
12度目の防衛に失敗。
勝てば日本記録の13連続防衛に王手が掛かる一戦。
※現在の記録保持者は元WBA世界ライトフライ級
王者の具志堅用高さん
さらには海外進出の前段階ともいえる試合だったが、
この敗戦で一気に霧散してしまった。
内山陣営は当初、悲願の海外進出へ向けて無敗の
元WBA世界フェザー級スーパー王者ウォータース
(ジャマイカ)と交渉していたが、難航。
さらにWBAからはスーパーフェザー級正規王者の
フォルトゥナ(ドミニカ共和国)との統一戦が指令
された。
ところがフォルトゥナとの交渉も上手くいかず。
※WBA指令試合なのに・・・
結局は暫定王者のコラレスに対戦相手が変わったと
いう経緯がある。
さすがの内山も珍しく「モチベーションが下がった」と
吐露したが、気を取り直して練習に集中。
彼なら心に隙なく戦ってくれるだろうと思ったのだが、
リング上では裏目裏目の展開となった・・・。
私がコラレスに抱いたイメージは「仮想フォルトゥナ」。
やや重心を後ろに置きながら、ラテンのリズムを刻み、
頭を遠い位置にキープしつつ、自分が打つ時は素早い
踏み込みを見せる。
そんな、やり辛い相手。
技巧を感じさせつつもワイルドに当てた後の畳み掛けは
迫力あり。
連打に押された相手が打ち返すパンチより先に届かせる、
思い切りよいブローも要注意・・・と。
もっとも内山なら落ち着いて対応し、強打で相手戦力を
削り、終盤にボディアッパーから顔面で仕留めてくれる
だろうと思っていたのだが。
今回の結果は「もし内山がフォルトゥナと戦った場合」
考えられる最悪のパターンとも言えた。
立ち上がりから大きなパンチを振ってきた相手に手こずり、
初回終盤には素早いパンチを被弾して防戦に回る。
※ややダメージあり
金子戦でダウンを喫った時は、こういう状況から無理して
打ち返してカウンターを食ったパターンだが、今回は専守
徹底して初回を終えた。
じっくり落ち着いて様子を見ている筈の内山、どっしりと
構えてるのか?
しかし、相手スピードの前に鈍重に見える。
いや、これまでも内山はそういう相手にパンチを当てて倒して
きたではないか。
第2Rはペースを渡すまいと自からも手を出している。
そう思った瞬間、コラレスの左フックをカウンターで浴びて
内山が横転!
立とうとしたが、足がふらつき再度しりもちをついてしまう。
効いている!
これまでもダウンやそれに近いピンチを切り抜けてきた
内山だが、今回は厳しい。
ダメージは過去最大級だし、若い相手は勢いづいている!
立ったが相手追撃の勢いに押されるように2度目のダウン。
しがみついた状態だったから際どかったが、レフェリーに
10秒近い猶予を与えてもらった形だ。
再開直後をなんとか凌ぎ、時にパンチを振るった内山だったが、
相手の勢いは止まらず。
最後は身体ごと伸び上がってくるようなパンチが飛んできて
ダメージの残る内山は、これに反応できず万事休す。
1ラウンドで3度ノックダウンすれば自動的にKO負けという
WBAルールで無念の敗戦となった。
タイムは2分59秒。
解説の竹原慎二氏が「打ち返さずに守っていれば」と呟く、
痛恨の攻防だった。
※初回でポイントを奪われたとき次のラウンドに行くのは
「以降のラウンドでペースを渡さない」ため必要な事。
「ダウンしたあと少し回復したら打ち返す」と言うのも、
ある意味セオリー。
しかし、それが全て裏目に回ってしまった・・・。
ジャブで距離を掴む前に相手の予測不能のパンチが飛んできた。
そんな印象。
左構えの選手に右ダブルを突く、その隙間で打ち込まれた左は
見えておらず、事実上は最初のダウンで決着がついてしまった。
柴田国明vsアルフレド・エスカレラ戦を思い出す、「有利と
言われた王者が序盤で倒された陥落試合。
敗戦直後のインタビューでは「結果がすべて」と言いつつ
何が何だか分かっていない様子でもあった内山。
※私自身もそんな感じです・・・。
「ボクシングは何が起こるか分からない」それを体現したような
試合だった。
【WBA世界スーパーフェザー級王座統一戦】
スーパー王者の内山高志(36才/ワタナベ)が
暫定王者で同級1位のジェスレル・コラレス(24才
パナマ)に2回2分59秒KO負け。
12度目の防衛に失敗。
勝てば日本記録の13連続防衛に王手が掛かる一戦。
※現在の記録保持者は元WBA世界ライトフライ級
王者の具志堅用高さん
さらには海外進出の前段階ともいえる試合だったが、
この敗戦で一気に霧散してしまった。
内山陣営は当初、悲願の海外進出へ向けて無敗の
元WBA世界フェザー級スーパー王者ウォータース
(ジャマイカ)と交渉していたが、難航。
さらにWBAからはスーパーフェザー級正規王者の
フォルトゥナ(ドミニカ共和国)との統一戦が指令
された。
ところがフォルトゥナとの交渉も上手くいかず。
※WBA指令試合なのに・・・
結局は暫定王者のコラレスに対戦相手が変わったと
いう経緯がある。
さすがの内山も珍しく「モチベーションが下がった」と
吐露したが、気を取り直して練習に集中。
彼なら心に隙なく戦ってくれるだろうと思ったのだが、
リング上では裏目裏目の展開となった・・・。
私がコラレスに抱いたイメージは「仮想フォルトゥナ」。
やや重心を後ろに置きながら、ラテンのリズムを刻み、
頭を遠い位置にキープしつつ、自分が打つ時は素早い
踏み込みを見せる。
そんな、やり辛い相手。
技巧を感じさせつつもワイルドに当てた後の畳み掛けは
迫力あり。
連打に押された相手が打ち返すパンチより先に届かせる、
思い切りよいブローも要注意・・・と。
もっとも内山なら落ち着いて対応し、強打で相手戦力を
削り、終盤にボディアッパーから顔面で仕留めてくれる
だろうと思っていたのだが。
今回の結果は「もし内山がフォルトゥナと戦った場合」
考えられる最悪のパターンとも言えた。
立ち上がりから大きなパンチを振ってきた相手に手こずり、
初回終盤には素早いパンチを被弾して防戦に回る。
※ややダメージあり
金子戦でダウンを喫った時は、こういう状況から無理して
打ち返してカウンターを食ったパターンだが、今回は専守
徹底して初回を終えた。
じっくり落ち着いて様子を見ている筈の内山、どっしりと
構えてるのか?
しかし、相手スピードの前に鈍重に見える。
いや、これまでも内山はそういう相手にパンチを当てて倒して
きたではないか。
第2Rはペースを渡すまいと自からも手を出している。
そう思った瞬間、コラレスの左フックをカウンターで浴びて
内山が横転!
立とうとしたが、足がふらつき再度しりもちをついてしまう。
効いている!
これまでもダウンやそれに近いピンチを切り抜けてきた
内山だが、今回は厳しい。
ダメージは過去最大級だし、若い相手は勢いづいている!
立ったが相手追撃の勢いに押されるように2度目のダウン。
しがみついた状態だったから際どかったが、レフェリーに
10秒近い猶予を与えてもらった形だ。
再開直後をなんとか凌ぎ、時にパンチを振るった内山だったが、
相手の勢いは止まらず。
最後は身体ごと伸び上がってくるようなパンチが飛んできて
ダメージの残る内山は、これに反応できず万事休す。
1ラウンドで3度ノックダウンすれば自動的にKO負けという
WBAルールで無念の敗戦となった。
タイムは2分59秒。
解説の竹原慎二氏が「打ち返さずに守っていれば」と呟く、
痛恨の攻防だった。
※初回でポイントを奪われたとき次のラウンドに行くのは
「以降のラウンドでペースを渡さない」ため必要な事。
「ダウンしたあと少し回復したら打ち返す」と言うのも、
ある意味セオリー。
しかし、それが全て裏目に回ってしまった・・・。
ジャブで距離を掴む前に相手の予測不能のパンチが飛んできた。
そんな印象。
左構えの選手に右ダブルを突く、その隙間で打ち込まれた左は
見えておらず、事実上は最初のダウンで決着がついてしまった。
柴田国明vsアルフレド・エスカレラ戦を思い出す、「有利と
言われた王者が序盤で倒された陥落試合。
敗戦直後のインタビューでは「結果がすべて」と言いつつ
何が何だか分かっていない様子でもあった内山。
※私自身もそんな感じです・・・。
「ボクシングは何が起こるか分からない」それを体現したような
試合だった。