あるBOX(改)

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「SPORTSウォッチャー」内山世界戦コーナー

2016年04月30日 | ボクシング
試合後日に放送された「SPORTSウォッチャー」だが。
内山防衛戦特集として密着取材が成されていた。

当初の特集趣旨は、具志堅のV13に向けて内山が勝利することを
前提としてたのは明らか。
しかし、衝撃の敗戦となって一気に趣旨が変ってしまうという、
真剣勝負を扱う難しさをヒシヒシと感じる内容になっていた。

それでも試合を放送する局として内山を追ってきたテレビ東京は
試合発表の会見で「いつもの晴れ晴れとした表情よりトーン・
ダウンした内山の表情」を捉えていたし、試合前の状況も詳細まで
分かって興味深かった。

(試合日にも紹介されたが)コラレスは最初の計量で400gを
オーバー。
サウナで落とした後は仮面で登場、それでも2度目の計量でクリア
出来ず、仮面どころか全裸でパスした光景が紹介されていた。

これも内山が勝てば椿事で済んだろうが、結果が出た後の表現は
変ってくる。
「(挑戦者の)破天荒な振る舞いに空気は揺れ続ける」・・・と。

試合当日の控室でコラレスのサイドマンが執拗に内山のバンデージ
巻きをチェックし、立会時間以外に入室して内山のミット打ちを
覗きに来るなどの陽動行為(?)も細かく捕らえてあった。

試合後、内山は「この揺さぶり行為」も影響は無かったと言ったが。
私は、ロイヤル小林がウィルフレド・ゴメス戦の試合前にバンデージ
クレームを受けて何度も巻き直しを強いられ「カッカした」という
エピソードを思い出した。

※世界戦初試合でもないのに初回リキんで大振りする小林を不思議に
 思ったが、後にそのエピソードを読んで「そうだったのか」と、
 思ったものです。
 内山は平静な表情で戦っているように見えましたが・・・。



試合のシーン、改めて見ると最初のダウン後は「逃げるか攻めるか」
中途半端なように感じるな。

勢いよく攻めてくる相手に下がって躱すのも危険だし、
組み付いても少しの隙間からパンチを突き上げてきただろうし。

反撃しようとしても足とバランス感覚の戻り具合によっては逆に
打ち負ける可能性も高い。

あのタイプを相手にしてダウン後のエスケープは難しい。
徹底的にホールドするか大きく足を使いまくるしかなかったって
事かな・・・。

帰宅する前王者のタクシーに同乗して取材を続けたのもテレ東ゆえ。
内山は独り言のように「作戦まちがえたかな」と呟いた。
トレーナーも現実が受け入れられない様子・・・。

(この番組に登場する事は殆ど無かったが)渡辺会長もスポ紙の
取材に「作戦ミス。こっちから打ち合うなと、しつこく言って
おくべきだった。周囲におごり、慢心が出たのかも。危機感を
持ってやるべきだった」とコメントしている・・・。

スポーツ総合番組「SPORTSウォッチャー」。
今回は具志堅用高さんもゲスト参加されてたが、具志堅さんは
21才で世界王座奪取し25才で引退された。

ラストファイトのフローレス戦は最後メッタ打ちでタオル投入の
ストップ負け。

それ以前にJフライ級の防衛記録を樹立してバーンアウト状態
だったし、世界戦の連戦で消耗も激しかった。
※本人はV12で引退を希望していたが周囲がそれを許さなかった。
 驚異的な視聴率を叩き出すドル箱だったし・・・。

一方、内山は36才ながら、引退時の具志堅さんよりボクサー年齢は
若いと言えるでしょう。

渡辺会長の「長期休養」指示も、長期政権で疲れたであろう前王者を
労わる気持ちと共に、コラレスの次戦結果が出るまで交渉テープルも
準備できない事を表しているのではないか。

「休養」と言いつつ、何もしなければボクサーの身体は錆びる。
試合に臨むべく鍛えてきた内山が、それが無い状態で身体を
維持する事が出来るか?

ファンとしてはモヤモヤする日々が続きそうだ。

個人的には、本人の意思とは別の「リング外での事柄」で
選手の去就が決まる事は避けてほしいと思います。

王座陥落の内山高志、長期休養へ

2016年04月30日 | ボクシング
プロ・ボクシングの前WBA世界スーパーフェザー級王者・
内山高志(36才/ワタナベ)が、一夜明けてコメントを発表。

進退は保留のまま長期休養することになった。

暫定王者ジェスレル・コラレス(24才/パナマ)に2回で
KO負けし、12度目の防衛に失敗した内山だが。
ワタナベジムの渡辺均会長は、本人に決断を任せるとして、
再起の場合は(オプションを保持する)コラレスとの再戦を
目指すという。

TVの特集コーナーでも
「一夜明けて悔しさがこみ上げてた。コラレスとやりたい」と
答えた内山。

ただし、WBAはスーパーフェザー級の正規王者フォルトゥナ
(ドミニカ共和国)との統一戦を指示するとみられている。
コラレスが敗れるとオプションは消滅するだけに、その結果に
よっては去就にまで影響が現われるだろう。

勢いあるコラレスが勝てば内山に再戦の可能性が出てくるが、
フォルトゥナが勝って世界戦の目が無くなれば・・・。



WBAが内山を「元スーパー王者」として評価し、再起戦=
即世界戦の道のりを作るのであれば、現役続行の可能性もあると
思うが、その辺りは余りにも流動的だ・・・。

個人的には「早い回で終わったゆえ」ダメージの蓄積もなく、
減量による消耗も見られない内山なら現役続行は可能だと思う。

このまま悔いを残したまま引退するくらいなら、しっかりと
「決着」をつけ、納得していって欲しい。

コラレス戦の敗因が何だったのか。
「モチベーション低下」だったのか?
「年齢的なパフォーマンス低下」だったのか?
「そもそも相性が悪かった」のか?

正直、再戦しないと分からない部分が多い。
再戦しても相手が「守る側の立場」としてガラッと戦術を変えて
くる可能性もある。

※初回からの奇襲ではなく、しっかりフットワークを使いながら
 頭部を遠い位置でキープし、時に踏み込んで強打するという
 ボクシング・・・。
 それで内山がダメージを受ければ、大胆に詰めを狙う。
 第1戦同様の結末が中盤以降にも作れるという事だ。

相手がフォルトゥナになっても、同様の攻め口で内山を煽って
くるだろう。
※または初回はジックリ相手を見る内山をラフな先制で浮き足
 立たせ、そのままペースを奪うボクシング。
 
どちらにしろ内山からすれば、スピード対策、変則対策が必須。
簡単にはいかないだろう。

それでも、今回の敗戦を「半ば呆気に取られた」者すべてに向け
※それは内山本人も含まれる
改めて証明を果たさなければならないのではないだろうか?

私はそう思うのです。