
国宝社
所在地:文京区 小石川3-36
建設年:1956(昭和31)
構造/階数:RC/4F
備考 :2008.3〜2009.11に解体
Photo 1998.6.8
国宝社は1919(大正8)年に創業した製本会社。この建物は1956(昭和31)年に小石川工場として建てられたものだったようだ。しかしGoogle Street Viewでみると、2009年11月時点で既に解体されており、現在、同所は村中医療器東京支店となっている。
窓が横に連続(横連窓)して外光を多く取り入れていたり、コーナー部分が丸められているあたり、モダニズムの工場デザインをかなり意識した建物だったのではないかと思う。戦後の建物でもあり、あまり話題にはなっていなかったのだろうが、ちょっと印象的な工場建築だった。
いつも参考にしている「ぼくの近代建築コレクション」内の記事、「国宝社小石川工場」には2007年2月の写真があるが、この写真では「株式会社ヤマシタ第二工場」という看板が見て取れる。
この株式会社ヤマシタは近くの小石川3-36-6に本社がある印刷会社のようで、現在は第二工場が小石川3-38-12にある。同社のサイトでは「2008年3月に第二工場移転」とあるので、写真の工場建物は2008〜09年に解体されたようだ。
ところで、現在のヤマシタ第二工場の場所は、現在の国宝社の本社の所在地でもあり、Google Mapでも「(株)國寶社ビル」と記されている。両者のサイトには相互の関係は書かれていないようだが、印刷と製本という同種の事業でもあるので、昔から相互にかなり関係のある会社だったのではないかと思われる。
国宝社小石川工場/小石川3丁目 - ぼくの近代建築コレクション
Tokyo Lost Architecture
#失われた建物 文京区 #オフィス #工場