都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

日本ワックスマン財団

2022-05-20 | 新宿区  
日本ワックスマン財団
所在地:新宿区 大京町30
構造・階数:CB・1
建設年:1958(昭和33)
解体年:2015.4〜16.2(平成27〜28)
Photo 2010.11.27

 慶応大学病院の施設群の間にこじんまりとあった平屋の建物。隣接する建物群の多くは戦前のもので様式的デザインだったが、この建物はモダニズムで南側全面がガラス窓。一方で東側は玄関以外は全て壁という作りだった。

 日本ワックスマン財団は1957(昭和32)年設立だが、同財団のサイトにはこの建物の情報は見当たらない。しかし、慶應義塾百年史に以下の記述と写真があった。

 『昭和33(1958)年10月には日本ワックスマン財団事務所が竣工し、翌年1月19日に同財団から義塾に寄贈された。予防歯科医学研究所跡に建てられたコンクリートブロック造平屋建18坪の建物で、これはストレプトマイシンの発見者ワックスマンの篤志によって、同薬品の製造特許料の一部を毎年わが国における医学研究および奨学助成資金として寄付されるにあたり、その運営機関として設けられたものである。』

 上記のようなわけで、この建物は最初から日本ワックスマン財団のために建てられ、慶応大学に寄贈された小さな建物だった。なお、現在、同財団は東側の大学病院内に事務所を置いている。

日本ワックスマン財団 Dr Selman A. Waksman
慶應義塾百年史: 下巻

Tokyo Lost Architecture
#失われた建物 新宿区  #研究所  #オフィス  #モダニズム 
コメント
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