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中埜酢店 半田第三工場(右)
所在地:半田市 荒古町1丁目
構造・階数:木・2
解体年:2013(平成25)
備考 :奥は半田第二工場
Photo 1994.9.11
半田市内、十ヶ川(半田運河)の川沿いには中埜酢店(ミツカン酢)の工場が建ち並んでいる。事前知識を特に入れず半田市内を車で走っていて、博物館があることに気づいて街道から川の側へ曲がってみたら、いきなり大きな蔵が建ち並ぶ一角に入り込んでしまい驚愕したのだった。
昔はここから荷を揚げたり出荷していたのだろう。川から引き込んだ堀割沿いに大きな倉庫が建ち並んでいる。それらのほとんどの壁は真っ黒。黒光りした倉庫群がこのエリアの風景を印象的なものにしている。
奥:半田第二工場 右:半田第三工場 左の水面は十ヶ川西側の堀割
造り酒屋などでも大きな蔵はあるが、こんなに大きな蔵が建ち並ぶ景色は少ない。野田のキッコーマン醤油など、全国規模の会社ならではの景観なのかもしれない。
十ヶ川沿いの倉庫景観。
奥は萬三商店、ミツカンマークの左側の建物は加周木材・日本木槽木管
黒い板壁に白で大きくミツカンのマークが描かれているのが印象的だ。社名を書かずともこのマークがあるだけでミツカン酢の工場であることがはっきり分かる。
基礎部分には煉瓦が積まれている。蔵の多くは明治・大正期に造られたもののようだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/4b/2cf42887b6c829e1fa496ffbc4a11324.jpg)
黒い板壁なのは潮風から壁を守るためにコールタールが塗られているからだそうだ。上の方は押縁下見板張り、下部は焼板の縦板嵌めで共にコールタールが塗られている。
前項の中埜酢店旧本店と同様、一連の建物群は本社地区の再整備プロジェクト計画に伴い建て替えられた。第三工場跡に新築されたのは中間実験棟という施設だそうで、太陽温熱水パネルなども備えた現代的な建物。かつての建物は西に開いたコの字型平面をしていたが、現在は南側の一辺のないL字型建物となっている。だが、十ヶ川沿いや引き込みの堀割沿い側の外観はかつてのものと似たデザインにされている。
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