パムッカレ(トルコ語で「綿の城」の意)の幾重にも
石灰棚が重なる斜面は、壮大で幻想的です。
長い年月をかけて白く結晶化し、高さ100mにも及ぶ
この景観を作り上げ、今も形を少しずつ変えているそうです。
石灰棚を望む丘の上に、温泉保養地として
ビザンティン時代まで栄えた
ヒエラポリス(聖なる都市)の遺跡が残っています。
紀元前190年頃、ベルガモン王
エウメネス2世によって建設された都市で、
王の死後はローマ帝国の直接支配地となりました。
現存するのは、主にローマ時代の遺構で、
城壁に囲まれた都市の中心にアポロン神殿跡があります。
その近くに「プルトニウム」と呼ばれる洞窟があり、
昔は、ここから有毒ガスが出ていたとか…
ローマ劇場、ローマ式浴場などが点在、
出土品を納めたヒエラポリス博物館などがあります。
ローマ式浴場にはかつてドームがかかっていたようです。
医療、宗教、芸術の中心地として栄えたヒエラポリスは、
聖なる古代都市ローマ帝国の温泉保養地だったのです。
世界複合遺産 1988年登録
トルコ
訪問日 2011.8.2