米軍機訓練で乳児けが 江差の民家窓割れる

‘06/12/05の朝刊記事から


米軍機訓練で乳児けが　江差の民家窓割れる
昨年9月道など発表せず　97年以降他にも4件

【江差】昨年9月、檜山管内江差町で、飛行訓練中の米軍F16戦闘機（青森県・三沢基地所属）の衝撃波により民家のガラス戸が割れ、破片が室内で寝ていた生後３カ月の男の乳児の顔に当たり、約1週間の切り傷を負わせていたことが4日、分かった。
また、過去5年間に民家などのガラス破損事故は他に4件あり、いずれも未発表だったことも明らかになり、米軍機による損害が毎年のように繰り返されている実態が浮き彫りになった。

在日米軍再編に伴うF15戦闘機訓練の空自千歳基地移転は確実視されており、それが実現すれば、こうした被害はさらに広がる恐れが強いとみられている。

道によると、過去10年間で、米軍機によるトラブルにより道内でけが人が出たのは初めて。
今回の事故後、駐札幌米国総領事は江差町を訪れて家族に謝罪し、日米地位協定に基づいて札幌防衛施設局が乳児の家族に賠償金を支払った。

宮崎談合 県土木事務所長を逮捕

‘06/12/05の朝刊記事から


宮崎談合　県土木事務所長を逮捕
「上層部の指示と認識」

宮崎県の官製談合事件で、橋梁設計業務の談合に関与したとして、県警捜査二課は4日、競争入札妨害容疑で、新たに県高岡土木事務所長の長峰清雄容疑者（58）を逮捕した。
調べに対し、同容疑者は容疑を認めた上で「上層部の指示と認識している」と供述。
この工事では既に県環境森林部長の税所篤三郎容疑者（58）が逮捕されており、一連の談合事件の逮捕者は、県幹部6人を含む14人になった。

日豪EPA 交渉入りきょう決定

‘06/12/05の朝刊記事から


日豪EPA　交渉入りきょう決定
政府、重要品目も対象に

日本、オーストラリア両政府は4日、経済連携協定（EPA）交渉の原則などを定めた文書（共同研究報告）をまとめた。
コメ、小麦、砂糖など「重要品目については関税撤廃からの除外は明記されず、除外を主張する権利を確認するにとどまった。
政府は5日朝、関係閣僚会議を開いて報告書を了承し、事実上、本交渉入りを決める。

安倍晋三首相はフィリピンでの東アジアサミットに合わせて12日に行う日豪首脳会談で、交渉入りに合意する見通し。

報告書は「（交渉では）あらゆる品目と課題が取り上げられる」とし、重要品目も関税撤廃の対象となることを容認。
新たに「段階的削減」の文言を加え「『段階的削減』のみならず『除外』および『再協議』を含め、すべての柔軟性の選択肢が用いられる」とした。

「段階的削除」は、関税撤廃までの期間を長く取るものだが、最終的には撤廃される。
日本側の「除外」「再協議」の文言盛り込み要求を認める代わりに、オーストラリアの主張で盛り込まれた。

報告書の合意を受けて自民党は4日、農林水産部貿易調査会を開き、本交渉入りを容認。
重要品目が除外、再協議の対象となるよう交渉に全力を注ぐことや、場合によっては交渉中断も決断することを政府に求める決議を採択した。
記者会見した大島理森会長は「重要品目除外はまだ担保されていない。決議が政府、与党一体の認識となるよう努力したい」と述べた。

日豪EPAは農業への打撃が懸念される一方、オーストラリアとの政治的連携強化や、エネルギー安定輸入につながるとして経済界を中心に早期締結を求める声が強い。