'07/10/01の朝刊記事から
力士急死 暴行 親方が口止め
介抱、搬送指示せず
大相撲の時津風部屋の時泰山=当時(17)、本名斉藤俊さん=が急死した問題で、死亡の直前、時津風親方が、しごいた兄弟子らを遠ざけ、斉藤さんと2人きりになりながら介抱せず、病院への搬送もすぐに指示しなかったことが30日、関係者の話で分かった。
死亡後には、金属バットによる暴行を警察に話さないよう兄弟子らに口止めしていたことも判明。
愛知県警は立件に向けて最終的な詰めの捜査を進めている。
県警や複数の関係者によると、6月26日午前10時ごろ、愛知県犬山市の時津風部屋で朝稽古が終了。
親方の指示で4、5人の兄弟子が残され、斉藤さんとのぶつかりげいこが始まった。
親方は土俵脇でしばらく様子を見た後、風呂や食事のため宿舎に移動。
約1時間後に戻り、ぐったりした斉藤さんを見て、兄弟子らを遠ざけた。
約20分間、2人きりだったが、この間に斉藤さんを介抱するなど救護措置は行われなかった。
その後、親方の呼びつけで駆け付けた兄弟子らが意識がない斉藤さんを見つけた。
あざがはっきりと浮き出て体全体が土気色だったが、かすかに息はあったという。
親方の指示で水がかけられたが次第に体が冷たくなり、今度は温めようと風呂場に運び、湯をかけたが意識は戻らなかった。
この間、兄弟子たちが救急車を呼んだ方がいいのではとざわつき始めたが、親方はすぐに救急車を呼ぼうとしなかった。