’08/10/23付朝刊記事から
グルジアに200億円
日本政府支援 大使館も開設
【ブリュッセル22日共同】8月のロシアとの軍事衝突で大きな被害が出たグルジアの復興を支援するため、約70の国・国際機関が参加する初めての閣僚級の国際会議が22日、ブリュッセルで開かれ、日本政府は円借款を中心に最大2億ドル(約200億円)の支援を行うと表明した。
会議を主催した欧州連合(EU)の欧州委員会によると、参加国・機関などが表明した支援総額は45億5千万ドル(約4500億円)に上った。
フェレロワルトナー欧州委員は記者会見で「予想を超える規模の支援が集まり、グルジア国民への国際社会の連帯を証明した」と歓迎し、グルジアのグルゲニゼ首相は「心から感謝する」と述べた。
欧州委は5億ユーロ(約630億円)、米国は10億ドル(約1千億円)の拠出を表明した。
日本から出席した外務省の西村康稔政務官は「アジアと欧州の結節点に位置し、民主化を進めるグルジアは日本にとって重要な国だ」と指摘し、①グルジアの東西幹線道路建設に1億3千万ー1億9千万ドルの円借款②政府の財政支援などに千2百万ドルの無償支援を提供すると表明した。
また、グルジアに来年1月、大使館を開設すると明らかにした。
ロシアのグルジア侵攻を受けてEUが実施した現地調査によると、グルジア各地で道路や鉄道などが破壊され、約6万5千人とされる避難民の住宅や農場なども再建のめどが立っていない。