Kodak DC4800 ヴェトナム
'07/04/28の朝刊記事から
世界的チェロ奏者・指揮者
ロストロポービッチさん死去 80歳
【モスクワ27日藤盛一朗】ロシアの世界的チェロ奏者で指揮者のムスティスラフ・ロストロポービッチさんが27日、モスクワ市内の病院で死去した。
80歳だった。
昨年12月に入院し、肝臓癌の手術を受け、その後は入退院を繰り返していた。
旧ソ連時代の民主化の闘士としても知られ、23日に死去したエリツィン前大統領、ノーベル賞受賞の文学者ソルジェニーツィンさん、指揮者の小澤征爾さんらと親交を結んだ。
1927年、バクー(現アゼルバイジャンの首都)で生まれ、モスクワ音楽院でチェロと作曲を学んだ。
師でもあるショスタコービッチの2つのチェロ協奏曲などを初演。
67年からは指揮活動も始めた。
69年に反体制作家のソルジェニーツィンさんを擁護したことを理由に当局の圧力を受けるようになり、74年に出国。
78年に市民権を剥奪された。
91年のクーデター未遂事件では、フランスから一時帰国し、民主主義擁護のため、エリツィンさんとともに街頭に立った。
親日家として知られ、昨年12月に東京で新日本フィルを指揮してロシアに帰国後、健康が悪化した。