'08/11/15の朝刊記事から
スパイクタイヤ増税検討 モスクワ市長
かさむ道路補修費対策で
【モスクワ14日加藤雅毅】スパイクタイヤがアスファルト路面を削るために道路補修費がかさむとして、ロシア・モスクワ市のルシコフ市長がスパイクタイヤ利用者への増税検討を表明した。夏場のスパイク装着禁止も検討する。ただ、スパイクタイヤはドライバーに定着しており、市民の反発も予想される。
「スパイクタイヤを持っている人が税金を払うか、夏場の使用を禁止するかだ」。ルシコフ市長は、十一日の道路整備に関する会議で、二〇〇七年の同市の道路補修費が二百十億ルーブル(約七百三十億円)にも上り、新規の道路建設に支障をきたしているとの報告を受けて、利用が禁止されていないスパイクタイヤを「主犯」としてやり玉に挙げた。
同市の十月現在の自動車登録台数は約三百七十八万台。また、通勤などで市外から流入する車は一日につき三十万ー四十万台とみられる。冬場は八割の車がスパイクタイヤを装着。夏場もスパイクタイヤで通すドライバーは九万ー十万人に上るとの見方もある。
モスクワでは、粉じん問題など健康や環境面からのスパイク禁止論は盛り上がっていない。