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'07/09/11の朝刊記事から
パキスタン シャリフ元首相を再追放
野党反発、スト呼び掛け
【イスラマバード10日共同】パキスタン治安当局は10日、1999年のクーデターで失脚、国外追放され、滞在先のロンドンから同日帰国したシャリフ元首相をイスラマバード空港で逮捕、サウジアラビアに再び国外追放した。
パキスタン最高裁は8月、シャリフ氏の帰国を認める決定を出していた。
同氏率いる野党パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派は10日、追放を違法として最高裁に提訴。
同党とイスラム政党などは支持者らに、11日に全国的なストを実施するよう呼び掛けた。
10月中旬までに実施予定の大統領選で再選を目指すムシャラフ大統領は一層苦しい立場に立たされる虞がある。
核保有国であるパキスタンの政情が不安定化すれば、国際社会の懸念も強まりそう。
欧州連合欧州委員会の報道官は10日、パキスタン政府の対応を批判した。
サウジは、シャリフ氏が2000年に追放された際の受入国。
シャリフ氏は、クーデターを首謀し陸軍参謀長職を兼務するムシャラフ氏との対決姿勢を鮮明にし、年内に行われる予定の総選挙への参加を表明。
解任を図った最高裁長官が7月に復職を果たすなど、ムシャラフ氏の求心力が著しく低下する中、国民の人気が高まっていた。