11月26日は佐賀市文化会館でピアノ五重奏曲の演奏をした。佐賀市在住のピアニスト永田雅彦氏から依頼された話である。演奏会自体はベートーヴェンの第九をメインにしたものなので,我々は言わば前座,専ら時間の関係で,第2楽章と第4楽章のみというユニークな組み合わせであった。
会場で立ち往生したのは舞台である。第九のためのひな壇が組み立てられている関係で,通常の舞台の場所にはピアノを乗せるのがやっと。我々の場所はピットをせり上げたもので,反響板は無論かぶっていない。これでは弦楽器の音は床にかなり吸われてしまう。
しかし今回,全員男性弦楽器奏者であったことも幸いして,何とか客席には良いバランスで届いたようだった。最終的には充実したブラームスの響きになったように思われた。客席の反応もかなり良かった気がした。ヴィオラの藤木の御両親も長崎から聴きに来て下さったのも嬉しい話であった。
永田夫妻も大喜びで,私もようやく幸せな気分になり帰路についた次第である。佐賀では12月23日に一部放映されるそうなので,佐賀にいらっしゃる方は是非ご覧下さい。