「海は広いな 大きいな
月はのぼるし 日がしずむ」
月が昇るのを見ている人がいるのだろうか、とふと考えた。
新月では昇ったことがわからないから、わかるとしたら満月だ。
満月がじわじわと海面から姿を現すのを見たことがある人はいるのだろうか。
一般的に、結構上空に月が浮かんでいて、ああ今日は満月だな、とか、三日月だな、と思うのが大半なのではないかと思う。
一方、日が沈む光景は感動的で、これはわざわざでも見たいのが当然だろう。
しかし、海に日が沈むのを眺められるのは西海岸に限る。
日本であれば日本海側、ということになろう。(瀬戸内海に沈む夕陽を見ることができるのかどうかはわからない。)
それも海が北側に面している鳥取県等では、やはり見ることができない。
しかし、岬のように少しでも突きだしていたら、沈む夕陽を見ることはできる。
それができる都道府県は、
北海道、青森、秋田、山形、新潟、石川、福井、島根、山口、長崎、鹿児島、沖縄の12道県。
ひょっとしたら見える場所があるかもしれないのが、富山、京都、兵庫、鳥取、福岡、熊本の6府県。
この程度だ。月が昇って日が沈む、その両方を見られる海は、極めて限られた地域のはずだが、この歌を作った人は、そこをどう考えていたのだろうか。