今日のひとネタ

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南沙織ですって

2006年05月30日 | 昭和歌謡・アイドル歌謡

 デビュー35周年記念CD-BOXが出るとのこと。私はリアルタイムでファンだったので、一応語る資格はあるでしょう。ただ、所有してるレコードはというとEPが「潮風のメロディ」「早春の港」「ひとかけらの純情」「青春に恥じないように」「春の予感」、LPが「二十歳まえ」「シンシアストリート」「素顔のままで」、CDがベストアルバムと「シンシアストリート」という程度。そんなに多くないですね。

 今回はオリジナルアルバム21枚(だったかな?)が紙ジャケになってるとか。ちなみにディスク7が「二十歳まえ」、ディスク11の10曲目までが「シンシアストリート」、ディスク13が「素顔のままで」です。

 「二十歳まえ」については、ヒット曲がずらっと入ってるのでお買い得のように見えますが、実際は5曲がメドレーなので1コーラスずつしか聞けません。このアルバムでは「秋の午後」と「素顔の朝」がいいかな?

 で、注目は「シンシアストリート」。あれ最高ですよ。私なんかあれだけで仕事してますよ。(って、なんやそれ?) このアルバムは1975年8月に、金沢の観光会館でのコンサートの時に会場で買いました。(サインとかはついてなかったような気が)

 レコードのオビには「LAでレコーディングからカッティングまで…」と書いてありました。一緒に行った兄が「カッティングまで、というのが気に入った」と言うので、当時小学6年生だった私は「カッティングってなに?」と聞くと、兄は「…わからん。」ですと。知らんのやったら言いなはんな、と思ったものです。

 このアルバムはA面が日本語詞の曲、B面が英語詞の曲という構成になっており、作曲はすべて筒美京平。どちらのサイドもいいですが特にB面が秀逸です。いかにも海外録音という音で、当時の歌謡曲とは一線を画してますし。

 これは大人になってからCDでも購入したほどで、「CAN'T WAIT TO DREAM ABOUT YOU」とか「GET IT OFF-GET IT ON」などは本当に素晴らしいです。気になる方は是非聞いてみて下さい。

 さて、70年代アイドルおたくとしては彼女のアイドルとしての位置づけ、魅力などを語らなければならないのでしょうが、これがよくわかりません。そもそも「アイドル」と言っていいのかどうか。

 一般には「沖縄出身で英語をしゃべるアイドル」とか「清純派の代表」とか「しなやかな黒髪に小麦色の肌。歌は下手だが本当に可愛い。」とか「デビュー当時は下手の代表だったが“哀愁のページ”あたりから上手くなった。」とか、そういう風に語られるのが普通でしょう。たしかに「17才」とか聞くとレコードでも下手なんですが、ファーストアルバムに入ってる「ハローリバプール」とか聞くと「へ?これもデビュー当時なの?」と思って驚いてしまいます。

 おまけに久々に大ヒットしたのがポップスというよりもろ歌謡曲の「人恋しくて」だったので、歌手としての評価もどうにも定まりません。一生懸命聞いてたのが、中学に入るか入らないかという時期だった私としては世間一般で彼女がどのように受け入れられてるのかはわからなかったです。そういう意味でも特異なアイドルと言えるでしょう。

 ということで自分の好みだけで語りましょう。シングルで好きなのは「ともだち」「早春の港」「ひとかけらの純情」「夏の感情」などかなぁ。結構ポップだったり可憐な感じのが好きなんすよ。「哀愁のページ」は転機になった曲だし名曲だとは思いますが、あまり好きではありません。「色づく街」とか「人恋しくて」とかは歌謡曲臭いし湿っぽいしパス。

 で、全般を見渡すと「二十歳まえ」、「二十歳」、「二十歳の立場」、「二十歳ばなれ」と、まぁよくもこれだけハタチハタチと年齢ばかりを商売のネタにできるもんだというのがちょっと鼻につきます。名古屋かどっかのDJの人の「もうすぐ30」という歌がありましたが、あれの方が好感持てますね。(持てるのか?)

 今回の収録曲を眺めてると、どうにも洋楽カバーが魅力的に思えて仕方ありません。再評価のためにその辺聞いてみる事にチャレンジしたいとも思うですが、さすがに買えましぇん。やっぱりQ盤で出たときに初期のアルバムを買っておけばよかったですね。あとは今回のBOXにライブアルバムが入ってないのもペケ。30周年にもBOXが出てたようですし、40周年のBOXを待つべきでしょうか? そういえばユーミン作曲の「青春に恥じないように」も入ってないような気が…。