昨夜は都内に「松吉セッション」なるライブを見に行きました。松吉とはいえ松たか子と吉幾三のジョイントではありません。(当たり前じゃ) 松吉セッションの松とはトランペッターの松木隆裕さんで、吉とは元スペクトラムのスーパートロンボーンプレーヤー吉田俊之さん。
この二人のプレイヤーを中心にインストものをやるという企画ですが、他のメンバーは包国充(Sax)、斉藤"TAK"貴之(B)、岡本郭男(Ds)、モンゴル松尾(Kb)という顔ぶれ。包国さんはクリエイションにいたこともあってドラマ「ムー一族」のテーマ曲だった「暗闇のレオ」はお茶の間にも広く浸透していることでしょう。(最近はこのドラマでの生演奏シーンもYouTubeで見られるようですが)
吉田さんと包国さんはご存知ホーンスペクトラムでの共演が多いわけですが、このお二人が並んでステージに立ってる姿は前にも見たことがあります。あれは1985年1月の大阪厚生年金会館、新田一郎さんの「CASINO」というステージでした。(その時のホーンスペクトラムは新田さんとドンペイさんとの4名で最強最高のメンバー。)
今回のライブはというと、松木さん曰く「大きい音出さない。高い音出さない。」ということだそうで、ドラムの岡本さんもやたらと小さいセット。会場が高田馬場駅前のビルの地下で「え? こんなところにライブハウスが?」という場所だった関係もあるのでしょう。時折「苦情来てない?」と気にしてたり。
そういうわけで松木さんのMCもマイク無しの上にユルユル(笑)。爆音じゃなかったので耳の健康は保たれましたが、やたらとステージとの距離が近いので心臓に悪かったような…。
演奏曲は、フレディハバードやクルセイダーズなどから、松木さんの曲、斉藤さんの曲、吉田さんのスペクトラム時代の曲「エレガントレディ」、ドンペイさんの「Natural-E」からの曲、包国さんの編曲によるビートルズの「レディ・マドンナ」などなど。「エレガントレディ」はスペクトラムのアルバムではちょこっとしか聞けなかったので、今回フルヴァージョンで演奏されたのはファンにとっては大変ありがたかったです。また「Natural-E」の曲はレコードでも岡本さんが叩いているそうですが、ご本人まったく覚えていなかったとか…。
私はクルセイダーズも好きなので今回の演奏曲の数々は相当ヒットしました。ビートの利いたかっこいいテーマがあって、合間にそれぞれのソロが入る演奏というのは私の理想とするところでもあり「こういうのが聞きたかった」という感じであります。もちろん、凄腕のミュージシャン揃いの今回のメンバーならではの贅沢ということでもありますが。
そして第二部からスペシャルゲストが登場。なんと元スペクトラムの西慎嗣さん! 今回は鮮やかなグリーンでマッチングヘッドのNavigatorのストラトを抱えて、素晴らしい演奏を聞かせてくれました。歌手であれば一声出せば客席を魅了できる人がいいわけですが、ギタリストも一音弾いただけで「ああ、いい音」と思わせるのがプロです。西さんの場合はとにかくビブラートがすごいので、本当にいつまでも聞いてたいような感じ。今回はクルセイダーズの曲から始まって、いろいろと円熟のソロを聞かせてくれました。
私はReSPECTというスペクトラムのコピーバンドでギターを弾いているわけですから、「これは是非ご挨拶しておかねば!」と思い終演後に追っかけセットを持って(?)ステージへ。コピーバンドでギターを弾いてると言ったら、この日使ってたピックを下さいました。いい人です。もちろん写真の通りサインも貰ったのでこれは家宝にいたします。
なお、ご本人によるとスペクトラムで使ってた白いイーグルは回転装置ごとチャリティーに出したので、当時の衣装から何からと同様既に手元にはないそうです。ということはそれを買ったファンの人がいるわけで、どこかに眠ってるのでしょうね。どこのどなたかは存じませんが、私に譲ってくれないもんでしょうか。
ちなみに私の「追っかけセット」は、サインを貰うための色紙もしくはCD、サインペン、デジカメなどです。今回CDは西さんの新作とスペクトラム時代のソロアルバムの両方を持っていきましたが、紙ジャケ仕様の「NISHI」にサインをいただきました。こちらも今年再発になってますので、探していた人は是非お買い求め下さい。ヤフオクで旧盤を高値でつかまされないようにしましょう。
いただいたピックはESP製で西さんのオリジナルですが、なんと形が左右非対称。この辺の秘密も聞けばよかったですね。いやそれにしてもいい演奏を見せてもらいました。