今日のひとネタ

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B面もなかなか面白くて>石川ひとみ ゴールデンアイドルシリーズ

2019年07月24日 | 石川ひとみ

 先日入手したゴールデンアイドルシリーズという石川ひとみさんのベストアルバム。シングル盤のAB面を順番に収録してあるということで気に入ってます。A面コレクションではなくB面コレクションでもなく、A面とそのB面という順番です。シングルレコードのAB面という世界はCDの登場とともに無くなってしまったので、これは一種文化が消えてしまったようなものではないかと。

 それはそれとして、ヒットを狙ったA面曲があって、そのB面をどういう曲にしようかというのを事務所やレコード会社が考えた末の作品であると考えるとかなり味わい深いものがあります。特にデビュー曲の場合は、まだ人の耳に届けられるのが2曲しか無いわけで、それをどうするかというのは相当悩むものと思われ。

 石川ひとみさんのデビュー曲「右向け右」のB面は「ピピッと第六感」でした。当時「右向け右」をテレビで見てたので、そのB面曲がそういう曲であることを雑誌の広告で知ったときには私なんぞ「プッ! ピピっと第六感だって。全然イメージ違うやん!」と思ったものです。そう思わせる時点で既に術中にはまってる感じですね。印象に残ったし。(とはいえ、このシングルは買わなかったですが)

 第二弾シングルの「くるみ割り人形」はヒットしましたが、B面は「タイトロープ」という曲。これはこれで力作だと思うのですが、私だったらこれはB面にしないなぁと。結構複雑な曲なのでシングルのB面には収まりきらない世界だと。もっとキャッチーな方がいいというか、「アリスのひとりごと」とかだったら面白いかもと勝手に思ったり。

 「あざやかな微笑」のB面が「らぶ・とりーとめんと」なのは上手く考えてますね。A面とB面を合わせて1+1が2というか、通常B面はA面よりパワーがかなり落ちますから2になれば上出来と考えますが、歌手の魅力が増幅される感じなら狙い通りだろうと。

 B面曲ではアルバム未収録曲もありますが、「ハート通信」のB面の「人の気も知らないで・・・」は凄く久しぶりに聞きました。実はこれは当時シングル盤買ったので昔は聞いてたのですが、CDの音質で聞くのは初めて。レコードで聞くと、あの複雑というか緻密なアレンジは、正直ちょっとうざい感じもあったのですが(すいません…)、あらためて聞くと凄く聴き応えがある曲だと思い直しました。ディスコビートですが、イントロのフレーズをちょっとテンポを落とすとEW&Fの「Boogie Wonderland」の感じになると、今になって気づいたり。(曲のメロディーは全然違いますけど) ちなみにモー娘の「黄色いお空でBOOM BOOM BOOM」はこれのパクリというかパロディーですね、多分。

 あとは、「まちぶせ」のB面は「懐かしきリフレイン」で、これは最初こちらがシングルになるという予定もあったそうで、もちろんA面で発売されてたとしても「まちぶせ」ほどヒットはしなかったでしょうが、これはこれで凄くいい曲です。当時出てたとしたら応援してたかも。また「ひとりじめ」のB面が「彼をかえして」だったりするのはタイトルを見てニンマリしてしまいます。

 昔、J-POPのヒット曲の事を語り合うテレビ番組を見てたら、KANの「愛は勝つ」については「甘っちょろい」だの「ストレート過ぎる」だの相当攻撃を受けてました。それで、その場にいた萩原健太氏が「あの曲のB面は『それでもふられてしまう男(やつ)』という曲なので、それを合わせてKAN君の魅力なんですけどね-。」と言ってたことがありました。私は萩原氏は好きなので、「なるほど、そういう世界だったのか」と納得したのですが、オチを見ずにやめてしまうようなものだったのかも。まぁ、そういうのが出来るのがシングルAB面というレコードの組み合わせの世界でしたね。レコードは続けて聞けないので、いちいち裏返すあたりで世界が変わるような感じもあって。

 石川ひとみさんのベストアルバムは「プロフィール」と、昨年の40周年記念の2枚組も持ってますが、今はこの「ゴールデンアイドル」が凄く気に入って運転中はこればっかり聞いてます。音も凄く良いし。

 実はシングル盤というのはコスパが良くないので私はあんまり買いませんでした。石川ひとみさんでも当時は「あざやかな微笑」と「ハート通信」しか持ってなかったし。アイドル歌手でデビュー曲のシングル盤を持ってるのは高見知佳ちゃんの「シンデレラ」だけだったかも。まぁ若気の至りというかなんというか。笑いたければ笑うがいいさ、ワッハッハ、