ということで、タイトルのわかりにくい曲の話題も3回目。考えてみれば、山口百恵の曲というのはタイトルのわかりにくい曲だらけです。先日もBSPでコンサートをやってましたが、そこでデビュー曲を歌ってた時の事。
自称百恵ファンという妻に「この曲のタイトルは?」と聞いたら、頭から歌っても全然出てこない出てこない。で、歌の最後に「とっし~ごろ~よ~」ときて、「あ、としごろ!」と。
あの人のその後のシングルも並べてみると、「青い果実」「禁じられた遊び」「春風のいたずら」「ひと夏の経験」「ちっぽけな感傷」「冬の色」「湖の決心」などなど、歌詞にタイトルはまったく出てきません。「あ~な~たに~ 女の子~の~ 一番大切な~アレをあげるわ~」という思わせぶりな歌詞の曲のタイトルがすぐわかる人がどれくらいいるでしょうか? 正解は「ひと夏の経験」なのですが、「経験」は出てきても「夏」は出てこないのですね。「夏じゃなきゃダメなんでしょうか、春だとどうですか?」とか言ってみたくなります。
これだけ続くという事は、これは多分狙ってやってたのでしょうね。その後は「夏ひらく青春」という、またまた思わせぶりなタイトルの曲は歌詞と結構リンクしてますが、その次の「ささやかな欲望」はまたまったく。というか、私はこの曲自体思い出せません。
ただ、そのず~っとあとになると、「イミテーションゴールド」「プレイバックPart2」「秋桜」「絶体絶命」「いい日旅立ち」「美・サイレント」「しなやかに歌って」「ロックンロール・ウィドウ」などはわかりやすいです。完全に方針が変わってます。
他のアイドルで考えると、松田聖子などは「夏の扉」「白いパラソル」「風立ちぬ」「赤いスイートピー」「渚のバルコニー」「秘密の花園」「ガラスの林檎」「瞳はダイヤモンド」「時間の国のアリス」「夏服のイヴ」「ピンクのモーツァルト」「ハートのイアリング」「天使のウインク」「あなたに逢いたくて」など、かなりわかりやすいののオンパレード。これを考えると、歌詞を聞いてタイトルがわかりやすい方がヒットするのではと思ったり。
ちなみに、キャンディーズのシングル17曲を並べると、多分最もわかりにくいのが「哀愁のシンフォニー」で、次が「ハート泥棒」ではなかろうかと。ただ、ヒット曲ではあっても「わな」もまったく歌詞には出てこないのですね。
そんなこんなですが、タイトルと歌詞がまったく関連しないものは「勝手にシンドバッド」だという結論になりそうですが、あれはそもそもネタのようなものですし。ただ、元ネタの一つの「勝手にしやがれ」も、まったく歌詞にはタイトルが出てこないですね。ただ、あれはレコード大賞受賞曲だしなぁ。
ということで、結論としてタイトルがどうであれ歌詞がどうであれ、売れるものは売れるし、売れないものは売れないと。これは多分まだ誰も気づいていない真理だと思います。(か?)