ジョーン・G・ロビンソン
高見浩 訳
『思い出のマーニー』★★★
そうジブリの『思い出のマーニー』の原書
外国文学を元にしていたなんて知らなかった。
いつも下調べなしだから知らないことが多いね(笑)
『When Marnie Was There』
短期間で何回も何回もみた。
ジブリにはめずらしくあの暗い感じが好きで。
「私は私のとおり。不機嫌で、不愉快で。私は私が嫌い・・・」
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ボートと、海鳥と、とてつもなく広い空があるだけの、遠く離れた静かな世界。
アンナは水ぎわまでいって靴下と靴を脱ぎ、水の中に入った。湿地のほうを眺めると、日を浴びて金色に輝く砂丘のつらなりが水平線に重なっていて、その両側に海の青い線がのびていた。
見た瞬間に、自分が無意識に探していたのはあれなんだ、とアンナは直感した。
だれからもおびやかされず、永久にそこに建ちつづけている館
その館が自分のやってくるのをあらかじめ予期して、自分を見守り、自分が振り返ってそれに気づくのを待っていたような気がした。事実、アンナはそうやって館に気づいたのだ。
「青い窓のある大きなお家」
5 アンナ、気ままに暮らしてみる
館の背後の空は淡い黄緑色に変わりつつあって、煙突の真上には細い三日月がかかっていた。
15.「また、あたしを探して!」
「あたし、すごく淋しかった」
息を呑むような素晴らしい朝だった。明るい陽光がさんさんと降りそそぎ、強い南西の風が吹いていた。肌を刺すような風ではなく、新鮮で、さわやかで、ただ海と草と湿地の匂いだけをはらんでいた。
マーニーの顔をしっと見ているうちに、アンナは気づいた――マーニーの目の色は海と同じで、顔にかかる髪の色は堤防の枯草と同じか、それよりちょっぴり薄めの色であることに。こんなに美しい少女は見たことがない、
自分にとって大切なものは何か、それをわかってくれる人はだれもいなかった。
マーニーのことをいろいろ思いだしているうちに、涙がにじんでくる。遠くのほうで鳴いているカモメたちの、どこか懐かしい、わびしげな声を聞いていると、涙がどんどんあふれてきた。それは目尻からこぼれ、首筋をつたい、髪を濡らしてから砂にしみこんだ。
自分の涙になぐさめられて、アンナは陽光で涙がかわくまで寝ころんでいた。
いつのまにか潮が満ちはじめていた。うっすらともやのかかった。けだるい夕暮れ。
「あなたの、秘密の名前!」
波打ちぎわまで降りていくと、それが目に飛びこんできた。貝殻や海草の切れはしを使って、ある言葉がひと文字、ひと文字、ていねいにつづられていた。砂に書かれたその言葉は“マーニー”だった。
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赤い蛇が出てくる夢をみて飛び起きた。。
台風のような暴風が吹いていてガタガタと窓ガラスを鳴らす。
全くもって「めんどくさい」ティーチングプロだろうがこっちからお断りよ。