江國香織
『東京タワー』★★
文庫本にて再読
ネタ切れ?
特に好きな話ではなかった記憶(再読前に書いてる)
出版されたのが2001年(ってことは15年ぶり)
---
世の中のいちばんかなしい景色は雨に濡れた東京タワーだ。
(この頃はスカイツリーが存在しなかった)
簡単というのは大切なことだ。
「決めたら、行動で示しなさい」
「いま考えていることは」
あなたと寝たいと考えている。
(まだ学生がケータイを持たない時代)
「嬉しがらせるわねえ」
意図的に一拍まをおいた。
気持ちよく晴れた日だ。
ふいに思いたって靴を磨いた。靴が汚れているのは貧相で嫌いなのだ。
子供のいる女には二度と手をださない。
「人と人とはね、たぶん空気で惹かれあうんだと思う」
「性格とか容姿とかの前にね、まず空気があるの。その人がまわりに放っている空気。そういう動物的なものをね、私は信じてるの」
夜の風は甘い。肺にやさしくしみるのがわかる。
「手をつないでいい?私、手をつないでくれない男のひとは嫌いなの」
フィアット・パンダ
ワインのない人生を生きる気はない、
恋はするものじゃなく、おちるものだ。
(出た この言葉)
(今度は不動産に焼肉屋さん 美味しいお肉食べさせてくれるかしら)
たのしく生きるには金が要るし、たのしく生きられなければ生きる意味がない。
二月。
よく晴れてはいるが、空気が痛いほどつめたい。
時間。
まったくいまいましいことに、時間の前には手も足もでないのだった。
可能性で物事を心配すれば、きりがない。
待つ、というのは不思議なことだ。
待つのは苦しいが、待っていない時間よりずっと幸福だ。
「すくなくとも私に関して、あなたは何かをしなければならないとか、してはならないとか、思う必要はないのよ」
「知ってる?でも私はあなたの未来に嫉妬してるのよ」
「信じてくれなくてかまわないけど、私はあなたが大好きよ」
捨てるのはこっちだ、と、決めている。
「結婚してよかったと思うことの一つは、一緒に食事をする相手がいるということだわ」
「会いたいときに会えない男なんて最低」
「素敵。私、ゴルフをする男のひとは大嫌いなの」
(愉快になり思わず笑ってしまった)
一日は万人に平等に二十四時間なのだから、効率よく使うべきだ。
夜明けは、都心の裏通りにさえ清潔な静寂をもたらす。
「暑いわね。夏はなかなか終わらない」
「言ったでしょう?一緒に暮らすことと一緒に生きることは、必ずしも同じじゃないって」
夏の夕方は、銭湯みたいな匂いがする。
「まったく最近の若い男はひとの話を聞かねえよな」
まるで、自分が最近の若い男ではないみたいに言った。
いいよ、と、こたえた。興味は持てなかったが、常に正直でいるわけにもいかない。
真昼。代官山という街は、人が多くてどこかのんびりしている。
かわいらしいというだけで恋におちるなんて、みんななんて謙虚なのだろう。
---
『間宮兄弟』映画をみた。
江國香織の世界を映画化するなら本人が監督になるしかないのでは?
そう思った。
「自分は見たことしか信じない」
久々に広尾を歩いた。
あのyogaへ通う途中の交差点から。
しかし歩いていて目についたのはゴミ、雑草・・・
ここは広尾よね?
そう 今日は山種美術館へ。
閉館後特別に貸し切りにしてのトークイベント含む鑑賞会♪
ゆっくり一枚一枚